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国公労連速報 2008年11月13日《No.2068》
08秋年闘争11.13中央行動に5500人
なくせ貧困!守れ雇用!生活危機を突破しよう
 

 

 秋晴れ爽やかな11月13日、労働者・国民の「生活危機突破」と公務・公共サービスの拡充、時短勧告の早期実施と、地方での確定闘争の勝利など要求実現にむけて、国公労連は08年秋年闘争の最大の11.13中央行動を展開しました。中央行動は、全労連、公務労組連絡会・公務部会などが主催し、各府省前要求行動、総決起集会、国会請願デモ行進などで奮闘しました。行動には、全体で約5500名、国公労連からは約550名の仲間が結集しました。

 なくせ!「50歳定年」、NTT「構造改革」許すな
 〈通信労組支援行動〉


 国公労連の行動は、午前10時の通信労組支援行動からスタート。NTT持株会社前での「なくせ貧困!生活危機突破!全国統一行動」持株NTT前中央集会(主催・通信労組)に駆けつけ、通信労組を激励・支援しました。
 激励あいさつで、国公労連・宮垣中央執行委員長は、「2008年のNTTは1兆3046億円の営業利益をあげているが、人件費を削減し『50歳退職・賃下げ再雇用制度』を導入して、働く者の生活と権利を脅かしている。国公労連は、通信労組の仲間のみなさんと一緒に、NTTに社会的責任を果たせる運動をすすめていく」と訴えました。続いて、全労働の海野中央執行委員も激励のあいさつで、「NTTの構造改革によって、派遣などの非正規労働者が9万人にもなり、低賃金のためワーキングプアの温床になっている。30%賃金カットの『退職・再雇用』に応じない労働者に対して、見せしめとしての異業種・遠隔地配転を強制しているNTTは、明らかに人権侵害だ」と強く主張しました。
 現場で働く通信労組の首都圏の仲間(東京・神奈川・千葉・埼玉)の決意表明のあと、シュプレヒコールで「NTTは50歳定年をなくせ」「退職・再雇用制度を廃止せよ!」と訴えました。

 生活危機を突破しよう!官民一体で熱気あふれる
 〈11.13中央総決起集会〉


 12時すぎから「なくせ貧困!守れ雇用!生活危機突破・中央総決起集会」が日比谷野外音楽堂で開かれました。音楽堂は5千人の参加者であふれました。
 主催あいさつで大黒作治全労連議長は「大企業優先アメリカのいいなりの政治にストップをかけ、年の瀬から来年にかけて、暮らしと平和を守るたたかいを強め、09春闘・総選挙に勝利しよう」と呼びかけました。
 日本共産党の志位和夫委員長が連帯あいさつし、「麻生首相は国民の反乱に追いつめられ解散を引き伸ばしにしてきた。アメリカの金融危機で博打(ばくち)のつけを国民に回すな。内需拡大を求め国民と連帯し国民的大闘争を起こそう」とのべ、参加者を激励しました。
 激励に駆けつけたエッセイストの海老名香代子さんは、4回の入院で看護婦さんに助けられたみずからの経験を語り、「働くみなさんは死ぬほど働かずに、心豊かに笑顔で働いて、疲れたら寄席に来てください」と会場をどっと沸かせました。
 引き続くリレートークでは、労働組合・民主団体の代表9人が決意を表明。その中で、自治労連の川西玲子副委員長は、「非正規労働者の現状を38本のレポートにして、ILO本部に代表団を送った。これからも住民サービス守れの声をあげていく」と、「官製ワーキングプア」をなくすたたかいを報告しました。
 また、すべての参加者にと会場に5,000パックの新鮮な牛乳(八千代牛乳)を届けた千葉北部酪農農協の高橋憲二さんは、「酪農家はこの冬を越せない。手間と経費のかかる牛乳。なのに水よりも安く売られている。食の未来のために、消費構造を変えよう」と呼びかけました。

 公契約法制定、非常勤底上げ、時短実現を
 〈総務省前行動〉


 総務省前行動で主催あいさつした全労連公務部会・公務労組連絡会の米浦議長は、「定額給付金2兆円問題をめぐって右往左往する麻生内閣にあきれ、憤りをもつ。1回きりのばら撒き金でごまかし、このあと大増税が待っている。給付金の扱いは自治体に丸投げ、押し付け。政権の体をなしていない。非常勤職員の処遇改善、時短実現のため奮闘しよう」と訴えました。
 連帯あいさつで全労連・全国一般の大木委員長は、「国や自治体の発注で働く多くの人々が次々と指名競争入札で解雇となっている。午前中の総務省交渉で『公契約をやれ』と迫ってきた。雇用と暮らしを守るため奮闘しよう」と訴えました。
 公務労組連絡会・鈴木事務局次長が情勢報告を行い、自治労連、郵産労、国公労連の仲間が決意表明しました。国公労連・全法務中国地本書記長の竹本さんは、「公共性破壊、国民生活破壊の構造改革路線のもとで職場の状況は深刻になっている。全国22カ所の登記所乙号業務が市場化テストで民間事務となっている。安定した労働条件を確保するため公契約制度を実現しよう」と決意表明しました。

