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国公労連速報 2009年7月23日《No.2201》
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最賃引き上げ、公務員賃金改善を実現しよう
総選挙で政治の転換を
7.23中央行動 全国の仲間3000名が結集
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国公労連は7月23日、全労連・国民大運動実行委員会・公務労組連絡会に結集し、最低賃金引き上げ、公務員賃金改善などを求める夏季闘争勝利7.23中央行動を展開しました。この行動には全体で3,000名の官民の労働者が参加。国公労連からは全国から約800名の仲間が結集しました。
この日は厚労省、人事院をはじめ財務、総務、国土交通、農水の各省庁への要求行動や、署名提出行動などを行いました。参加者は蒸し暑い状況のもと、「不況打破!最低賃金の引き上げ 公務員賃金の改善を」「総選挙で政治の転換を!国民本位の予算に」と書かれたうちわを力強く振りかざしながら、霞が関を中心に元気よく行動しました。
この中央行動には、宮城県国公(12名)と長野県国公(24人)が貸し切りバスで駆けつけるなど、全国の国公の仲間(8ブロック22県国公)のノボリ旗がなびきました。
公的年金制度と社保庁職員の雇用を守れ!
安心年金つくろう会・国公労連が厚労省前要求行動
11時30分から安心年金つくろう会と国公労連の主催で「公的年金制度と社保庁職員の雇用を守れ!厚労省前要求行動」を行いました。
主催者あいさつで宮垣国公労連委員長は「来年1月の日本年金機構発足まであと半年しかないが未だに社会保険庁に働く1000人の雇用先が決まっておらず、分限免職される危険性も残っている。安心年金つくろう会と国公労連は安心・信頼できる年金制度の確立、安定的な業務運営のための業務態勢の確立、社会保険庁職員の雇用を守るため全力をあげる」と述べました。
情勢報告にたった川村国公労連副委員長は「政府、厚労省は安心できる年金と宣伝していたのにこの5年間で50%保障は破綻している。しかも年金積立金の運用の失敗で08年、09年で15兆円の損失をだした。来年1月の年金業務の民間委託については大丈夫かと懸念される。複雑な年金業務に明るい職員が今ほど必要な時はない。不採用とはとんでもない。日本年金機構の設置を凍結し、記録問題の解決を図りつつ、安心できる公的年金制度の確立をめざしていく」と報告しました。
安心年金つくろう会の各団体発言では、年金者組合の久昌中執が「年金業務を民間の営利企業に丸投げしようとしているが、民間企業は金儲けが使命であり、とても安心はできない。記録問題では実務経験のある職員が必要なはずだ」と発言。自由法曹団の栂野弁護士は「過去懲戒処分を受けた職員を一律不採用とするのは違法の疑いが強い。日弁連も労働法制上・国公法上重大な疑義があるとしている」と述べました。中央社保協の相野谷事務局長は「麻生首相は安心社会を作ると発言した。これは今が不安な社会だと認めたもの。年金改悪で不安な年金にした責任があるのに、安心社会といっても信じることなどできない」と発言。
続いて全厚生神奈川支部の川名書記長が、「不採用となった若手職員はなぜ不採用なのか全くわからないといっている。また何回も公務員試験を受けて公務員となり、全体の奉仕者として働きたいと考えている職員も不採用とした。働くルールを作ることが大事だ。業務態勢の確立、職員の雇用を守るため全厚生は先頭に立って闘う。よろしく」と決意をのべました。
シュプレヒコールの後、飯塚全厚生委員長の団結がんばろうで行動を終了しました。
なくせ貧困!最賃大幅引き上げ、国民本位の財政実現を
日比谷野音で3000人が総決起集会
12時15分から夏季闘争勝利7.23中央行動の総決起集会が東京・日比谷公園野外音楽堂で3000人が参加して開かれました。
全労連・大黒議長の主催あいさつにつづき、全労連公務部会の黒田事務局長が情勢報告を行い、深刻な不況打開のため最賃・人勧の引き上げを勝ち取り、国民本位の予算実現、政治の民主的転換をめざし総選挙で勝利をと訴えました。
各団体の決意表明で、国公労連の阿部春枝副委員長が、5月に人事院が行った一時金切り下げを糾弾し、非常勤職員の底上げと賃金改善の勧告を勝取る決意を表明。壇上には、全国から駆けつけたブロック・県国公と単組の旗をもつ国公参加者や、育児休業・介護休暇に関わる人事院規則の改正を求める「ひとこと要求」タペストリー(2000枚以上の要求)を持つ国公女性協の仲間も登壇しました。続いて、宮城県国公の菊池副議長が県国公から12人が貸切バスで参加していることを報告し、雇用も賃上げも実現し、働くルールを確立しようと決意表明しました。宮城国公は607名分の要求を書いた短冊を貼り付けたタペストリーを持ち、元気にアピールしました。
最後に、非正規切りで裁判をたたかう労働者とともに登壇したJMIUの三木書記長が、非正規切りノーのたたかいは、すべての労働者の権利闘争にとって重要、最後のひとりが勝ち抜くためにがんばると決意を表明しました。
マイナス勧告許さず、最賃の引き上げを
【人事院・厚生労働省前要求行動】
最賃引き上げ、公務員賃金改善を求める人事院・厚労省前行動は、午後1時15分から始まりました。人事院と厚生労働省前、そして道路をはさんだ日比谷公園側の歩道は、公務・民間の仲間で埋めつくされました。
