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 国公労連速報 2011年9月21日《No.2622》
 【社保庁職員不当解雇撤回闘争ニュースNo.34】
 社保庁職員の分限免職処分は取り消せ
 人事院は賃金改善勧告を行え!
 9.20人事院前要求行動を展開
     
 

 

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 人事院の公平審理が大詰めを迎える緊迫した局面のなか国公労連社保庁不当解雇撤回闘争本部は9月20日、霞が関の人事院前で要求行動を行いました。台風15号が迫り雨の降りそうな天候のもと、JAL不当解雇撤回裁判原告団、新聞通信合同ユニオン・ブルームバーグ裁判の原告など民間の仲間も駆けつけ、約100人が参加しました。
 主催者あいさつした国公労連の盛永副委員長は、人事院の口頭審理で厚労省が解雇回避にむけたまともな努力をせず、裏マニュアルを作成するなど公正な判断がされなかったことなどが明らかになったと指摘。また、無許可専従を行ったとして懲戒減給処分を受けていた京都の北久保さんに対して人事院が処分取り消しの判定を下したことを報告し、「この判定は、懲戒処分歴のある職員は日本年金機構に採用しないとする条件が消滅したということだ。年金機構に対して即刻、北久保さんを採用するよう行動を起こそう」と呼びかけました。あわせて、目前に迫る人事院勧告の情勢を報告し、現給保障廃止などを許さないたたかいを強めようと訴えました。
 激励のあいさつに立った全労連の根本副議長は、「秋のたたかいで、震災の復旧・復興と雇用を守る運動を徹底してすすめ、雇用を守る全国的な運動の一環に、社保庁職員の不当な分限解雇を撤回させるたたかいを位置づける」と強調し、「全労連は、旧社保庁職員525人の不当解雇許すなと訴えた学習リーフを作成した。処分取り消しを求める署名を全国に広げ、人事院に対して公正な判定を行え、闘争団の解雇を撤回し職場に戻せ!の運動を大きく広げていこう」と呼びかけました。
 自治労連の山口副委員長は、東日本大震災の津波で会社が流され醤油樽をすべて失いながらも全従業員の雇用を守りながら復興に取り組む陸前高田市の民間商店社長のとりくみを紹介し、「社保庁職員525人の不当解雇、JALの不当解雇、被災地仙台での大企業ソニーによる期間社員150人の解雇問題など、国と大企業による乱暴な解雇は許されない。こんなことを許せば、日本の雇用は根底から突き崩されることになる。社保庁不当解雇を断固として撤回させるため、ともにがんばろう」と訴えました。
 国土交通労働組合の下元副委員長は、「6つの組合が一緒になり国交労組を結成した。地域主権改革など国を作り替えるさまざまな攻撃が私たち国公労働者全体に襲いかかっている。社保庁職員の不当解雇の撤回は、公務労働を守り、国民のための行政を守ることだ。自らの問題として社保庁不当解雇撤回闘争をたたかう」と厚い決意を述べました。
 解雇された当事者の全厚生闘争団の國枝事務局次長は、口頭審理の傍聴に全国でのべ2000人が駆けつけてくれたことに感謝を表明したうえで、「乱暴な解雇を許さないたたかいの広がりを実感している。何としても勝って、公務職場に戻る」と力強く決意を表明しました。
 最後に、国公労連の花岡中執の音頭で、「人事院は追加の証人尋問を行え」「社保庁職員の分限免職処分は取り消せ」「人事院は賃金改善勧告を行え」とシュプレヒコールを行いました。

 震災便乗リストラ・解雇は許さない!
 東京地評「9・15争議支援総行動」で訴え

 国公労連は9月15日、東京地評主催の「9・15争議支援総行動」に結集して奮闘しました。9・15争議支援行動では5コースにわかれて「東日本大震災の救援復興を!大企業は内部留保を被災者と労働者に使え!首切り・『合理化』反対」のスローガンのもと多くの争議組合・争議団が、当該の会社前や省庁前での要求行動、企業要請などを終日展開し、東京・首都圏の民間(JMIUは全国から結集)と公務の労働者が一緒に声をあげ、争議中の労働者を励ますとともに、早期解決を求めました。

