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国公労連速報 2009年2月25日《No.2122》
道州制を許さない運動を前進させよう
近畿ブロックで市民対話集会ひらく
     
 

 

 国公近ブロは、2月22日、大阪社会福祉指導センターにおいて、「くらしと道州制・地方分権を考える」対話集会を開催しました。対話集会は、自治労連近畿ブロック、全教近畿ブロック、国公近畿ブロックの三者が主催し、近畿公務共闘の共催を得て実施しました。連日の行動が続く中にもかかわらず、120名を超える参加者が集まりました。

 司会・コーディネターは、国公近ブロの九後議長がつとめ、冒頭に主催者を代表して谷自治労連近畿ブロック議長があいさつを行いました。
 谷議長は、道州制・地方分権改革が国の形を根本から急ピッチで変えられようとしており、憲法が定める国や自治体の責任、国民・住民の権利保障が解体される危惧を持っていること。公務労働者として見過ごすことができないこと。道州制によって、基本的な住民サービスはすべて、自己責任で基礎自治体が行うこととなること。平成の市町村合併の大失敗、地方に財政的な負担と荒廃をもたらしたことなど、住民・国民の中に入って行けば必ず理解が得られる。各分野の問題点を出し合って、問題意識を深め、運動の出発点にして行くこうと述べました。

 続いて、京都大学の岡田教授より、「道州制で日本の未来はひらけるか」と題して、講演が行われました。岡田氏は、昨年から道州制の議論が加速されたことを述べ、11月13日に自民党道州制推進本部が、「道州制基本法」を前倒しすることを決定し、支持率を落とす中で目先をくらます目玉として進めようとしていると述べました。また、地方分権改革も併せて進められており、特にマスコミ受けのいい、地方出先機関の統廃合を進めようとしていること。平成の大合併では、多くの市町村で間違いだった、サービスが低下した、公務サービスが遠くなったなどの声が聞かれていること。財界が求める道州制は、インフラ整備のみが語られ、住民サービスは自己負担・自己責任論で語られていることなどをていねいに述べました。
 一方で、道州制と対抗する潮流も生まれており、「小さいからこそ輝く自治体フォーラム」で住民一人一人が輝く自治体なども語られていること。「反貧困」や「反構造改革」の運動が急拡大していることを述べました。
 しかし、この究極の構造改革の流れを堅持している公務の職場、地方自治体、国の在り方のところでは、流れが止まっていないため、総選挙という重要なチャンスを控え、マスコミにもしっかりと説明すするなど、国民世論を大きく変える運動が必要とまとめました。
 続いて、各職場から問題提起が行われました。問題提起は、自治体の職場から滋賀県職、国公職場から全労働・全農林・全建労、教育現場から全教の5団体の代表が行いました。各職場からは、公務職場が過酷な状況になっていることを含め、公務の役割発揮が今こそ求められているときはないことが語られました。
 引き続き、会場から5名の方が発言し、国土形成計画と公共事業、橋下知事の問題、福祉現場の実態や率直な感想が述べられました。中には、「こんな大事な事は、住民にもっと知らせなあかん」といった叱咤激励もありました。

 集会の最後に、岡田教授によるまとめの発言がされました。岡田教授は、深刻な問題が進行していることから、公務員そのものが減りすぎていることを強調すべきと述べ、市場化・民間化を進めれば、日本の国民の幸せを拡大できるかを地域で対話することで必ず理解が広がって行くという状況になっているとのべました。また、もう一つの日本、もう一つの地域をそれぞれのところで作っていくことが展望できるような活動を期待していると述べました。

 閉会の挨拶を行った藤本近畿公務共闘議長は、道州制で日本の未来は決して開けない、開くことはできないことが浮き彫りにされたと述べ、憲法の改悪を許さない、構造改革路線の転換を求める国民的な社会的な運動とリンクして、道州制を許さない運動を前進させていこうと締めくくりました。

以上

 
 
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