国公労連は9月30日、全労連、国民春闘共闘、公務労組連絡会による「2010年秋年闘争9.30中央行動」に結集し、「マイナス勧告」実施反対、民主的公務員制度の確立、公務労働者の賃金・労働条件の改善などを求める行動を展開しました。
臨時国会開会日を翌日にひかえた行動には、小雨の降るなか全体で約1000名の公務労働者が参加。国公労連からは200名の仲間(地方からは、中国・近畿・大阪・中部ブロック国公、東京・千葉県国公など)が結集しました。
「マイナス勧告」実施阻止、労働者の生活守れ
総務省前要求行動
昼休みの総務省前要求行動で主催者あいさつに立った公務労組連絡会の山口議長は、内閣改造を経て新大臣が勧告以上の削減を含めた検討について言及していることにふれ、「使用者である政府として、これでは責任放棄だ。さらなる賃下げの『負のスパイラル』であり、公務労働者と国民を分断する攻撃だ」と批判しました。
続いて、民間からの連帯あいさつとして全農協労連の国分委員長が「マイナス勧告が実施されれば労働者全体の賃下げとなり、生活悪化が深刻になる。米価の暴落で農民の生活は劣悪だ。安定した米価と賃金をめざし、力をあわせてたたかおう」と激励。続いて情勢報告を行った公務労組連絡会の秋山事務局次長は、人勧の取り扱いをめぐる情勢の現局面にふれ、「地域経済は疲弊している。マイナス勧告そのものが許されず、50歳代後半層の減額措置を打ち出すなど不当そのものだ。労働基本権回復の運動と、マイナス勧告を実施させないとりくみを強化しよう」と訴えました。
その後、3人(国公労連・全運輸、自治労連・千葉県職労、全教・大阪教職組)の代表が決意表明を行いました。決意表明に立った国公労連・全運輸の中村中央執行委員は、「政府は公務員人件費削減を掲げているが、国民のいのちと安全に直接かかわる交通運輸行政の遂行は、極めて高い行政ニーズであり、要員・予算の拡充・強化を強く要求する。私たちは、労働者として権利意識をもって、安心して働き続けられる賃金・労働条件、職場環境の改善と、国民生活を守るために立ち上がってたたかう」と力強く訴えました。
要求行動では総務省に向かって労働基本権の回復などを求めるシュプレヒコールを行いました。
憲法とILO基準にそった労働基本権回復を
諸要求実現9.30総決起集会
午後1時20分からは諸要求実現9・30総決起集会が社会文化会館で開催されました。主催者を代表して全労連の大黒議長は、「菅首相が『人勧を超えた削減』を表明するなど、『マイナス勧告』をさらに引き下げる動きは断固許されない。『小さな政府』は国民サービスの後退につながる。明日から臨時国会が開会するが、憲法9条と25条を一体で国民のくらしを守り、貧困と格差をなくすため奮闘しよう」とあいさつしました。
また、民間の仲間を代表して、JMIUの生熊委員長(全労連労働法制中央連絡会本部長)が、「労働者派遣法の抜本改正を求める運動を強めよう。公務労働者は、民間と非正規の仲間と連携してこそ要求が前進する。国民世論を広げるため、ともにたたかおう」と激励しました。日本共産党の宮本衆議院議員が国会報告を行いました。
次に、公務労組連絡会の黒田事務局長が闘争報告。続いて、公務3単産(国公労連、自治労連、全教)から、各単産の諸課題での市民一体のたたかいや、「憲法とILO基準にそった労働基本権の回復を求める請願署名」運動を強化する決意などの報告がありました。
国公労連の瀬谷中央執行委員は、「職場からの怒りと要求が噴き出している」としたうえで、「マイナス勧告」のさらなる切り下げを許さないたたかいと、公務労働者の権利と生活を守るため、労働基本権の回復求める請願署名30万筆をやりきる決意を表明。さらに「国の責任を放棄する『地域主権改革』ではなく、憲法をくらしと行政・司法にいかす『総対話MAP』運動を全国で展開するとともに、組織拡大・強化のとりくみを強化していく」と訴えました。
最後に、公務労組連絡会の宮垣副議長(国公労連中央執行委員長)から閉会あいさつと団結がんばろうで集会を締めくくりました。
労働者派遣法抜本改正、「地域主権改革」で国会要請
また、労働者派遣法の抜本改正を求める要請と、「地域主権改革」に関する要請を衆・参の国会議員(国公労連は衆議院議員)を対象にした要請行動を実施しました。
以上
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