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国公労連速報 2010年2月12日《No.2301》
変化をチャンスに!
「内部留保の還元を。配当より賃上げと雇用に」
厳しい寒さ跳ね返し、2・12中央総行動に7000人
     
 

 

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 2月12日、大企業の横暴を許すな、労働者派遣法の抜本改正、非正規労働者の均等待遇、全国一律最低賃金制度の確立、社保庁職員の分限免職撤回などを求める「国民要求実現2・12中央総行動」(主催・2・12中央総行動実行委員会)が東京・日比谷公園を中心に7000人が参加して繰り広げられました。
 行動では、第1波・第2波の中央集会や厚労省をはじめ財務・金融庁・経産、内閣府、総務、農水の各省庁への要求行動、国会議員要請行動などを行いました。参加者は、寒風吹きすさぶなか、元気よく行動!国公労連は約350人が結集し、各単組の在京、支部・分会の仲間、各ブロック・県国公(沖縄、九州、大阪、兵庫、中部、千葉、東京など)も駆けつけるなど、全国からのノボリ旗がなびきました。
 この日は、「建設首都圏共闘」の一日行動、全労連女性部の「菜の花春闘行動」、非正規・パート労組連絡会行動など、多彩な行動が一日とりくまれました。

 「労働者全体の雇用確保するため、解雇撤回勝ち取る」
 ―厚労省前要求行動で、全厚生が訴え―


 11時から始まった厚労省前要求行動は、「雇用確保、労働者派遣法の抜本改正、分限免職撤回、社会保障制度充実」などを求めて、公務・民間労働者の仲間が歩道から溢れるほど集まって開催されました。主催者あいさつに立った東京地評の伊藤議長は「日本の経済の悪化の最大の原因は、貧困にある。雇用拡大と消費拡大が重要で、派遣法の抜本改正をはじめ労働法制の改正が求められている。しかし、国民・労働者の権利と雇用を守るべき厚労省は、社保庁職員の分限解雇を行った。これは逆だ」と述べました。情勢報告で、全労連の伊藤常任幹事が「不安定雇用と労働者派遣をなくすことが焦眉の課題だ。労政審の答申は、自公政権のときに野党3党が共同で提出した派遣法改正案よりも悪い中身になっており、審議されていなかった事前面接がドサクサみたいに盛り込まれていた。これでは更なる改悪である。中小零細企業と労働者が手をとって運動を発展させようと」と述べ、大きな拍手が起こりました。
 続いて、3人から決意表明が述べられ、全厚生の国枝中央執行委員(全厚生中部社会保険支部)は「厚労省に整理解雇され、公務員の世界でも労働者の使い捨てが始まった。今、人事院に対して不服審査申し立てを行っている。自分たちだけでなく、日本の労働者全体の安定した雇用を確保するためにも、解雇撤回を勝ち取るまで最後までたたかう」と力強く決意を語りました。

 大企業内部留保の社会的還元!国民に目を向ける政治に
 ―日比谷野音で総決起集会―


 「変化をチャンスに!なくせ貧困!仕事よこせ、守ろう雇用と暮らし!」をスローガンに中央集会が正午から1時間、日比谷野外音楽堂で開催されました。
 主催者あいさつした全労連の大黒議長は、「経済危機と構造改革は国民に耐えがたい苦痛を与えた。誰でも賃上げ1万円、時給1000円以上に引上げで内需拡大をはかるには、大企業がためこんだ241兆円の内部留保を社会に還元させることが重要だ。さらに労働者派遣法を抜本改正させていくため、地域・職場で奮闘しよう。民主党政権の財界とアメリカ優先の政治から、国民に目を向ける政治に変えていこう」と呼びかけました。
 その後、リレートークが行われました。建設首都圏共闘会議は、「東京土建の暮らし実態アンケートで93.4%が仕事と暮らしが厳しいという回答が出た。官民が一緒にたたかうことが大切だ」と述べました。全労連女性部と新婦人からは、国際的にみた日本の女性の置かれている状況をパフォーマンスで披露し、働くルールの確立で男女平等を実現しようと訴えました。
 自治労連は、「ある自治体で非常勤職員が16.7%の賃上げをかちとった。時給も987円で1000円までもう一息に迫っている。地域主権は、国の守るべきナショナルミニマムを自治体に押しつけもの。討論と提言運動でとりくんでいく」と決意を述べました。全労連全国一般は、日本の正規・非正規や男女の差別の実態を告発。民主商工会は、「まったく仕事がなくなり、廃業になった業者もいる。このままでは日本のものづくりの基盤がダメになる」と商工業者の実情を訴え、農民連、東京医労連、公害地球懇からも切実な要求を訴えました。
 また、小池晃参議院議員(共産党)が駆けつけ、挨拶。シュプレヒコールのあと、集会アピールを国公労連の高木中執が読み上げ、最後に、団結ガンバロウを唱和して中央集会を終えました。

