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公務労組連絡会・全労連公務部会は5月20日、夏季一時金削減の給与法案に反対して、国会前の座り込み行動にとりくみました。
初夏の日差しが照りつける炎天下の国会前の歩道には、全国から駆けつけた100名をこえる仲間が整然と座り込み、法案の廃案を求めてたたかう決意を示しました。
こうしたもと、給与法案は、21日にも衆議院総務委員会での趣旨説明、22日の審議入りを与党がねらっています。大型公共事業中心、大企業・ゼネコン奉仕の補正予算案をめぐって、与野党が対立を深めるもと、雇用・暮らしを守る予算の確立、消費拡大による景気回復を求めるたたかいと結びつけて、一時金削減阻止のたたかいを最後まで強めていくことが求められています。
「道理なし、根拠なし、政策的整合性なし」の一時金削減
午前10時30分から始まった座り込み行動では、宮垣公務労組連絡会副議長がスタートにあたってあいさつし、「一時金削減が強行されれば、国・地方をあわせて2,600億円が支給されなくなり、それが消費に影響する。内需拡大の景気対策にも逆行する」として、選挙目当ての与党の政治的圧力に屈した政府を批判しました。
主催者あいさつした山口議長は、「今回の夏季一時金削減は、道理なし、根拠なし、政策的整合性なしの不当な攻撃だ。政府は、公務員の一時金を民間賃金引き下げのテコに利用し、そのことが景気をいっそう冷え込ませることになる。断固、廃案を求めてたたかおう」と呼びかけました。
秋山賃金・労働条件専門委員長から、この間の情勢がのべられ、「人事院は、不十分な調査で勧告を出し、使用者・政府は、労働組合との協議もないまま法案を提出した。この両者の連携は、法案がはじめから準備されていたかのような手際の良さだ。国会でも、人事院・政府の責任追及が重要だ」と指摘しました。
また、自治労連の柴田書記次長からは、地方自治体での状況が報告され、「地方人事委員会でも、宮城や兵庫など11県で勧告が見送られた。政府がいくら圧力をかけても、一律の対応はできなかった。今回の一時金削減の矛盾のあらわれだ」とのべる一方、「調査もせずに突然、勧告を出し、5月に臨時議会を開いて条例改定をめざしている自治体が多数だ。不当なものは不当と言おう。断固反対してたたかう」と決意が示されました。
国会から駆けつけた日本共産党の塩川鉄也衆議院議員は、「給与法案は、本日午後の理事懇談会で今後の審議日程が相談される。与党は、22日に総務委員会での法案審議と採決をねらっている」と国会情勢が報告され、「国家公務員だけでなく、地方公務員、独立行政法人にも政府は圧力をかけている。国の押しつけは認められない。共産党は法案に反対だ。力をあわせてがんばろう」と参加者を激励しました。
宮城では県人事委員会の削減勧告見送りを勝ち取る
この問題が明らかになったとき「アピール」を発表した全労連民間部会からも激励に駆けつけ、代表して自交総連の菊池書記次長があいさつし、「公務員のボーナス引き下げは、当然、民間にも影響する。悪質な経営者にとっては、賃下げの口実をつくらせるだけだ。政府の景気対策と逆行する。賃金底上げにむけて、共同してたたかおう」と、決意をこめて連帯の言葉がおくられました。
その後、参加者9人からの「リレートーク」がつづきました。発言では、「メーデーの賃下げ勧告とは、労働者にケンカを売るようなものだ。総選挙が近づくなか、投票用紙という爆弾を自民・公明に投げつけよう」(国公労連・全建労)、「県人事委員会に要請したが、調査もなく0.2月削減を勧告、5月議会を前に労使交渉のヤマ場を迎える。政府は、本当に景気を立て直す気があるのか」(千葉自治労連)、「人事委員会に申し入れてきたが、0.2月削減を勧告した。勧告前から結論ありきの姿勢は、あまりにも無責任だ」(富山高教組)、「この問題をめぐっては、日経新聞でさえも、政府に批判的だ。職場からは、ストライキの声が出るほど怒りが高まっている」(特殊法人労連)など、怒りがぶつけられました。
また、宮城高教組からは、「全教加盟後、はじめてのたたかいとなった。200人の昼デモで人事院地方事務局を包囲した。人事委員会にも申し入れ、ナショナルセンターの違いを超えて交渉するなか、削減勧告の見送りを勝ち取った。このたたかいの成果を秋に生かしていきたい」と運動の経験が報告されると、大きな拍手が起こりました。
こうした発言を受け、鈴木事務局次長のリードで国会議事堂にむけてシュプレヒコールを繰り返し、最後に、黒田事務局長による行動提起をかねた閉会あいさつのあと、参加者全員で団結ガンバロウを三唱して、12時近くまでつづいた座り込み行動を閉じました。
国会議員・政党に廃案と徹底審議を求めて要請の集中を
情勢報告されたように、与党は、21日の衆議院総務委員会の定例日に法案の趣旨説明をおこない、翌22日午前に法案質疑と採決をねらっています。法案が採択されれば、午後からの本会議に緊急上程して、衆議院を通過させるかまえです。
こうしたもと、公務労組連絡会・公務部会では、総務委員会への傍聴行動を配置し、22日の昼休みには衆議院議員面会所での集会を開くことにしています。
職場・地域からは、引き続き、地元選出の国会議員に対して、徹底審議と廃案を求める働きかけを強めること、すべての政党への「要求打電」「要求FAX」を集中することなど、最後までのたたかい強化を呼びかけます。
※「公務労組連絡会FAXニュース」(2009年5月21日No.794)より転載
以上
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