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国公労連速報 2010年5月20日《No.2351》
最低賃金改善、労働者派遣法改正
国民本位の行財政実現を
5.19中央行動に1500人
     
 

 

 全労連・国民春闘共闘は5月19日、すべての労働者の賃金底上げ、最低賃金1000円の実現、労働者派遣法の抜本改正、国の責任を放棄する「地域主権改革」反対、非常勤職員の賃金・雇用の改善、国民本位の行財政実現などを求める「5.19中央行動」を東京・霞が関を中心に展開。早朝からのターミナル・霞が関・虎ノ門での「最低賃金改善を求める早朝宣伝行動」、厚生労働省前要求行動、中央総決起集会、国会請願デモ(写真)、「労働基本権回復・民主的公務員制度の実現を求める決起集会」などに全国から1,500人が参加して繰り広げられました。国公労連は約250人が結集し、各単組の在京、支部・分会の仲間、各ブロック・県国公(沖縄、九州、中国、近畿、中部、東北、北海道、東京など)も駆けつけました。  11時からは「地域主権改革」の名による国民生活と地方自治破壊を許すな!5.19国会前緊急集会(同集会実行委員会)を国会前で開催しました(記事は後掲)。同時に、労働者派遣法の抜本改正と最低賃金1,000円の実現を求める国会議員要請を各単組がとりくみ、最賃改善を求める団体要請行動(国公労連川村副委員長は日本経団連に要請)も実施。なお、全労連と労働法制中央連絡会は同日、派遣法抜本改正の実現をめざし、雨のふる国会前で座り込みを行いました。

内需拡大に最賃引き上げを!
厚労省前要求行動で、全厚生が訴え

 昼休みの時間帯に開催された厚労省前要求行動では、最低賃金引き上げと労働者派遣法の抜本改正を求めました。主催者あいさつに立った国民春闘共闘の伊藤代表委員は、「雇用不安とワーキングプアの増大で、個人消費が落ち込み、日本経済は成長できなくなっている。民間シンクタンクや経営者も景気回復のためには最賃の引き上げが必要だと主張している。いまこそ全国一律最低賃金1,000円を実現させよう」と呼びかけました。情勢報告に立った全労連の伊藤常任幹事は、「大穴があき改悪も盛り込まれている派遣法改正法案など、庶民犠牲・大企業中心政治が復活している。大企業優先で景気回復しないと最賃アップはできないというのは間違いだ。最賃アップと派遣法抜本改正などで雇用を安定させてこそ貧困と格差を解消し景気を回復することができる。中小企業支援ともセットで最賃の大幅引き上げ実現をせまろう」と訴えました。
 続いて3人から決意表明があり、全厚生・日本年金機構本部支部の峰支部長は、「社保庁職員525人に対する分限解雇などにより、いま年金事務所の窓口では、まったく経験のない職員が年金相談に応じざるをえず、多くの国民・利用者に迷惑をかける状況が広がっている。分限解雇を撤回させ、国民本位の年金制度をつくるため全力をあげる」と力強く決意を語りました。

「地域主権改革」反対、最低賃金改善など諸要求実現
日比谷野音で中央総決起集会

 13時からは日比谷野外音楽堂で最賃引き上げ・労働者派遣法抜本改正・「地域主権改革」反対・国民本位の行財政実現を求める5.19中央総決起集会を開催しました。
 この間とりくんできた最低賃金1,000円実現、派遣法抜本改正、後期高齢者医療制度廃止などの署名を舞台に積み上げてはじまった集会では、全労連大黒議長が「政治の転換めざしてルールある経済社会の確立を求めてともにたたかおう」と主催者あいさつしました。
 激励あいさつで日本共産党の市田書記局長は、通常国会も残すところ1か月を切り、国会改革関連法案などの諸法案の民主党の横暴な審議によって混乱している状況などを報告しました。情勢を報告した全労連小田川事務局長は、最賃闘争の強化、労働者派遣法の抜本改正、きたるべき参議院選挙への奮闘を強調し、「運動の徹底強化こそ、情勢の転換の鍵を握っている」と強調しました。
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 決意表明では、自治労連の猿橋書記長、国公労連・全建労の高津書記次長、静岡県評の林議長、生協労連かながわの安部さん、資生堂アンフィニ分会の派遣で働く池田さんが次々に登壇して発言しました。全建労の高津書記次長は「地域主権改革に物申す!地域にできることは地域にまわすという構造改革、これは道州制に結びつく。いま、進められているのは究極の構造改革だ。政財官の癒着を断ち切る声をあげていこう」と訴えました。

