【中部ブロック国公発】
中部ブロック国公はクリスマスイブ前日の12月23日に、名古屋市内で春闘討論集会を開催し、総勢97名が参加しました。
討論集会は、午前11時から午後2時までの実質2時間でしたが、その後に開催した「全労連公務部会労働基本権回復学習交流集会」と一体のものとして位置付けました(詳細は別記)。
冒頭あいさつに立った空議長は、「地域主権改革のアクションプランが年末には策定され、賃金削減法案が次期通常国会に提出されようとしている時期の春闘討論集会。労働基本権回復も視野に入れたたたかいの意思統一をお願いする」と述べました。
続いて、国公労連の秋山正臣書記次長が、春闘情勢と国公労連春闘方針(案)を報告しました。
秋山氏は「菅内閣は『雇用・雇用・雇用』と言っているが、肝心の雇用政策は何一つやっていない。公務員バッシングも厳しいが、だからこそ公務員労働組合が公務員だけのことをやっていてはいけない。反転攻勢し、国民のなかへ訴えていこう。組合役員自らが踏ん張れば、組合員はついてくる。組合員を信じ、2011春闘をたたかいぬこう」と激励し、具体的な春闘戦術を説明しました。特に、政府が進めている「賃金引下げ法案阻止のたたかい」について、「政府は、基本給・退職手当・定員・共済年金などの引下げ法案を、1月からの通常国会に出すと明言している。これをはね返すには、相当の運動量が必要で、今春闘の最大の課題。地域の労働組合と一緒にたたかうことを重視してほしい。戦術としての実力行使については、現時点では難しいが職場での議論は必要だ。国公労連は3.17早朝時間外(地域合同)職場集会を提起している。その他の戦術も含めて、最大結集をお願いする」と述べました。
続いて、中部ブロック国公の中田事務局長がブロック国公の春闘方針(案)を提案し、討論の結果、全会一致で春闘方針(案)を確認しました。
公務・公共サービスの拡充、「全体の奉仕者」としての役割発揮を
労働基本権回復のたたかいを進めよう
――全労連公務部会が労働基本権学習会
【中部ブロック国公発】
中部ブロックの学習会は、中部ブロック国公が音頭をとり、全労連公務部会と愛知公務共闘の三者の共催として、12月23日に名古屋市内で開催しました。
政府の国家公務員制度改革推進本部事務局が12月8日に「自律的労使関係制度に関する改革素案(たたき台)」を全労連闘争本部に示し、22日には「便益・費用」含む「改革素案」を正式に提案したこともあり、会場には113名がつめかけました。
講師は、全労連公務員制度改革闘争本部委員の鈴木常浩氏(自治労連中央執行委員)がつとめました。鈴木氏は、「日本航空・社会保険庁・民事法務協会と、公務・公共サービス関連での首切りが横行し、ナショナルセンターの枠を超えた運動が広がっている。公務の世界に、労働基本権が回復しようとしている時期、こうした不当な解雇は許されない」と直近の情勢を語りました。
そのうえで、労働基本権とは何か、ILO勧告のポイントとは、公務員制度改革の直近の経過と情勢、政府の「改革素案」の内容と検討課題について、丁寧に説明するとともに、「単に労働基本権(労働協約締結権)が返ってくるだけではない。公務の仕組みが大きく変わることに注意しなければならない。そのなかで、『全体の奉仕者』としての公務労働者の役割発揮が求められている」と強調しました。
労働基本権は与えられるものではなく、取り返すもの
講演に続いて、通信労組の矢田崎賢一氏をまねいて、民間職場の実態について報告を受けました。矢田崎氏は「NTTは連合系が大半、通信労組は少数組合のため協約締結まではできていないが、幾度か交渉を配置し、当局交渉の移動時間を保障させることができた。交渉事項で難航することもあるが、何もせず放っておいたら削られるだけ。労働基本権を力にして、職場からたたかうことが大事だ」とのべました。
討論交流では、自治労連愛知県本部の伊藤慎次氏が、県下の自治体の賃金改悪(改善)状況を説明したうえで、「回復となったときの人勧制度と自治体の人事委員会がどうなるのか不安だ。問題点を明らかにし、学習を深める必要がある」と指摘しました。
また、愛知県高等学校教職員組合の原田邦彦氏は、「人勧制度の枠組みの中では、決して労働条件は改善されない。労働基本権の回復が求められている」と強調しました。
閉会のあいさつにたった中部ブロック国公の空議長は、「労働基本権は、与えられるものではなく、取り返すものだ。本日の学習会を契機に、すべての職場での学習を深め、労働基本権の最大の武器となる組織拡大と組織強化に全力をあげるとともに、賃金削減などの攻撃に対し、地域の仲間と連帯し共同したとりくみを進めていこう」と締めくくりました。
以上
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