 国民本位の予算編成を求めて
 〈財務省前行動〉


 財務省前要請行動では、主催者を代表して全労連公務部会代表委員の宮垣国公労連中央執行委員長が、麻生首相が打ち出した追加経済政策を「2兆円の給付金というが、1回限りで3年後には消費税の増額とセット。朝日の世論調査でも63%が不要な政策と答えている」と痛烈に批判し、「今、政府に求められることは、行政サービスの充実のための組織・定員関連予算と職員の基本的な労働条件関連予算の確保であり、財務当局はそのための必要な措置を講じることだ」とあいさつしました。
 続いて、公務部会事務局次長の秋山国公労連書記次長が情勢報告。人勧をめぐっては、完全実施の方向で国会に上程される見込みであること。来年度予算については、歳出削減が続けられ、社会的弱者にしわ寄せがいき、研究機関のポスドク問題も発生させていること。公務員制度改革では、協約権の付与と併せて内閣人事局の設置などの問題もあることを述べ、国民本位の政治体制をつくらせることが重要だと報告しました。
 決意表明は、全教、全医労、特殊法人労連の仲間が行いました。全医労の岸田書記長は、「社会保障費2200億円の削減は患者負担を増やし、医師・看護師不足で地域医療を崩壊させている。地域医療を守り、国立病院の運営費交付金の増額を取り組む」と決意を述べました。

 国民犠牲の「構造改革」をやめよ!
 〈内閣府前行動〉


 内閣府要求行動で主催あいさつした若井代表委員(公務労組連絡会副議長)は、「麻生内閣の2兆円の給付金は税金による票の買収だ。政権担当能力のない自公政権は、解散して国民の信を問え。今日の行動を力に大きくたたかおう」と呼びかけました。連帯あいさつした自交総連の菊池書記次長は、「タクシー会社に法律違反があっても、人減らしで国交省には取り締まりの能力がない。公務と民間で力を合わせ、まともな政府をつくろう」と、たたかう決意を述べました。
 内閣府が事務局を持つ経済財政諮問会議の動向や、公務員制度改革をめぐって、黒田事務局長が情勢報告したのち、国公労連、全教、静岡自治労連の仲間が決意表明しました。国公労連を代表して全気象東京地本委員長の西新三郎さんが、朝日新聞11月11日付の記事「観測システム転換期」を紹介しながら、気象庁の人員削減が進む深刻な実態を現場から告発。「昨年10月から緊急地震速報が実施され、これまでの『分』単位から『秒』単位になった。気象庁の年間予算は、国のわずか0.1%の700億円のみで、観測のレベルを維持するために、職員の努力に頼っている実態。測候所96カ所が18カ所まで減らされた。防災機関としての役割を果たすため、全気象は国民の命と財産を守るため、たたかっていく」と元気に決意表明しました。

 ミニマムアクセス米の輸入をやめろ
 〈農水省包囲行動〉


 農水省包囲行動には200人余が参加。日比谷野音での盛り上がりをそのまま農水省にぶつける行動となりました。「汚染米を国民が口にする根本要因である、ミニマムアクセス米の輸入を直ちにやめろ」、「再生産できる農畜産物の価格保障を行え」、「政治を変えて農業を守ろう」との切実な訴えがあり、自治体や教育委員会への要請、農民と労働者・国民との共同など、地域のたたかいも報告されました。

 国会請願デモ行進、国会議員要請を実施

 各府省要求行動を終えてから、日比谷公園西幸門から、国会請願にむけてデモ行進。「勤務時間短縮を早期に実施せよ」「公共サービス切り捨ての地方分権をするな」「労働者派遣法を抜本改正せよ」「新テロ特措法延長は許さない」とシュピレヒコールをあげました。
 デモ終了後、「生活危機を打開し、雇用の安定を求める要請」「安心・信頼できる年金制度確立を求める要請」を行い、参議院の全議員に要請しました。

【参加者の声】

 この熱気を非常勤職員の組織化へ
 全港建四国地本の仲間

 会場あふれる5500人もの参加者にビックリしました。これだけの民間と公務の仲間が集まるのなら攻撃を押し返せると確信し、いっそうヤル気が出てきました。
 同じ職場に働く仲間として、非常勤職員の劣悪な労働条件を改善させるため、いま組織拡大運動をしています。いま、全港建四国地本は非常勤職員の半分を組織していますが、要求実現のために、もっと仲間を増やしていこうと思います。やっぱり、「数は力」ですから!
政治を変えて、貧困と格差をなくそう

 福岡県国公の仲間
 たくさんの仲間が中央行動に参加し、熱気を感じました。
 政府がすすめる「構造改革」は、貧困と格差を拡大し、人が人間らしく生きられない社会にしてしまいました。いまこそ、政治を変えなければいけないと思います。11月22日に福岡県で開催される「市民対話集会」の成功にむけて、がんばります!

以上

 
 
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