不当解雇撤回、雇用確保をめざし全厚生不当解雇撤回闘争団を結成
結団式に49名(当事者25名)が参加
不当な分限免職処分の撤回と雇用確保、年金制度と機構職員の労働条件の改善などを求める「全厚生不当解雇撤回闘争団」の結団式を13日に都内で開催しました。結団式には、人事院に不服申し立てを行った組合員と支部・協議会の役員など49名が参加しました。
1月18日に31人が不服申し立てを行いましたが、全国での申立者は78人となりました。全厚生でも新たに5人が加わり、現時点で36人の闘争団となりました。
開会あいさつで飯塚委員長は、「立ち上がった多くの仲間が団結と連帯を深め、不当な処分の問題点とたたかいの意義を共有し、勝利をめざしてともに奮闘しよう。国公法78条の4号による『廃職や過員』による分限免職を適用することは絶対に許されない。国公労働者全体に課せられた攻撃でもあり、国公労連の支援のもとたたかいの輪を広げよう」と呼びかけました。
激励にかけつけた川村好伸国公労連副委員長、小池敏哉国労中央執行委員、岸田重信全医労書記長からあいさつを受けた後、小部正治弁護士(東京法律事務所・自由法曹団)が「分限免職処分の不当性とたたかいの意義」について報告しました。小部弁護士は、たたかいの目的は、安定的な雇用を確保することであり、そのために支援の輪を広げることと当事者が運動の先頭に立ってとりくんでいくことが何より重要だと強調しました。処分は、@人員削減の必要性がなく選別採用の合理性もない不当な枠組みで行われたこと、A分限免職回避努力も極めて不十分なものであること、B被懲戒処分者の一律不採用の不合理性は信義則にも反すること、C職員や労働組合に対して十分な説明も行われていないこと、など民間における「整理解雇4要件」から見ても違法であると述べました。また、農水省等での人員削減では政府自らが「雇用調整本部」を設置し、他省庁配転を行ってきたことから「平等取扱の原則」(国公法27条)にも反することなど法的問題点を明らかにしました。引き続き、盛永雅則人事院職組中央執行委員長が「不利益処分審査請求と裁判との関係」について報告しました。人事院の判定は行政機関としての最終決定であり、国側は反訴できないとし、また、今回の処分は「組織の改廃に伴う分限免職」にはあたらないことなどについて具体的事例等をもとに説明しました。とりわけ、45年ぶりの組織改廃を理由とした分限免職処分であり、労働基本権制約の代償機関である人事院がどのような判定を行うのか、その結果は人事院の存在意義にも関わると強調しました。
闘争団体制、支援体制等の確立などで意見交換
平丸書記次長が、(1)闘争団体制を確立して事務局は京都に設置し、京都闘争団の中で任務を遂行してもらう方向で具体化する考えであること、(2)今後、「社保庁不当解雇撤回闘争を支える会」(仮称)を結成し、財政基盤の確率をめざすことなどを中心とする当面のとりくみについて提案しました。
不服申し立て者の自己紹介と現状報告では、「求職活動を始めたが現状の厳しさを改めて認識した」、「准職員に応募している」などのほか、懲戒処分に対する怒りや誠意のない再就職支援の実態なども明らかにされ、「最後までたたかいたい」との決意表明もありました。
四国、中部、近畿支部の代表からは、当事者との意見交換の場を定期的に設けていることやOBを中心に支える会の結成にむけて準備を進めていること、カンパを含め様々な場面で支援を訴えていることなど、支援の輪を広げる活動実態を報告しました。
必要に応じ事務局、全体会議を開催へ
全体討論では、「地方段階での支える会や支援共闘会議の結成について具体的な段取り等を示して欲しい」、「不服申し立てに対する厚労省の対応はどうか。また、再就職支援の新たな方向等はあるのか」、「准職員の正規職員化にむけたとりくみも必要ではないか」、などの発言がありました。本部は、「支援体制の確立では様々知恵をだしていきたい」、「厚労省は『分限免職は二重処分にはあたらない。分限免職の回避には最大限努力をしてきた』との姿勢だと思われる」、「准職員の正規職員化は機構職員の労働条件改善とあわせて全厚生の大きな課題として位置づけている」、「今後、必要に応じて闘争団の事務局会議、全体会議などを配置していく考えである」ことなどを明らかにしました。
以上
|