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どんよりとした雲が追い被さり、冬の到来を思わせるような寒い中、国民の安全・安心を損なう規制緩和・民営化反対、必要な規制と生活関連予算の増額、労働基本権回復、悪法阻止などを掲げ、11月28日(水)に今秋年闘争の最大の中央行動を展開しました。
また、国公労連独自のとりくみとして、独立行政法人の整理合理化計画に反対する決起集会も開きました。
この中央行動には、全国から官民の労働者約1,500名、国公労連からは700名が参加しました。
独法合理化計画反対
行革推進本部事務局前要求行動
行革推進本部事務局前の昼休み行動であいさつに立った公務労組連絡会の福田副議長(国公労連委員長)は、「独法の整理合理化にかかわる行政減量・効率化有識者会議の報告を見れば、中身も精査せず進めてきた路線が破綻したと言える。断固反対の立場でたたかう。公務員制度改革の問題では、自ら奮闘し労働基本権を確保するため力をあわせて頑張ろう」と呼びかけました。公務労組連絡会の盛永幹事(国公労連副委員長)は、「整理合理化計画の基本方針は、国民生活にある程度悪影響を与えてもいいという、とんでもない内容。行政減量・効率化有識者会議で検討されている組織の改廃については、評価委員会で判断済のものだ。二重行政であり税金の無駄遣いだ。即刻解体すべき。国民生活を考えれば乱暴な改革は行うべきではない」と情勢報告を行いました。
民間労組を代表して建交労・赤羽書記長が連帯あいさつ。決意表明では、全運輸独法部会航大支部(宮崎航空大学)の大江執行委員が「日本国内では深刻なパイロット不足だ。空の安全を守る優秀なパイロットを安定的に供給し、安全・安定的な航空輸送確保を目的とする航空大学校が独法化され、その確保が困難になっている。国民の安全・安心に直結する職場に市場原理を持ち込むことは、国民に大きな負担を強いるもの。独法の整理合理化反対でたたかう」と力強く発言ました。
地方切り捨て反対、地方自治拡充求める総務省要請行動
昼休みの総務省前行動には、本省庁の仲間も多数かけつけ、各組合の旗で総務省を包囲しました。あいさつに立った大黒公務労組副議長は、「総人件費削減にもとづく、地方の切り捨ては許さない」と訴え、水谷神奈川労連事務局長が民間単組を代表して、「地方でも自治体への要請などを行っている、08春闘を共にたたかおう」と連帯のあいさつを行いました。
決意表明では全厚生の飯塚書記長が、「社会保険庁の廃止・解体は、職員の身分も労働条件も引き継がない。国鉄分割・民営化の手法で選別採用を行おうとしている。国民の年金権や行政サービスのためにも雇用確保の運動を強化したい」と訴えました。
国民本位の予算編成を求めて財務省前行動
財務省前行動では、公務労組連絡会の米浦副議長が「防衛省疑惑が持たれる額賀大臣のもとでの予算編成は容認できない」とあいさつ。浅野幹事(国公労連書記次長)が「6年にわたる『骨太の方針』によって、多くの労働者・国民は、暮らしと賃金・雇用、仕事のあり方などで激痛を強いられてきたが、『格差と貧困の拡大』『地方切り捨て』『安全・安心の切り捨て』に拍車をかけるものである。公務員人件費の削減や公共サービスのいっそうの民間開放、一方での社会保障制度の後退など国民への負担強化を促進してきた『骨太の方針』の具体化に反対し、国民本位の予算編成を求め、最後までとりくみを強めよう」と情勢を報告しました。
金融労連の村上中執は「あらゆる投資の商品を現在の金融業界は扱っているが、安心と安全が必要だ」と民間を代表して連帯あいさつ。決意表明では、全法務の伊藤東北地本書記長が、「法務局、厚生保護局、入管局では新規施策などが十分な人的・予算的措置もないまま導入されている。限界を越えており、増員や職場対策予算の確保は必要不可欠である」と発言しました。
公務・公共サービスの拡充
内閣府前要求行動
内閣府前行動では公務労組連絡会の黒田事務局長が、「2001年にできた経済財政諮問会議は、経団連出身者などの民間議員主導で物事を決めてきたことが問題。これ以上の国民犠牲を許さないため共にたたかおう」と主催者あいさつを行い、民間単産を代表して全農協労連・老田委員長が連帯のあいさつを行いました。
決意表明では、全労働・山崎中央執行委員が「ハローワークの業務では、求人開拓事業の市場化テストが実施されたが、求人件数も経費も民間業者に官・労働行政が圧勝した。2007年度においては応募企業すら現れない地域も出ている。非効率で税金の無駄遣いとなる市場化テストは中止すべきで、良質な求人に接する機会を奪われた国民が犠牲となっている。労働者・国民一人ひとりと誠実に向き合い公共サービスの商品化反対のとりくみに奮闘する」と訴えました。
公務・公共サービスの切り捨てで国民に犠牲を強いるな
働くルールの確立を!11・28中央集会
13時55分からは日比谷野外大音楽堂において、全労連・国民春闘共闘、公務労組連絡会主催による「公務・公共サービスの拡充、働くルールの確立を!11・28中央集会」が開催されました。
主催者あいさつに立った公務労組連絡会の大黒議長は「ねじれ国会こそ、国民の要求を叶えるチャンス。要求の実現をめざし奮闘しよう」と呼びかけました。農民連・斉藤常任委員が連帯あいさつを行い、小田川全労連公務員制度改革闘争本部長が情勢報告を行いました。国公労連を代表して川村副委員長が「政府の整理合理化計画の策定に対し、国公労連は、国民の暮らしや安心・安全、社会基盤を支える独立行政法人の役割を社会的にアピールし、存続・拡充にむけて奮闘する決意だ。『公務公共サービスの充実、公務職場の働くルールの確立を求める請願署名』の50万筆達成をめざす。公務労働者としての専門性を発揮し、国民との共同を大きく広げるために奮闘する」と力強く決意表明を行いました。
その後、国会にむけてデモ行進。長い隊列のデモ隊は寒さを吹き飛ばすように、「新テロ特措法反対」「格差と貧困をなくそう」「最低賃金を引き上げよう」とシュピレヒコールをあげました。
16時からは社会文化会館において独法決起集会を開催。独法関連単組などから101名が参加しました。(詳細は別途)
以上
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