国公労連は、8月11日の09年人事院勧告後、政府(総務省)交渉を積み重ねてきました。政府は、まともな対応を行わないまま、総選挙も踏まえて25日の閣議にも09年人勧について、「勧告どおり」の取扱いとする動きを強めています。国公労連は、緊急の抗議電行動を行っています(情勢の詳細は国公労連速報No.2215参照)。今号は、人勧当日以降の地方のとりくみを紹介します。
熊本県国公が勧告当日に集会ひらく
「とても許すことができない勧告」と怒り集中
【熊本県国公発】 熊本県国公8月11日、09年人事院勧告が出された当日に集会を開催し、自治労連自治体一般組合員及び民間労働者を含め約60名が参加しました。
集会では、はじめに熊本県国公・山田議長が、「とても許すことができない勧告であり、阻止に向けて今後もたたかいを継続しなければならない」とあいさつしました。
熊本県労連と自治労連自治体一般から連帯あいさつ
その後、熊本県労連議長が「労働者を取り巻く環境は一段と厳しくなっている。労働者が一致結束してたたかわなければならない」と連帯のあいさつを行いました。また、自治労連自治体一般の仲間からも「5月の臨時勧告で自治体も影響を受けた。今回の人事院勧告で私たちの賃金もさらに厳しくなる。連帯してたたかっていかなければならない」と発言しました。
続いて、熊本県国公・宮原事務局長が人事院勧告の概要について説明し、今後さらに活動を強化していくことを提起しました。
最後に、人事院勧告の実施を阻止し、労働条件改善に向けて奮闘することを確認し、団結ガンバローで集会を終了しました。
(熊本県国公事務局次長 舛田博嗣)
ワーキングプアをなくし、雇用と暮らしを守ろう
許すなマイナス人勧・大阪地域最賃8.11決起集会
【大阪国公発】 人事院は8月11日(火)、国会と内閣に対して2009年勧告を行いました。その内容は、5月の臨時勧告に続く一時金のカットや月例給のマイナスなど、私たちの賃金要求に対し全く耳を傾けていない内容です。
大阪国公は人勧当日の昼休みに、大阪労連・大阪公務共闘と共催で、「ワーキングプアをなくし、雇用と暮らしを守るため 許すなマイナス人勧・大阪地域最賃 8.11決起集会」を行い、その後、谷町筋をデモ行進しました。
怒りをもって抗議する!
今人勧で、特筆すべきは給与に関する勧告であり、本俸0.2%の引き下げとかつてない0.35カ月もの一時金の削減となっていることです。
これは年間給与で平均15.4万円の減となるものであり、03年に次ぐ大幅な引き下げです。人事院勧告は580万公務労働者に直接影響するばかりでなく、国家公務員賃金の準拠する中小企業などの民間企業にもはかりしれない影響を与えるものです。
景気回復の見通しもなく、雇用情勢も悪化している中、最賃とともに社会的所得決定に大きな影響力を持つこの勧告がそのまま実施されれば、悪循環が加速されることになります。また、人事院総裁の言うようにこのマイナス勧告が職員の労苦に報いるものであるとは到底理解しがたいものです。
82年の鈴木内閣による人勧凍結など政府自身が人勧を実施しなかった先例もあり、今後はこの勧告を完全実施させないとりくみが重要となっていきます。苦しいたたかいではありますが、皆様のご協力をお願いします。
(機関紙「国公労大阪」8月15日号より転載)
以上
|