 ■東京地評、東京争議団、JMIUのIBM支部、東京国公が激励・連帯のエール

 12時25分からはじまった旧社保庁職員の分限解雇撤回を求める厚生労働省前での昼休み要求行動には、色とりどりの組合旗を携えた争議団が集結しました。
冒頭、主催者あいさつした東京地評の伊藤議長は、「労働者の生活と権利を守るべき厚労省による首切りは断じて許されない。社保庁職員不当解雇を撤回し早く職場にもどすため、東京地評は支援していく」と述べました。
 続いて連帯あいさつした東京争議団共闘会議の小関議長(明治乳業争議団団長)は、「東京争議団は50周年を迎え、これまで800件の争議を解決してきた。労働者の首切り・差別を許さないため、スクラムを組んでともにたたかう」と呼びかけました。JMIU・日本IBM支部の杉野書記長は、「日本IBMは1000億円の純利益がありながら、2008年に労働者の人格を否定する恫喝や誹謗中傷をともなう面接を強要して1500人の人員削減を強行した。いま私たちは裁判でたたかっている。違法なリストラを許さないため、ともにたたかおう」と訴えました。東京国公の飯田副議長(全司法)は、「社保庁の不当解雇は公務だけでなく、労働者全体にかけられた攻撃だ。労働者が団結して行動することは政府・大企業にとって脅威となる。東京国公は民間の仲間とともに一緒にたたかっていく」と連帯を表明しました。
 全厚生不当解雇撤回闘争団の國枝事務局次長がマイクを握り、「全国で行われた人事院の口頭審理で不当な解雇の実態が明らかになった。本日9月15日の秋田事案の証人尋問で審理は一巡する。今年度中に判定がでることから、社保庁不当解雇撤回闘争はたたかいのヤマ場を迎えている。引き続きご支援をよろしくお願いします」と当事者の切実な思いとたたかいへの支援を訴えました。

 「不当解雇は撤回せよ」、実行委員会として厚労省に要請

 昼の社保庁職員不当解雇撤回の厚生労働省要求行動の後、争議総行動実行委員会と国公労連、全厚生の連名による厚生労働大臣あての不当解雇の撤回を求める要請書を提出し、要請を行いました。
 要請は、東京地評の伊藤議長を先頭に東京争議団共闘会議の小関議長、JMIU日本IBM支部の杉野書記長、国公労連の川村副委員長、当事者である全厚生闘争団から國枝国公中執と伊藤さんと松本さんの7人で行い、厚生労働省は年金局総務課の武田課長補佐ほか3名が対応しました。
 伊藤議長は、「東京地評では社保庁職員の不当解雇の問題は、JALの解雇、民事法務協会の解雇と並ぶ三大争議と位置づけている」、「国民の信頼を得られる年金機構にするには解雇を撤回し経験ある職員を配置が不可欠であり、厚生労働省の努めである」と述べ、解雇の撤回を申し入れました。
 また、当事者の伊藤さんは、無許可専従行為を惹起したとして懲戒処分を受けた北久保さん(全厚生闘争団事務局長)の事案で人事院が処分取消の判定を行ったことについて触れ、「大臣は北久保さんに謝罪すべきだ」と求めました。
 武田課長補佐は、「分限免職された人の中には、年金機構で活躍できる人がいるとの認識はある」と言いつつ、「分限免職は当時の社会保険庁の判断で適切に行ってきた。人事院の判定を待ちたい」、「追加証人や資料については、人事院からの要望を受けて精いっぱい回答していきたい」「北久保さんについては、減額された給与などの弁済を進めることになるが、それ以外の対応については現在検討中」などと回答しました。

以上

 
 
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