 国民生活のための予算確立を
 ―財務省・金融庁・経産省前要求行動―


 午後1時30分の財務省・金融庁・経産省前要求行動では、東京地評の伊藤議長が主催者あいさつし、「国は中小企業の経営を守る政策を、金融庁は大銀行に貸し渋り貸しはがしをさせないように指導すべき。政府・財界は消費税の増税をめざしているが、財源確保のためには儲けをため込んできた大企業に応分の負担をさせるべきだ」と指摘しました。全労連公務部会の松本事務局次長は、「日本経団連は賃金改善を頭から否定している。2010年度予算案は大企業優遇税制を温存するなど財界優遇の施策を転換するものとなっていない。義務づけ枠付けに関しては、国が保証すべき保育・介護・福祉の最低基準を解体する可能性がある。公務公共サービスの充実を求めよう」と情勢報告を行いました。
 続いて、郵産労、映演労連、全商連が決意表明。郵産労東京地本の本田特別執行委員は、「郵政民営化の見直しが大きく動いている。2年間の民営化はサービスの低下のみならず非正規社員の増大をもたらしている。いま私たちは、非正規社員を正社員にするよう求めている。正社員が当たり前の社会の実現のため奮闘する」と訴えました。映演労連の河内委員長は「長引く経済不況の中、映画演劇産業も大変厳しくなっている。文化政策について新政権の方向性が見えない。文化は事業仕分けでバサバサ切るものではない」と述べました。最後に、全商連の島岡常任理事から「庶民増税に頼らず子育て支援を行え。消費税は廃止すべき」と訴えました。
 最後に財務省に向けて「雇用対策に予算を回せ。大企業の横暴を規制せよ。消費税の増税は許さないぞ」とシュプレヒコールしました。

 公務員に労働基本権をかえせ!
 ―内閣府前要求行動―


 内閣府前行動では、主催者あいさつで全労連公務員制度改革闘争本部の宮垣副本部長(国公労連委員長)が「鳩山内閣は、政治主導による人事管理の強化と天下り禁止などを目的に、内閣官房に内閣人事局を設置する国公法『改正』法案を通常国会に提出しようとしている。しかし、公務員労働者への労働基本権回復は、先送りされている。鳩山内閣に対し、公務員労働者に労働基本権の全面回復と政治活動の自由を保障するよう求める」と述べました。
 情勢報告で全労連同闘争本部の黒田事務局長は、国公法『改正』法案の問題点として、「事務次官を部長級へ降任可能とするのは、一方的な不利益変更であり、幹部職員に限定するとしても一般職員への影響や、行政の中立・公平性を損なうものである。民間人材登用・再就職適正化センターの設置については、社保庁職員に対して分限免職回避の努力がなされず、官民人材交流センターも再就職支援をしなかった問題が起こっている。国公法78条4号による離職を前提にするのなら、同時に分限免職回避を法的にも明確にすべきであるし、分限免職規定の濫用防止規定も検討が必要だ」と訴えました。
 決意表明では、国公労連を代表して全建労・浅野中執が「新潟中越地震のときレスキュー隊が災害にあわれた方々の命を救った場面などがクローズアップされたが、その前段では地元の中小の建設業者の方などが危険をかえりみず救出活動を展開した。鳩山内閣はコンクリートから人へと言うが、国民の命を守る防災事業や地域住民本位の公共事業が大切だ」と発言。つづいて特殊法人労連・篠原事務局次長は「鳩山内閣の先の事業仕分けで、中退金制度の基本的な仕組みも理解せず乱暴な事業仕分けが行われた。再度、独立行政法人などの事業仕分けをしようとしており、国民本位の公共サービス拡充の観点から反撃が必要だ」と述べました。

 公務の不安定雇用拡大を許さず、世論をつくろう
 ―総務省前要求行動―


 総務省前要求行動は全労連公務部会・門田幹事の司会で進みました。
 主催者あいさつで全労連公務部会の野村代表委員 (自治労連委員長)が、社会保険庁職員の分限解雇撤回闘争に言及したのち、「春闘では大企業がため込んだ内部留保を労働者、中小企業、地域へ還元することが重要だ。トヨタは赤字でも株主配当をするのに内部留保を取り崩している。雇用も賃上げも求めてビクトリーマップの運動などを進めよう」と述べました。
 情勢報告では秋山事務局次長が「公務職場では雇用拡大が重要だ。公務では不安定雇用が拡大し、さらにボランティアに頼ろうとする動きもあるが、これでは公務は専門性がありサービス低下になる。不安定雇用拡大を許さず、公務での安定した雇用の拡大について大きく運動を発展させ世論化しよう。また、公務員制度改革、労働基本権回復の動きが進み、早ければ2012年に人事院勧告がなくなる。労使の力関係で労働条件を決めていく体制を目指して、職場に確固たる労働組合を築こう」と述べました。
 決意表明として自治労連滋賀の代表が「滋賀の高島市では非常勤の3割の職員(164人)を雇止めにし、その仕事を派遣会社に委託しようとしている。正規雇用が当たり前の社会を作ることが重要だ」とのべました。さらに民放労連委員長が「地デジの対応が不十分なので総務省に本日午前に申し入れを行った」と話しました。その後シュプレヒコールを行い、行動を終わりました。

 国会請願デモで力強く要求をアピール

 各省庁前要求行動のあと2時30分から、日比谷公園霞門を出発し、国会請願デモを行いました。「労働者派遣法を抜本的に改正しよう」「社保庁職員の解雇は撤回しろ」「最低賃金を大幅に引き上げよう」とシュプレヒコールが霞ヶ関・国会に響きました。  デモ行進後、労働者派遣法の抜本改正を求める要請と、最低賃金1000円の実現を求める国会議員要請を行いました。
 同時に、全労連パート・臨時労組連絡会主催の「均等待遇・パート法改正に関わる院内集会」を開催し、愛知県から参加した全厚生中部社会保険支部の國枝孝幸さんが、非正規の仲間の実態と分限免職撤回へたたかう決意を述べました。

以上

 
 
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