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 国公労連速報 2011年9月14日《No.2619》
 高齢者いじめの勧告は断じて認めない
 9.14人事院前行動に500人が結集
     
 

 

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 9月下旬にも予定される人事院勧告にむけて国公労連は9月14日、全労連公務部会・公務労組連絡会に結集し、公務員賃金改善、高齢層職員の賃下げや現給保障の廃止に反対する昼休み人事院前要求行動にとりくみました。国公労連は、9月5日の「行動強化ゾーン」においてブロック国公による人事院地方事務局交渉や公務大産別での地方事務局包囲行動などを展開してきました。こうした運動を背景にした人事院前の行動には全国から500人(国公労連は120人)が参加し、人事院に3,766通(国公労連は733通)の「要求ジャンボハガキ」を提出しました。

 年齢で賃金差別せず、働きつづけられる職場環境を

 30度をこえる残暑がきびしい昼過ぎから始まった人事院前要求行動で主催者あいさつした公務労組連絡会の宮垣副議長(国公労連中央執行委員長)は、震災復興財源の確保を口実とした公務員賃金10%削減は断じて許すことはできないと強調したうえで、「人事院の高齢者に対する賃下げ攻撃を許さず、賃金改善勧告を行わせ、国会に提出されている賃下げ法案を廃案し、公務員賃金の改善を勝ち取るために力をあわせてたたかおう」と、9月下旬に想定される人勧にむけたたたかいの強化を呼びかけました。
 行動への激励のあいさつにかけつけた全労連の根本副議長は、この間の東日本大震災の復旧・復興のとりくみにふれ、被災地で奮闘する公務労働者への賃下げは認められず、勧告で改善を勝ちとるため、全労連としても断固たたかうとの決意を表明しました。
 建交労の藤好委員長は、「被災地の建設労働者の日当はわずか3千〜4千円。復興のためにも人間らしく生活できる賃金が必要だ。公務員賃金の水準が民間賃金に大きく影響する。賃下げ反対と労働基本権回復運動を一体に、同じ立場で連帯してたたかおう」と訴えました。公務労組連絡会の九後事務局次長(国公労連書記次長)が勧告をめぐる情勢について報告し、「今年の勧告は、賃金引き下げ法案との兼ね合いで公務員労働者の基本的人権を守ることと、民間も含めて誰もが生き生きと働き続けられる職場づくりと労働条件の確保という2つの点で、極めて重要な意味を持っている。職場の切実な要求実現にむけて最後まで奮闘しよう」と呼びかけました。
 決意表明では、「現在の50歳台後半の方々は、高度成長期をしっかり支えてきた世代で行政に貢献してきたのに、なぜ先輩方をいじめるのか。人事院は公務労働者の労働基本権を擁護する機関として、正しい見識にたった勧告を出すべきだ。全労働は、賃金引き下げや高齢者いじめの給与制度改革に対し、断固たたかい抜く」(全労働・丹羽中執)、「大阪の『教育基本条例』『職員基本条例』の制定は許さない。東大阪市長選挙とも結合して秋年闘争に奮闘する」(大阪自治労連・越門書記次長)、「人事院中部事務局と交渉をしているところだ。とくに現給保障制度の廃止では、教員への影響が心配だ。39.1%が対象者となる。ジャンボハガキの中には想いが込められている」(愛知高教組・原田書記長)と4人が発言。また、全厚生闘争団の國枝事務局次長(国公労連中央執行委員)が、人事院公平審理の状況と社保庁不当解雇撤回闘争の現局面を報告し、たたかいへの支援を訴えました。
 特殊法人労連の岡村事務局次長の力強いシュプレヒコールのあと、公務労組連絡会の北村副議長の閉会あいさつ・団結ガンバロウで要求行動を終了しました。

 要求ジャンボハガキ4000通を集約

 要求行動終了後には、黒田事務局長を先頭にこの間取り組んできた要求ジャンボハガキを人事院に提出し、要請しました。提出行動には自治労連の水谷中執と全教の米田中執、国公労連の花岡中執が参加し、職場からの様々な思いが書き連ねられた3,766通(国公労連は733通)のジャンボハガキを提出しました。人事院に直接送付された280通を含めると合計4,046通となりました。
(公務ネットニュース第902号より抜粋)

 「国が手当を改善し、民間にお手本示してほしい」
 民間の仲間と寒冷地手当・越冬手当の改善求める「越冬共闘」行動

 【北海道国公発】 北海道国公は9月6日、民間の仲間と一緒にとりくんでいる寒冷地手当・越冬手当の支給・改善を求める「越冬共闘」に結集し、組合員の235筆の一言要請を携えて人事院北海道事務局へ要請行動を行いました。
 民間の仲間からは、「越冬手当が年年減ってきている。灯油だけでなく防寒着も我慢している」、「非正規労働者は寒さをしのぐため仕事が終わってからスーパーなどで時間を潰し、アパートの2階に住んでいる場合は、1階の住民のストーブの熱でわずかばかり暖をとり、そのまま布団に入って寝るなどの笑えない実態がある」、「国と企業の寒冷地・越冬手当の負の連鎖の足の引っ張り合いはやめて欲しい」、「民間企業は国の動向を注視しているため、国がしっかり手当を改善することで民間企業にお手本を示して欲しい。人事院にがんばって欲しい」などの要望が出されました。
 これに対して人事院北海道事務局の谷澤総務課長は、「北海道の冬にきびしさは身にしみて感じている。皆さんのように人事院がんばれという応援の声は大変ありがたい。しかし一方、報道等で公務員バッシングがあるのも事実である。要望はしっかり本院へ伝えるし、235筆の一言要請は見させてもらう」と答えました。最後に「だれもが暖かい冬を迎えられるよう人事院の役割をしっかり果たして欲しい」と述べ要請を終えました。
 引き続き経済団体や業界団体、自治体などへの要請を展開していきます。