雨のなか国会請願デモで要求をアピール

 集会のあと、日比谷公園霞門から国会請願デモを出発。雨のなか、「労働者派遣法を抜本的に改正しよう」、「社保庁職員の解雇は撤回しろ」、「非常勤職員の雇用を守れ」とのシュプレヒコールが霞ヶ関と国会に響きました。

労働基本権回復・民主的公務員制度の実現を
社会文化会館で決起集会

 午後3時すぎからは、全労連公務員制度改革闘争本部主催の「労働基本権回復・民主的公務員制度の実現を求める決起集会」が社会文化会館ホールで開かれ、400人が参加しました。
 開会にあたって主催者の全労連・小田川本部長は、「構造改革と脱官僚の流れが一体となって進められる公務労働者の権利侵害は、公務・公共サービスの低下、切り捨てと表裏一体の関係にあり、公務・公共サービスの拡充と労働基本権回復のたたかいを結びつけて進めることが必要。来年の通常国会にも法案が提出されることから早急なたたかいの構築を行っていこう」とあいさつしました。
 続いて、大阪市立大学の根本教授が「公務労使関係制度改革の意義と課題」と題して記念講演を行いました。講演では「労使関係制度について検討されているが、どこに問題があるのか論点を押さえてもらいたい」と昨年12月に報告された労使関係制度検討委員会の報告にもとづき、具体的に個々の問題を指摘しました。特に「排他的交渉代表制は、労働基本権の否定であり反対していく必要がある」、「武器としてILOの立場を再確認して生かしていくことが重要」と訴えました。その後、黒田闘争本部事務局長が、夏から秋、来年にむけた情勢と運動の方向を提起しました。
 続いて国公労連、自治労連、全教及び建交労が決意表明。国公労連・全労働の津川中央執行委員は、「最近の論議は、賃金をはじめとする公務員の労働条件を切り下げるために基本権を回復すると言っているように受け取れる。労働基本権は何のためにあるのかを国民に訴えていくことが必要」と訴えました。自治労連の増田中央執行委員は「スト権がないと協約締結権を十分に生かし切れていないと感じている。排他的交渉代表制は大変な問題である。労働三権を取り戻すまでがんばろう」と訴えました。全教の川崎佐賀高教組書記長からは「4%の賃金カットが行われるなかで当局とたたかうため組織強化を進めており、2年連続の純増でスタートできた。さらなる組織率アップをめざし奮闘する」と述べました。建交労の藤好副委員長は「公務員に民主的な労使関係ができれば、民主的行政の基礎となるはずである。私たち自身の問題として民間単産も全力を挙げてたたかう」と決意を表明しました。
 最後に、山口副本部長が閉会あいさつを行い、労働基本権回復にむけ全力をあげることを誓い合い、団結がんばろうで意気高く集会を締めくくりました。

「地域主権」を口実に国の責任を放棄するな
国民生活と地方自治破壊許すな!国会前緊急集会

 中央行動の一環として「『地域主権改革』の名による国民生活と地方自治破壊を許すな!5.19国会前緊急集会」が午前11時から衆院第2議員会館前で開かれました。この集会は全生連、自治労連、国公労連、全教、福保労、全保連、新婦人など12団体による集会実行委員会が主催するもので、300人が参加しました。
 情勢を報告した猿橋自治労連書記長は、「国会で審議中の一括法案は、地域主権改革を名目に、社会保障や教育等に対する国の責任を後退させるものである。とりわけ保育所の最低基準や公営住宅整備基準を地方まかせに変えることは許せない。自公時代の地方分権と変わらない構造改革だ。各団体が各分野での問題点を出し合って、運動を更に進めよう」と述べました。
 続いて各団体が、「保育所最低基準を自治体任せにすれば更に子供の詰め込みが進む」(全保連)、「保育の現場では詰め込みが進み非正規職員が半分を超えている」(福祉保育労)、「へき地の地級指定の緩和・変更がなされれば、学校施設建設の予算削減、教員の手当て引き下げなどが行われる」(全教)と問題点を述べました。
 全法務の八重倉副委員長は「法務局の業務を地方委譲しようという議論が出ているが、法務局の登記業務は以下の点から国が行うべきである。(1)100年以上も国が行ってきている、(2)不動産という国民の財産については国が安心・安全を保障すべきである、(3)事務についても全国一律の基準で国が行うことが必要である」と訴えました。
 最後に参加者は「国は社会保障、教育・地方自治に責任を持て」とかいた黄色の紙を掲げてシュプレヒコールを行いました。集会では、日本共産党の塩川衆院議員が国会報告を行いました。

以上

 
 
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