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国公労連速報 2010年8月6日《No.2404》
 56歳以上給与削減は勧告権の濫用だ
 また憲法違反の年齢差別だ
 最終日の5日目 人事院前座り込み行動
     
 

 

 国公労連は8月6日、公務労組連絡会、全労連、国民春闘共闘の主催する「人勧・最賃行動」に結集し、「マイナス勧告阻止、56歳以上の賃金削減許すな!全国一律最賃制実現、時給1,000円以上を」と訴えました。月曜から始めた人事院前座りこみ行動は最終の5日目であり、この日の参加者は約200人でした。
 行動は10時からスタートし、公務労組連絡会の野村副議長(自治労連委員長)による主催者あいさつの後、東京地評の伊藤議長が連帯あいさつをおこない、「公務員賃金がどんどん下げられていくのは比較企業規模が下げられたからではないか」と指摘しました。
 情勢報告では公務労組連絡会の秋山事務局次長が、国公労連の交渉の内容を詳しく説明、「これまでのところ人事院に56歳以上の給与減額措置の対象者を絞り込ませ、行(一)6級以上の者とさせている。また給与減額措置が退職金に影響しないようにと追及もしている」と述べました。
 国公労連、自治労連、全教の3人が決意表明。全気象の坂本副委員長は「気象庁職員は離島、へき地の職場もあり2年から4年サイクルで転勤を繰り返している。子供が高校へ入ると、職員は単身赴任となり2重生活、子供が大学に行くと3重生活、2人目が大学に行くと4重生活となる。この年代が50歳代の前半から後半に集中しており、仕事では管区気象台や地方気象台の予報管。台風や大雨の時には仮眠もとれない職場で陣頭指揮をとっている。こういう責任ある立場の職員の賃金をなぜ切り下げるのか。怒りの声が次々と来ている」と述べました。
 その後、リレートークをおこない、マイクを隣の人に渡しながら計50人が発言しました。「せっかく難しい試験を通って公務員になったのに職場では私と同じ世代の若い人がどんどん辞めていっている。人事院は処遇の改善をおこなうべきだ」、「今日は私の誕生日だ。こんな大切な日に人事院は私に座り込みをさせるとは、許せない」という発言がありました。また中国ブロックのメッセージ(別添)を紹介しました。
 12時15分からは人事院前要求行動を展開。公務労組連絡会の宮垣副議長(国公労連委員長)の主催者あいさつし「56歳以上の給与減額措置を強行するなら、合理的な根拠も示していないのだから民間でいえば不誠実団交となる。人事院は労働基本権制約の代償機関、第3者機関というが、こんな措置を強行したら勧告権の濫用だ」と述べました。
 続いて全労連全国一般・遠藤特別執行委員が「労働白書では非正規雇用が増えて賃金が下がっている。規制緩和が原因だ、と述べている。民間が下がり、さらに公務が下がることとなる。最低賃金審議会の目安は平均15円引き上げというが、せめて時給1000円へ引き上げるべきだ」と述べました。
 情勢報告は公務労組連絡会の黒田事務局長がおこない、「5日間の行動に連日100名をこえる結集をしていただき感謝する。猛暑の中、連日の行動はいかがなものかという声もあり、本当に集まってもらえるが不安だった。しかし、連日の結集で歴史に残る闘いとなった。最後の最後まで闘い抜こう」と訴えました。
 続いて国公労連、自治労連、全教の3人が決意表明。全医労・香月書記次長が「一体どうなっているのか、という声が各地から寄せられている。国立病院の職場は慢性的な人手不足。医療の仕事は誰でも出来るわけではない。ひとつ先輩から学んで身につけていくものだ。そういう状況なのに賃金を下げるのはとんでもない」と述べました。12時45分にシュプレヒコールで一旦行動を締めました。
 最終日ということで午後1時15分から行動を継続しました。
 最初に、人事院事務総長との最終交渉をおこなっている国公労連交渉団へ激励のシュプレヒコールを実施。続いて国公労連、自治労連、全教の3人が決意表明。仙台から職場決議33枚を持って駆け付けた東北ブロック国公・木方事務局長は「人事院東北事務局と交渉しても本院からの情報が無いとして、全く説明できない。人事院は誠実に回答すべだ」と述べました。
 続いて交渉団報告として国公労連・岡部書記長が「人事院が最終回答をしてきた。マイナスの官民較差の幅については数字を明らかにしていない。一時金は0.2月マイナスで年間3.95月となる。56歳以上の給与減額については55歳となった年度の翌年度から1.5%減額をするとしている」と説明(全体は国公労連速報2403号)。さらに「56歳以上の給与減額措置の強行は勧告権の濫用だし、憲法違反の年齢差別だ。交渉で怒りが込み上げてきた」と述べました。
最低賃金制の情勢報告を全労連・伊藤調査局長がおこないました。
 最後に宮垣副議長が「本当にごくろう様でした。8月10日以降は勧告の取り扱いが問題となる。原口総務大臣は勧告制度の尊重を言っているが、民主党内には総人件費2割削減との整合性はどうなるのかという声がある。みんなの党は勧告を上回る引き下げを狙ってくるだろう。9月末の臨時国会へ向けて緊迫の情勢が続くので、闘いを強化しよう」と訴え、5日間の全行動を締めくくりました。

各署名の提出数
○「2010年人事院勧告にむけた要求署名」
【公務労組全体累計 228,972筆】
  国公労連 本日提出4160筆提出 累計 43,989筆
○「公務員給与の改善を求め、50歳代後半層の給与削減に反対する職場決議」
【公務労組全体累計5,464団体】
  国公労連 本日提出136団体提出 累計 1,544団体
○「臨時・非常勤で働く職員・教員の労働条件改善を求める要求ハガキ」
【公務労組全体累計18,445通】
  国公労連 694通提出  累計16,787通


(別添)

中国ブロック国公からのメッセージ

 人事院前座り込み行動へ参加されている仲間のみなさん、猛暑の中、全国の仲間の怒りを行動で人事院に示していただいておりますことに感謝を申し上げ、連帯のメッセージを送ります。
 中国ブロック国公においても、人事院中国事務局に対し、「50歳代後半層の給与削減」の提案を即時撤回せよと迫ってきましたが、中国事務局は本院からの情報が無いとして、全く説明できない状況が続いています。そもそも「何の根拠も、理屈も無い提案」ですから、説明できるわけもありません。
私たちは、(1)本院の提案内容を地方で説明できないとは、もはや組織の体を成していないこと、(2)科学的人事行政を標榜する人事院が、自らそれを否定する自殺行為であること、(3)本人にはどうしようもない年齢という基準で、賃金に差を付けることは人権侵害であること、などを厳しく指摘し、中国事務局長が本院に対し「やめるべき」と物申すよう追及してきました。
 中国事務局長の回答としては、「みなさんの声について、これまでのような伝え方ではいけない。熟慮し工夫して伝える」までしか引き出せませんでした。しかし、この間の中国事務局との対応では、「人事院の中にも今回の提案に疑問を感じている良心ある職員が相当数居る」ことを感じました。まさに理は私たちにあります。
 あらためて座り込みで奮闘いただいているみなさんに敬意と感謝を表しますとともに、中国ブロック国公も最後まで奮闘する決意を申し上げ、メッセージとさせていただきます。
 ともにがんばりましょう。

2010年8月5日
中国ブロック国家公務員労働組合共闘会議
議長 清水昌法

以上

 
 
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