社保庁不当解雇撤回求め「一の日行動」宣伝

 北海道国公は9月1日、8月から定例となった社保庁不当解雇撤回闘争にかかる「一の日行動」を建交労北海道鉄道本部との共催でJR札幌駅前にて開催しました。
 集会では全厚生闘争団の高嶋さんがマイクを握り、「@政府には解雇回避努力義務があったにもかかわらず、省庁間の配置転換を行わずに解雇を行ったこと、A厚生労働省への配置転換は、解雇回避の最後の手立てであったにもかかわらず適切で公平な手続が取られなかったこと、B日本年金機構の発足前から正規職員に欠員が生じているのにもかかわらず追加募集を行わず、さらに2重の不利益処分となる過去の処分歴による職員排除を行ったこと、C日本年金機構の現状は、社保庁解体による職員の大量退職で経験者が不足するなか、年金制度の運営を安心して任せられる組織では無くなっていること」など、全国で行われてきた人事院審理において明らかになった問題点を集会参加者に訴えました。
 次回は10月11日、そして11月には争議を闘っている民間の仲間とともに「秋の争議総行動」に結集し、人事院に対して早期に公正な判定をださせるよう運動を強化していきます。

50歳代後半層の賃金改悪反対、非常勤職員の処遇改善を
 北海道国公が、人事院北海道事務局交渉を実施

 【北海道国公発】 9月8日、人事院勧告前の人事院北海道事務局交渉を行いました。
 冒頭、西村議長から「8月1日に提出した人勧期重点要求、及び8月18日に提出した高齢期雇用に関する要求について、貴院の責任ある回答を強く求める。特に現行制度に基づかない国家公務員給与1割カット、50歳代後半層の賃金改悪、超過勤務の削減、非常勤職員の処遇改善について、どれも切実な問題である。本日は各単組からの代表からも現場の声を伝えてもらうので、誠意ある回答を望む」との発言がありました。
 続いて、重点課題について基本的な趣旨説明を行い、各単組からの発言を行いました。全医労の佐藤副議長からは、「医療職場は交替制勤務で激務のため、60歳前に辞める者も多い。65歳へ定年を延長しても業務内容を改善しなければ実効性が無い。人材確保の観点からも若い人が入ってくるような良質な環境整備を行えるよう人事院としての責任を果たしてほしい」との発言がありました。
 全労働の小玉副議長からは、「定年延長に伴い60歳を超える者の給与は7割程度との試算であるが、賃金ベースでの比較であればそうかもしれないが、民間は雇用保険制度で給与の保障制度があり、単純比較は出来ない。その点を考慮してもらうよう上申してほしい」との発言がありました。全厚生の越後幹事からは、「社保庁の分限免職に伴う公平審理で明らかになった問題点をきちんと検証し、対応してもらいたい。国の証人が体調不良を理由に出廷しない、求められている資料を提出しない等、人事院がなめられている感じを受ける。審理にも時間がかかりすぎている、約1年8ヶ月の間生活は大変である。人事院としての発言力を示してほしい」と切実な訴えを行いました。
 これらの発言を受けて、大滝俊則人事院北海道事務局長は「@国家公務員給与1割カットについては、6月3日の人事院総裁の談話のとおり誠に遺憾と考えている。我々の調査に基づき勧告を国に上げていきたい。A寒冷地手当は燃料代としての比較ではなく、民間との格差で算出しており情勢を見ている。燃料コストが増加していて問題が生じていることは本院へ伝える。B勧告日は9月とは聞いているが詳しい日にちは不明である。C定年延長に伴う給与は、民間とは格差があると認識している。また、60歳前の額を下げるという考え方も民間準拠の方針からであり、それらを是正する観点から経過措置を廃止する動きとなっている。D労働時間短縮については、管理者がきちんと対応するように指導を強める。定員削減が起因している点については、管轄外ではあるが労働内容の観点から意見を上げる。E非常勤職員の問題については、これまでも一歩ずつ進めてきてはいるが、改善していく上では民間水準を見ていきながら検討していきたい。職場の状況が厳しいとの意見は詳しく本院に伝えたい。F社保庁分限免職の件については、判定がまだ出ていない。時間がかかっているという点は理解する。早期に回答が出るように本院に伝えたい」との回答を行いました。
 最後に、西村議長から、「いずれも問題も切実な要求である。民間準拠と言うが、公務において民間に先行して模範を示さなければならない項目も多くあると考える。そうでなければ民間も公務も生活水準が低下し、負のスパイラルが止まらなくなり、日本経済の好転は一向に望めない。ぜひとも今回の要求の趣旨を理解頂き、本院へきちんと上申してもらいたい」と述べ、交渉を終了しました。

以上

 
 
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