主催者あいさつに立った全労連・小田川事務局長は、「一部の大金持ち、大企業だけが優遇されることはあってはならず、労働者派遣法の抜本改正を行い、貧困と格差を解消すること、内需拡大を明確にしていくことを人事院と厚労省に求めていく」と訴えました。
続いて、情勢報告は全労連・伊藤常任幹事が行い、とりわけ最賃審議会目安小委員会での、生活保護との整合性の問題を報告しました。そのなかで、使用者側と労働者側との隔たりが大きいこと、ワーキングプアの本当の実態を知らないことで、検討もされていないことなどの問題点を指摘しました。
職場からの報告と決意では、国公労連・秋山書記次長が人事院勧告の情勢を報告。「マイナス勧告を許さず、最低でも現行水準を維持させていく。最賃を引き上げて、初任給の引き上げにつなげていきたい」と決意を述べました。
最後に、人事院と厚労省に向かって「最賃引き上げろ」「公務員の賃金を改善しろ」とシュプレヒコールをおこないました。
「定削はやめろ」「地方分権で現場は疲弊」
【総務省前要求行動】
午後2時から総務省前要求行動が行われました。主催者あいさつで若井公務労組連絡会代表委員は「世界経済の落ち込みの中、日本がもっとも落ち込んでいる。政府は努力せず旧態依然のやり方で財界の言いなりだ。無責任な総務省は断固許さない。21日衆議院は解散した。構造改革を押しつける腐った政府は変わってもらい、労働者、国民が安心して暮らせる社会にしてもらいたい」と述べました。
「総務省に物申す、これだけは言いたい」職場・地域の要求アピールでは、全経済・廣澤書記長が「人勧賃下げは冗談じゃない。内需拡大に逆行している。定員合理化により地方がどんどん削られている。定削をやめるべきだ。地方分権は国民向けのサービスが削られ現場の労働者が疲弊する」と発言。全教・高田中執が「休日出勤、長時間過密労働で疲れ切っている。休職者も増え6割が精神疾患でハラスメントが横行。笑顔で子どもと向き合いたい」と述べました。郵産労・山崎委員長は「郵政、金融、ネットワークを国民本位へ変えなければならない」と発言。自治労連広島・坪井副委員長は「非正規切り45万といわれるが、実態は100万。官製ワーキングプアは正規職員と同じ責任なのに賃金は3分の1から4分の1で、3〜5年で首になる。住民の幸せ無くしては私たちの幸せはない」と発言。建交労・赤羽目副委員長は「大阪の地下鉄業務競争入札で労働者が最低賃金ぎりぎりであり、2.4万円の生活保護申請が受理された。いかに最低賃金が安いか。実態を総務省に調べてもらいたい」と述べました。
貧困と格差をくい止める好機!国民生活のための予算確立を
【財務省前要求行動】
財務省前行動では、まず山口代表委員・議長が「国民生活のための予算確立、公務員賃金改善、貧困と格差拡大をくい止める好機であり、総選挙に向けて全力でたたかおう」と主催者あいさつ。
続いて全教・山口県高教組の徳重書記次長、特殊法人労連・竹内事務局長、全国税の井ノ上書記次長、自治労連・都庁職法人労組・柳副委員長、民医連・湯浅事務局次長がそれぞれ決意表明を行いました。
全国税の井ノ上書記次長は、「いま、世界各国で税制の見直しが始まっている。アメリカでは、今後10年間で、中低所得者層への72兆円減税を行う一方で、大金持ちへ60兆円の増税を行う。EU諸国でも付加価値税(消費税)を減税し、所得税の最高税率を引き上げる動きが進んでいる。フランスでは、7月からレストランの消費税19.6%を約14ポイント引き下げた。レストラン業界はこの減税と引き換えに、2年間で約4万人の新たな雇用をつくりだすと約束している。財務省はこうした世界の流れを直視しなければならない。大企業・金持ちへの至れり尽くせりの大減税を続ける一方で、容赦なく庶民には増税を負担させる−−財務省のこうした発想は、今こそ根本から転換すべきだ!」と力強く訴えました。
なお、同じ時間帯に、国土交通省前要求行動(主催・建設関係労組)と、農水省前要求行動も実施しました。
銀座パレードで力強く要求をアピール
日比谷公園西幸門を、15時に出発し、有楽町、銀座を通って、パレードを行いました。蒸し暑さを吹き飛ばす公務労働者の要求実現の思いが、手作りのゼッケン、プラカード、横断幕に掲げられ、シュプレヒコールとなって、賑やかな街に響きました。
銀座パレード後、国公労連独自で「くらし支える行政サービス、人員の拡充」を訴える東京駅前宣伝と100万署名行動を実施する予定でしたが、雨と風のため、やむなく中止しました。
■人事院への「公務員賃金の改善を求める職場連判状」団体署名の提出行動
公務労組連絡会は、人事院に対し「公務員賃金の改善を求める職場連判状」等の提出行動をとりくみました。本日提出した「職場連判状」は79,594筆(内国公労連6,533筆)で、「公務員賃金の改善を求める団体署名」は合計で2,382団体(内国公労連390団体)となりました。
最終締め切りは、7月29日となっていますので、更なる職場からの追い上げをお願いします。
■宮城国公が607名分の要求タペストリーを提出
また、宮城県国公が607名分の要求を書いた短冊を貼り付けたタペストリーを、人事院に提出。参加者から切実な要求を人事院に訴えました。
以上
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