毎週水曜日に実施している公務員賃下げ反対宣伝行動を東京駅丸の内北口前で、10月19日に実施しました。約40人が参加し、賃下げ反対のビラを配布して通行人に訴えました。
国公労連渡邉中央執行委員の司会のもと、トップバッターとしてマイクを握った国公労連の岩崎副委員長は、「給与引き下げ法案は、人事院勧告制度を無視したものである。法治国家である日本が、憲法に違反する法律を通すことは断じて認めてはならない。国は法律にもとづいてさまざま指導を行っているが、国自らが法律違反すれば指導ができなくなる。また、景気への影響も少なくない。自民党の西田参議院議員は、復興にも逆行すると国会で批判している。国会議員の歳費の削減などまだまだやることがある。震災からの復興、国民サービス向上にむけて奮闘していく」と訴えました。
続いて自治労連の藤田中央執行委員が、「震災からの復旧・復興に奮闘している公務労働者の賃下げは絶対に認めることはできない。国家公務員や地方公務員だけではなく、民間企業や最賃、年金などにも影響する。大企業は内部留保を256兆円もため込んでいる。その1割の25兆円をだすだけでも復興への大きな力となる。社会保障の改悪も進められている。年金支給開始年齢を68〜70歳にしようとしている。医療も当面100円を上乗せしようとしているが、金の切れ目が命の切れ目となってくる。公務員の賃下げは増税のための地ならしでしかない。賃上げはあたり前、正規雇用はあたり前にするために引き続き奮闘していく」と訴えました。
全国税の田山書記長は、「政府は大企業には東日本大震災後、増税どころか減税しようとしている。その一方で、社会保障と税の一体改革では庶民の負担が増えることばかりが議論されている。最終的には社会保障はすべて消費税で賄うとの議論も行われている。その消費税も最終的には20%とする議論がされている。今、政治を変えなければならない。民主党は、国民を第一に苦しめる党となった。消費税増税にも社会保障改悪にも反対していく」と決意も含めて訴えました。
全法務の浅野副委員長は、「憲法にも違反する法案は直ちに撤回すべきだ。政府自らが法律違反を行う重大な問題だ。公務員は労働基本権制約の代償として人事院が勧告をだし、法案提出というのがルールだ。賃下げ法案はこの手続きを踏んでいない。政府は人事院勧告を尊重し、私たちと交渉を行え。復興財源も、法人税減税や証券優遇税制など大企業・大資産家への減税をやめることで確保できる。公務員はこの13年間賃上げされていない。賃下げ法案の撤回をすべての労働者の労働条件改善のたたかいとしてとりくむ」と訴えました。
最後に公務労組連絡会の黒田事務局長が、「明日から臨時国会が始まる。第3次補正予算が中心となる。政府は約12兆円の補正予算をくんでいるが、財源は所得税増税などとする一方、法人税は減税となる。庶民には10年間増税、大企業には3年間2%減税し、その後は4.5%減税となる。1%の富裕層の富を99%に還元せよという動きが世界でおきている。一部の金持ちの負担で復興財源をまかなえばいい。安住財務相が来年必ず消費税を10%にすると述べた。一方で、年金支給を68歳とする議論をしている。消費税で増税しながら、社会保障は削減する。こんなことでいいのか。今こそ、賃金を引き上げて内需拡大をしていくべきではないか。震災には公務員が専門性を発揮して対応してきた。国民が安全・安心して暮らせるようにするのが国の責任だ。公務員を増やし、公務・公共サービスを拡充して誰もが安心して暮らせる社会をつくっていこう」と訴え、宣伝行動は終了しました。
ビラ配布は500枚程にとどまりましたが、交差点の前で熱心に聞き入る人もいるなど、広くアピールできた宣伝行動となりました。
以上
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