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【愛知国公発】
3月31日夜、「労働者の雇用と生活、いのちを守ろう」と、名古屋市中村区の公園で労働者決起集会が開催されました。集会実行委員会の呼び掛けにより、労働組合の路線の違いを超えて約200人(国公からは約30人)の労働者が参加しました。
司会進行役の国労名古屋地本の伊藤耕二書記長が「JRの不採用問題で政府の解決案が示され、その決着間際の中での本集会は、大変に意義のあるものだ」と開会を宣言。
主催者を代表して東海労働弁護団団長の高木輝雄弁護士があいさつ。「愛知の労働者をめぐる状況はひどく、正規労働者にも波及している。賃金は1年前に比べ29万円も減少し、中でも製造業は40万円に及ぶ。反対に大企業は莫大な内部留保。政府の政策は、積極面はあるものの家計に追い打ちをかけている」と指摘したうえで、「不十分な労働者派遣法改正、社保庁職員の分限免職、自治体での非常勤職員の急増など重苦しいことが多いが、6年余の国公法弾圧堀越事件の無罪判決、23年のJR問題全面解決への大詰めなど、たたかうことによって道が開け、社会は変えられる」と参加者を激励しました。
この後は各団体からの訴えがありました。
愛知全労協の管理職ユニオンの仲間は、「当社では派遣がいなくなりすべて正社員に。反面、仕事がきつくなり過労死寸前だ。働き方を変えなければならない」と発言。
JMIU愛知地方本部の組合員であり、トヨタに雇止め撤回を求めている元期間従業員の仲間は、「2年間に6回も更新。何の理由も示さず雇止めされた。団体交渉では『なぜここにいるのか』と発言するなど不誠実な対応。最近では工場内で期間従業員が自殺する悲劇も起きた。このようなことが二度と起こらないようたたかっていく」と決意を表明しました。
名古屋ふれあいユニオンの仲間は、「トヨタの重層な下請け構造のなか、下に行けば行くほど非正規、外国人労働者、外国人研修生と労働環境は悪くなっている。正社員化の裁判で勝利を勝ち取ったのも、つかの間、6カ月の期間雇用に変質させられ、挙句の果ては雇止め。おかしいことはおかしいと、国鉄闘争のように声をあげていきたい」と発言しました。
名古屋北部青年ユニオンの組合員で、三菱電機の派遣切り裁判をたたかっている仲間は、「三菱は裁判で真実を闇に葬ろうとする姿勢。非人間的な扱いに怒りを覚える。大企業にメスを入れ、真実を認めさせ、派遣切りにストップをかけたい」と訴えました。
愛知国公からは、全厚生中部社会保険支部の國枝孝幸書記次長が登壇。國枝氏は「社保庁職員525名が年末に首切り。1000人以上が職場を去り、逆に1000人以上が民間から採用。年金機構では欠員が多く、6月には200人の正規と2000人の准職員を採用予定。首切りは違法と認めさせ、職場復帰を勝ち取るため全厚生原告団36名は最後までたたかう決意だ。また、非正規は正規と同じ仕事にもかかわらず大きな賃金格差がある。公務と民間の垣根を取り払い、共同のたたかいを構築しよう」と力強く訴えました。
集会後、参加者は「政府は雇用とくらしを守れ。大企業は下請けいじめをやめ、内部留保を吐き出せ。労働者派遣法を抜本改正せよ。社保庁の分限免職を撤回せよ」とシュプレヒコールを行い、トヨタ本社の一部が入居している名古屋駅前のミッドランドスクエアまで元気よくデモ行進しました。
(愛知国公 丹羽常任幹事)
以上
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