記録問題の完全解決と雇用確保を求め
社会保険庁長官へ申し入れ
2月7日午後、国公労連は社会保険庁長官あてに「年金記録問題の完全解決のための体制整備と職員の雇用確保に関する申し入れ」(別紙)を提出し要請を行いました。
対応した眞柴職員課長に対し、国公労連・川村副委員長は「国民の信頼回復において、年金記録の整備が最重要課題であり、業務執行体制の確立にむけた具体的な対応策を明らかにすること」「同時に、職員が業務に専念できる環境の整備をすること。とくに、自主退職者の大半は将来展望が見えないことが最大の要因であり、雇用不安の要因を排除することが決定的に重要である」「社保庁として、雇用確保の姿勢を示すとともに、具体的な方策を明らかにすること」などを強く申し入れました。
また、非常勤職員の雇用問題についても「重要な課題だ。コールセンターの統合などで大量の相談員や非常勤職員の雇い止めが発生するのではないか。使用者として、雇用の確保が当然求められるが、どう対応するのか」と具体的な方針とスケジュールを早期に明らかにすることを要求しました。
東京社会保険事務局前で宣伝行動
〜社会保険庁は年金記録問題の責任ある解決を!
守れ!みんなの年金 安心して暮らせる年金制度を!〜
2月7日午前8時から8時45分まで、東京国公・全厚生・国公労連から16名が参加し、東京社会保険事務局・新宿社会保険事務所前で宣伝行動を実施しました。「社会保険庁を解体・民営化をしても、年金制度は良くなりません」「安心して暮らせる最低保障年金制度の実現が必要です」「低所得者に負担の大きい消費税を社会保障の財源とすることは問題があります」とハンドマイクにより訴えるとともに、2月16日に開催する年金シンポジウムへの参加を呼びかけました。
社会保険事務局・事務所の職員の出勤時間帯にあわせた宣伝行動で、400枚のビラを配りきりました。市民の反応も非常によく、「シンポジウムは誰でも参加できるのですか」「年金問題を解決しないままに、消費税アップなど許せない」など対話もすすみました。行動参加者からは「冷え込む中での行動だったが、ビラの受け取りも良く、元気が出た」という感想が寄せられました。
今後、8日12:15〜12:45・虎ノ門、14日12:15〜12:45・新橋駅前で国公労連・各単組中央本部を中心に、13日8:00〜8:30・千代田社会保険事務所前、14日8:00〜8:30・港社会保険事務所前、15日8:00〜8:30・中央社会保険事務所前において東京国公・全厚生の仲間を中心に宣伝行動を実施していきます。
(別紙)
2008年2月7日
社会保険庁長官
坂野泰治 殿
日本国家公務員労働組合連合会
中央執行委員長 福田昭生
年金記録問題の完全解決のための体制整備と職員の雇用確保に関する申し入れ
公的年金制度は、多数の国民の老後の生活を支えるものであり、憲法25条の規定を待つまでもなく、国の責任でその拡充を図っていくことが求められています。
しかし、社会保険庁における5000万件に及ぶ年金記録が大問題となり、与党の選挙公約でもあるその完全整備が焦眉の課題となっています。
私たち国公労連は、公務・公共サービスに働く労働者で組織する労働組合として、社会保険行政のあり方に重大な問題意識と関心を持っています。
いま、全国健康保険協会設立委員会とともに、日本年金機構の基本計画策定にむけた年金業務・組織再生会議の議論が進められていますが、社会保険庁の不祥事を職員の責任にすりかえる世論誘導のもとに、職員の選別採用、分限免職の脅しが職場を支配し、多数の職員が職場を去っています。
社会保険事務所をはじめとする社会保険庁の各機関で働く職員は、自らの家庭や心身を犠牲にして、国民の年金権保障のため記録問題の解決にむけて努力しています。年金制度に対する国民の信頼を回復させるためにも、年金記録の早期整備を実現することが不可欠ですが、そのためにも業務処理体制の確立が不可欠です。
同時に、分限免職や選別採用などの雇用不安が職場を支配するもとでは、すべての職員がその能力を最大限にしかも献身的に発揮することは困難であり、その点から以下の事項を申し入れるものです。
社会保険庁が社会保障行政を推進する機関として、国民の信頼を得るためにも私たちの要求に真摯にかつ真剣に対応することを強く求めるものです。
記
1.「消えた年金」など年金記録問題を完全に解決すること。そのための人員増を図るなど業務処理体制を確立すること。
また、選別採用や分限免職など雇用不安を煽ることは止め、職員が業務に専念できる環境を整備すること。
2.非常勤職員の意思を確認し、希望者全員の雇用を確保すること。
3.全国健康保険協会職員の雇用にかかわる「協会の職員となるべき者」の名簿作成は、公平・公正な基準に基づき、恣意的な選別は行わないこと。
以上
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