【大阪国公発】
近畿公務共闘は、「労働基本権回復をめざす近畿ブロック学習交流集会」を12月5日(日)に国労大阪会館で開催しました。学習会には、近畿2府4県から66人(講師含む)の仲間が結集し交流しました。国公の参加者は31人(講師含む)でした。
「世論変える大きな運動として署名活動を」と宮垣委員長が訴え
集会は、主催者あいさつの後、2つの講演が行われました。
国公労連の宮垣委員長は、「労働基本権回復にむけた情勢とたたかいの方向」と題しての講演で、「政府は次期通常国会に給与削減の法案提出を画策している。8月の勧告が出る前に給与法を改正することになることに関し、閉会した臨時国会で片山総務大臣が『今年度の勧告と一体という考え方が基本だ。実際の給与引き下げは来年になるが、今年の勧告からの一連の作業という位置づけだ』などと答弁しているが、閣議決定という政府による労働条件切り下げの一方的通告は許さないたたかいが重要である」と述べました。
また、国公弾圧2事件の勝利をめざし、公務員の政治的・市民的自由を勝ちとる共闘会議(略称:国公法共闘会議)を11月16日に結成したことも述べ、公務員に労働基本権を回復させることが公務員の政治的・市民的自由問題とセットであると強調。労働基本権回復をめざすたたかいの方向を過去10年の公務員改革制度の歴史や現段階の情勢にもふれながら、@労働運動の積極面を全面に押しだし、A労働運動の歴史を学び、Bヨーロッパなど諸外国にも目を向けること。そして、全労連が100万筆を目標とした提起した署名を、世論を変える大きな運動として署名活動を成功させようと呼びかけました。
続いて、「民間における労働協約闘争の実践」と題して化学一般労連の堀谷委員長が講演。労働協約締結闘争は組織強化の最大のツールであり、化学一般労連職場での様々な協約の実践について報告しました。また、労働安全衛生活動の意義について、公務職場はリスクがいっぱい(長時間過密労働、過労、うつ病、長期病休、過労死、自殺、頸肩腕症候群、化学物質過敏症など)であり「健康権」を見直す、一人ひとりの組合員に注意をはらっていく活動の重要性を話しました。
過半数の組織拡大を!
講演のあと各組織からの報告があり、国公からは2人が発言しました。
全医労近畿地協の川本書記は、「特定独法(規則)があり、労働条件は交渉で決まるが、賃金についてはほぼ人勧準拠。『管理運営事項・権限外事項』を口実とした職場交渉権の制限が行われている。労働者過半数代表の選出が重要」とレジメを説明しながら報告しました。
全運輸西日本航空支部の宮田副支部長は、「10月26日付けで最高裁判所が東京高裁の有罪判決に対する上告棄却を行った『日航907便事故裁判闘争』について、多くの介在事情や規定の不備などの要因を全く無視し、事故の再発防止よりも個人の言い間違いによる責任追及のみに終始した高裁判決を支持したもので断じて容認できない。これからもあるべき事故調査体制の確立に向け、とりくみを続けていくとともに、最高裁の不当な決定を受けた2人への様々な支援も継続していく。これまでの応援等に感謝するとともに引き続き航空のさらなる安全に向けて奮闘していく」と決意を述べました。
そのほか、京都府立公立大学法人労組、京都教職員組合、近畿特殊法人等労組連絡協議会から報告。
集会のまとめを行った近畿公務共闘の森栗副議長は、「人勧制度問題や人勧以上の深堀りの攻撃に対し、協約締結権などしっかり学習すれば我々の味方になる。組織拡大も大変重要。政府が地域主権関連法案を次期通常国会へ提出しようとしていることを考えると、来春闘一年のみならず我々の将来を左右するたたかいだ。賃金や雇用問題、疲弊する国民生活と労働基本権問題と結合させながら、来春のいっせい地方選挙に要求を絡ませていくことが重要だ」と締めくくり、団結ガンバローで閉幕しました。
大阪国公は、『憲法とILO基準にそった労働基本権の回復を求める請願署名』の請願項目を各職場で学習して理解を深め、署名推進のため地域に打って出ていきます。
国家公務員の言論の自由を勝ちとろう
北海道で「国公法弾圧2事件学習集会」ひらく
【北海道国公発】
国公法弾圧事件を学んでたたかいをつくろうと、東京から世田谷国公法弾圧事件の当事者である宇治橋眞一(うじばししんいち)さんを招いて、12月4日に札幌市高教組センターで「国公法弾圧2事件学習集会」を開催しました(主催は国民救援会札幌支部と北海道国公)。参加人数は55名となり、宇治橋さんを囲んでの1時間の学習と質疑を行い、盛況のうちに終わりました。学習会では支援カンパも行いました。
また、北海道国公として同会場にて社会保険庁職員の不当解雇闘争への支援要請も行い、当事者である越後さんと高嶋さんが支援の訴えを行いました。
学習会の開催にあたって、主催者代表として北海道国公工藤議長が「アメリカでの9.11テロ事件を契機とした、自衛隊の海外派兵や憲法の改悪をすすめるために、公務労働者・労働組合のたたかいを押さえ込んで、公務員制度『改革』と連動して、『モノを言えない公務員』を作っていくねらいがある。この裁判に必ず勝利しなければならない」とあいさつしました。
学習報告のなかで宇治橋さんは、「国公法・人事院規則を、公安警察・検察の言論弾圧の道具にさせてはならない。最高裁で無罪判決を勝ち取り、さらに国公法・人事院規則を違憲とする判断も勝ち取る必要がある」と力強く訴えました。
以上
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