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7月25日、国公労連は真夏の強い日差しが照りつけるもと、公務労組連絡会作成の「要求ウチワ」で暑さを吹き飛ばしながら、職場や地方からの追い上げと結びつけて、公務員賃金改善、労働時間短縮・休暇制度改善、非常勤職員の労働条件の改善を中心とする課題で、人事院及び各省庁への要求・要請行動、署名提出行動などを展開しました。
また、最賃デーのとりくみでは、早朝からの霞ヶ関での宣伝行動、厚労省前座り込み行動にも結集し、最低賃金の目安額引き上げ、地域最低賃金の引き上げ等、人勧と連動した官民共同のたたかいが広がりました。
この中央行動には、宮城と長野の県国公が貸切バスで駆けつけ、静岡・神奈川・愛知・大阪・福岡の県国公、そして近畿ブロック国公の旗もなびき、全体で2,000名、国公労連からは1,000名を越える仲間が結集しました。
日比谷野音の中心から賃金改善を叫ぶ
日比谷公園野外音楽堂の「公務員賃金・最低賃金改善7・25総決起集会」を皮切りに、07夏季闘争第二次中央行動がスタートしました。
全労連・坂内議長の主催者あいさつに続き、公務労組連絡会・若井事務局長が闘争報告を行い、最賃引き上げと公務員賃金改善の要求を官民共同の力で大きく前進させようと訴えました。
各単産の決意表明では、自治労連が安倍内閣の悪政を「水戸黄門」のパロディで風刺。全教は教員免許更新制度の問題点を寸劇でアピールしました。国公労連は岡部書記長とともに単組代表や地方からの参加者が組合旗や横断幕をもってにぎやかに登壇。岡部書記長は「賃金改善、所定勤務時間の短縮、非常勤職員の処遇改善の三重点を一歩も引かない構えで最後まで追及する。職場からの追撃で人事院を追い込もう」と訴えました。
各省庁前で要求行動を
【人事院・厚生労働省前要求行動】
人事院・厚生労働省前では、最賃引き上げと人勧期要求の実現をめざして行動を展開しました。参加者は、厚労省前と人事院前、そして道路をはさんだ日比谷公園側の歩道を埋めつくしました。
主催者あいさつに立った公務労組連絡会・福田副議長(国公労連委員長)は「人事院は初任給引き上げ、勤務時間短縮、非常勤の処遇改善などを含めて、代償機関としての役割が問われている。参議院選挙の結果も重要であり、最後まで奮闘しよう」と呼びかけ、情勢報告に立った浅野公務労組賃専委員長(国公労連調査部長)は「人事院の回答は、私たちの要求に照らして、検討段階とはいえ極めて不十分な内容であり、本日の中央行動をバネに具体的な回答を引き出したい」と述べました。
「反貧困ネットワーク準備会」を代表して宇都宮健児弁護士は「北九州市などの生活保護打ち切りによる自殺やネットカフェ難民などをみても貧困が広がっている現実がある。最賃も先進諸国の中では一番低い。貧困の廃絶のために共に力を合わせよう」と連帯のとりくみを訴えました。
決意表明では、全労働・青木中執が「人事院は、総人件費削減に迎合して改悪を進めてきている。より良い行政サービスを行うには、働く環境の整備が必要だ。職場から反撃しよう」と述べました。
【総務省前要求行動】
人事院前から総務省前に移動し、総人件費削減に反対する要求行動を行いました。情勢報告に立った公務労組連絡会・駒場副議長は、「昨年、行革推進法が通って5年間の法の縛りができるなど政治介入の下での賃金闘争である。参議院選挙も重要な位置づけを持っている」と述べました。続いて、公務労組・蟹澤公務員制度・権利委員長は情勢を報告。決意表明では全法務・田中九州地本書記長が「私たちの増員署名は28年連続で採択をされたが、職場では10年間の減員が続いている。新たな制度も導入されてくるが、職場では対応できない。東国原知事で有名な宮崎では韓国からの観光客を盛んに誘致しているが、宮崎の入局管理官には、たった5名しか職員はいない」等、職場の厳しい実態を訴えました。
【行革推進本部事務局前要求行動】
行革推進本部事務局前では、全労連「公務員制度改革」闘争本部の小田川本部長(全労連事務局長)が主催者あいさつに立ち「公務員は憲法15条に規定された国民全体の奉仕者、選挙目的で制度をあれこれするのは間違っている。憲法27条・28条が前提であるはずだが、労働組合を排除して議論されていることが問題。退職を上回る定員削減が行われている状況では天下りにつながる勧奨退職はなくならない。現実を見ない、制度の本質を見ないことが大きな誤りだ。公務員労働者が先頭に立って問題点を国民に語っていくことが大切である。」と述べました。自交総連の小林書記次長の連帯あいさつの後、公務労組連絡会の盛永幹事(国公労連副委員長)は「公務員制度改革」と「独立行政法人の整理合理化計画の策定」にかかわって情勢報告を行いました。
引き続き、全運輸小池副委員長が「公務員制度改革の議論で労働基本権が置き去りにされている。国民の安全・安心と労働条件を守るために奮闘する」と力強く決意表明を行いました。
【財務省前要求行動】
公務労組連絡会の米浦議長の主催あいさつの後、通信労組笠原中執の連帯あいさつを受け、公務労組連絡会・黒田事務局次長が情勢報告。国公労連からは、全経済・森中執が「国民のための基礎的研究をしている人がまともに研究できなくなっている。一律的な運営費交付金の削減は止めるべき。廃止ありきの整理・合理化計画の策定は認めない」と決意表明を行いました。
日比谷・有楽町・銀座デモで力強く要求をアピール
日比谷公園西幸門を15時に出発し、有楽町、銀座そして東京駅を通って「公務員賃金を改善せよ、最低賃金を引き上げよ」などのシュプレヒコールをあげながら、市民へのアピールを実施しました。
デモの終結点となった常盤橋公園では、各単組が激暑のもとでの一日の行動を終えて、団結を確認する「がんばろう」の声を上げました。
《人事院への「賃金要求改善署名」提出行動》
公務労組連絡会は、人事院に「賃金要求改善」を232,586筆分(内国公労連集約79,850筆)提出し、私たちの要求に応えるよう要請を行いました。最終提出日は、7月31日となっていますので最後の追い上げをお願いします。
また、463名分の要求を書いた短冊を貼り付けたタペストリーを、宮城県国公が人事院に提出しました。提出は斉藤副議長他11名が行い、参加者全員から切実な要求を人事院に訴えました。
以上
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