国公労連
国民のための行政・司法へ ストップ!憲法改悪 サイトマップ 更新履歴 個人保護法に関する宣言 リンク
Action 私たちのとりくみ Journal 定期刊行物 Archives 資料 Mail News
トップページ >ニュース> 国公FAX速報
 
  国民のための行政・司法へ
国公FAX速報 2006年12月6日《No.1777》
 自動車検査独法を非公務員化
 国民の安全・安心を脅かす総務省政独委「勧告の方向性」
     
 

 

 総務省政策評価・独立行政法人評価委員会(政独委)は11月27日、国土交通大臣宛に「独立行政法人の主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性について」をまとめ、その中で自動車検査独立行政法人の事務及び事業については「非公務員が担うものとする」と特定独立行政法人から非特定独立行政法人への移行を示しました。
 この間、全運輸が国土交通省と自動車検査独立行政法人に対し、説明責任を果たすよう交渉を強めるとともに、国公労連と全運輸は総務省行政評価局への申し入れや、総務大臣と国土交通大臣に対し、13,000筆を超える署名(全運輸集約)を手交するとともに、政独委に対する要請書を提出してきました。

 今回の「勧告の方向性」は、これまで主張してきた検査・検定業務は国が行うべき業務であることや、自動車検査独立行政法人の職員と労働組合、自動車検査独立行政法人、主務省である国土交通省が一致して特定独法(公務員型)維持を求める私たちの要請や当局の説明を完全に無視したものです。
 しかも、車検制度が必要ないなどという世論はないにもかかわらず、政府の財政支出を抑制する観点のみの検討となっており、独立行政法人は事務・事業の区別なく、公務公共サービスの予算、要員は一方的に削減されています。自動車の安全確保と環境保全の期待は高まっており、国民の安全・安心を守るためには、手数料の値上げなど国民・利用者に負担を押しつけることとなります。

 今回の政独委の暴挙に対して、全運輸は書記長談話(別添)と全職場からの職場決議で抗議の意志を表明するとともに、国土交通省当局に対し、国民のための自動車検査行政を確実に実施する次期中期目標の策定と自動車検査独立行政法人で働く職員の雇用継続と労働条件の維持を求め引き続き奮闘していきます。

《別添》全運輸書記長談話
 国民の安全・安心を脅かす政独委の「勧告の方向性」に
 断固抗議する(書記長談話)


 本日、政策評価・独立行政法人評価委員会は、「自動車検査独立行政法人の主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性」をとりまとめ国土交通大臣に対し通知した。
 その内容は、「国の歳出の縮減を図る観点から見直しを行う」とし、検査手数料の見直しや、職員の非公務員化をはじめ、国民の足とも言うべき車依存の社会である日本の現状と、その安全や環境を守るシステムを崩壊させ、国民負担の増加と政府の役割の形骸化をまねくものと言わざるを得ず、「特定独立行政法人」での維持を求める検査職場で働く者の声を無視して勧告の方向性をとりまとめたことに断固抗議する。

 政策評価・独立行政法人評価委員会は、これまでの自動車検査独立行政法人の評価結果や法人設立の経緯、業務実態及び主務省の見直し素案などを慎重な論議の上で、とりまとめるべきであったにもかかわらず、独立した審議会の役割をかなぐり捨て、今年5月に成立した行革推進法や去る11月21日に行政減量効率化有識者会議から出された「独立行政法人の中期目標の期間終了時の見直しに関する有識者会議の指摘事項」に「忠実に」従って非公務員型ありきで結論づけたことは明らかであり、こういったオウム返しの屋上屋を重ねるシステムこそ、無駄というべきものである。

 今、政府の責任で膨らんだ財政赤字の責任の全てが、あたかも私たち公務労働者にあるかのごとく、厳しい批判の的とされている。こういったいわれなき攻撃によって、その事務・事業の区別なく、公務公共サービスの予算、要員は一方的に削減され、結果として、手数料の値上げや行政サービスの低下など、国民負担は増大することになる。

 全運輸労働組合は国民の安全・安心を守る立場から、主務省である国土交通省に対し交通運輸行政の責任を放棄することなく、国民のための自動車検査行政を確実に実施する次期中期目標の策定と自動車検査独立行政法人で働く職員の雇用継続と労働条件の維持を強く求めるものである。

2006年11月27日
全運輸労働組合書記長 安藤高弘

以上

 
 
ページの先頭へ