怒りの厚労省前座り込みスタート!
社保庁職員の分限免職阻止、
経験と専門性をいかす雇用を確保せよ!
国公労連は12月2日、「社保庁職員の分限免職阻止」「経験と専門性をいかす雇用を確保せよ!」の要求を掲げ、一人の社会保険庁職員も分限免職させない政治決断を迫る「厚労省座り込み行動」を開始しました。この行動には、全労連各単産、民間の仲間、民主団体が激励に駆けつけ、社会保険庁の職場で働く全厚生の仲間(京都・愛知・神奈川・東京等)も多数参加しました。
寒い師走の空の下、座り込みに突入
冷え込む寒い師走の空の下、朝8時45分から国公労連は、厚労省前早朝宣伝行動で「長妻大臣は責任を果たしてください」と訴えるチラシを配布したあと、10時から座り込み行動をスタート。同日朝、機関紙国公一般12月号「社保庁の常勤・非常勤職員の雇用を守れ」を配布した国公一般の仲間も続々と駆けつけました。
座り込みスタート集会では、主催者あいさつとして国公労連の宮垣中央執行委員長は「社保庁の廃止・解体まで1カ月を切ったが、500人以上の雇用が未確定だ。一方、自治労側が水面下で折衝を重ね、長妻厚労省大臣の救済策を受け入れる報道があった。私たち国公労連は、すべての職員の雇用確保策を求めて運動を展開してきた。3日間の座り込み行動で、政治決断を求めよう」と力強く呼びかけました。
急きょ、座り込み行動に駆けつけた全労連の野村常任幹事、自治労連の鈴木中央執行委員、自由法曹団元事務局長の小部弁護士(東京法律事務所)から熱い激励あいさつをいただきました。
続いて、当該労働組合の現場からの訴えとして、全厚生神奈川県支部の平丸支部長(全厚生本部書記次長)から「いま社会保険の職場は大変な状況だ。私たちは年金問題解決のために必死になって日々働いているが、政治的に方針を変える歴代政権の年金制度に振り回され、退職者が絶えない。厚労省大臣は、もっと現場を見てほしい。そしてもっと人を大切にしてほしい」と職場の切実な実態を訴えました。全医労の岩崎委員長は「全医労は、国立病院統廃合の雇用問題や交渉等で厚労省とたたかってきた。分限免職は断固許されない。一日も早い解決のために全力を尽くす」と決意を表明しました。
民間の仲間と弁護士から激励の声〜厚労省前要求行動
昼休みの厚生労働省前要求行動では、冒頭、国公労連の川村副委員長が主催者あいさつ。川村さんは、「長妻大臣は昨日、年金機構の準職員や厚労省の非常勤職員での受け入れを表明したが、民間公募も含めて400人であり数があわない。500人すべての雇用を確保し、国民の安心できる年金制度へ向けて職員の能力を活用すべきだ。一人の分限免職を許さず、最後までたたかう」と呼びかけました。続いて、全労連の大木副議長、JMIUの三木書記長、自由法曹団の中川弁護士から激励の連帯あいさつをいただきました。
続いて、不当な「ヤミ専従」処分の撤回を求めて京都で裁判闘争をたたかう全厚生京都支部の川口副委員長、安心年金つくろう東京連絡会を結成した東京国公の植松事務局長が決意表明。川口さんは、「業務外閲覧では、多くの冤罪もある。当時の村瀬社保庁長官は『処分は通常より重くした。しかし、雇用については心配ない』と発言していた。あの発言は一体なんだったのか。年金問題を政争の具から切り離して、今一度冷静に検討してほしい。労働者すべての働くルールにかかわる問題として、国家公務員の大量リストラ・社保庁の分限免職問題に対して、国民の理解と協力を訴えたい」と力強く述べました。
「いまだに雇用が決まらない」組合員の母親の悲痛な訴え
まだ雇用が確定していない全厚生組合員のお母さんが登壇。「私の子どもは、入社して一生懸命働いてきたが、いまだに雇用が決まっていない。昨日大臣が回答したが、非常勤や契約職員であり誠意ある斡旋とはいえません。正規職員の若者が一生のことを考えると、とても受け入れられるものではありません。この先、どうしたらいいのかわかりません」と悲痛な訴えがありました。
昼休み行動の最後は、全気象の坂本副委員長がシュプレヒコールをおこない、厚労省に対する怒りをぶつけました。
参加者全員が厚労省大臣に「抗議のリレートーク」
15時過ぎから全厚生の飯塚委員長から情勢報告のあと、座り込みに参加したすべての仲間のリレートークを行いました。いまの政治と厚生労働省大臣に対する批判が次々と出され、切実な要求を訴えました。
日が沈み暗くなったなか、厚生労働省へ本日最後のシュプレヒコールを元気に行い、あと2日間の座り込み成功にむけて、決意を固めあいました。
なお、当日は、国鉄労働組合名古屋地本、中国ブロック国公、東北ブロック国公から激励と連帯のメッセージが寄せられ、国公一般ホームページブログ「すくらむ」読者(一般市民)のコメントもありました。全労連、国民春闘共闘、公務労組連絡会、自治労連からは陣中見舞いもいただきました。
座り込みに参加した全厚生組合員からの声
●民営化されたらサービスは良くなるのか?けんぽ協会は効率が悪くなっただけ。大臣は「熟慮の末」、1月から民営化すると言ったけど、その「熟慮」の中身を教えて欲しい。
管理職予定者は、すでに耐えきれず退職している。官も民もなく、組織として働きやすい職場を作ってほしい。3日間の座り込み、頑張ろう。(全厚生神奈川県支部の仲間)
●試験を受けて公務員になったのに、どうしてずっと公務員でいてはいけないのか?厚労省に内定できず「自分がダメだからなのか?」と悩む青年もいる。年金の仕事は、土日に総出でやっている。この上人を減らして、どうなるのか?大臣に「嘘つき」と言いたい。(愛知県支部の仲間)
●10年ほど前に退職したが、年金問題で肩身狭い思いをしている。政治家は自分の不都合を職員に転嫁。社保庁幹部も責任をとらず職員に転嫁。公務員バッシングの中、なかなか声をあげられないが、地域の人に伝えている。みんな一生懸命働いている。年金業務は複雑で専門性が必要。知識不足の人が担ったら、年金事故が再生産される。(全厚生OB)
●年金記録は70年も管理されてきた。戦中は、職員が家に記録を持ち帰り、自宅の庭に埋めて守ったという先輩の話も聞いてきた。そうして一生懸命働いてきた人が、ここ2〜3年でいとも簡単に「悪者」にされたのは許せない。皆さんがんばってください。(全厚生OB)
厚労省前座り込み行動
日時 |
12月3日(木)、12月4日(金)10時00分〜17時00分 |
主催 |
国公労連 |
内容 |
各日とも
座り込みスタート行動(10時00分〜10時30分)
昼休み厚労省前要求行動(12時20分〜12時50分)
行動締めくくり行動(16時00分頃〜)※早まる可能性があります |
★国労名古屋地本、中国ブロック、東北ブロックから激励メッセージが届いています。各単組機関、各県国公・ブロックからも多数の激励をお願いします!
以上
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