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国公労連速報 2011年12月8日《No.2665》
 国民生活破壊の賃下げ法案・派遣法骨抜き強行は許さない
 全国各地の共同の広がりに確信持ち廃案・撤回へ
     
 

 

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 憲法違反の賃下げ法案(給与臨時特例法案)の廃案に向けた国会包囲のとりくみ6日目。この間のとりくみで、3党(民主、自民、公明)協議は整わず、昨日、自公が対案を国会提出しました。一方、派遣法の骨抜き修正案は昨日の衆議院厚生労働委員会において、わずか3時間の審議で3党が採決を強行。しかし、この間のとりくみで本日の衆議院本会議は流会となり、参議院への回付・成立を先送りさせました。本日の行動には170人が結集。国会議員25人への要請もとりくみました。

 10時からのスタート行動。全労連公務部会代表委員の北村全教委員長が主催者あいさつに立ち、「昨日、衆議院で派遣法の骨抜き修正案が強行採決された。わずか3時間の審議で改正の根幹を削除。民・自・公の3党合意を優先。参議院で成立させないたたかいを強める必要がある。この間の賃下げ法案撤回のとりくみで団結が強まった。全国各地で賃下げの悪影響と不当性を自分の言葉で訴え、運動が大きく広がった。一方の組合の合意が職場・組合員の声をまったく反映していないことも明らかになった。増税への環境整備という狙いがある今回の賃下げを止めることで増税の審議も許していない。このことに確信を持ち、最後まで団結を強めてたたかおう」と呼びかけました。
 つづいて激励にかけつけた国公退職連の泉部事務局長(元全経済委員長)があいさつに立ち、「国民生活が第一と掲げた民主党政権。社会保障の安定財源が必要といいながら、制度を改悪し消費税増税まで行う税・社会保障一体改革。高齢者だけでなく全国民に怒りが渦巻いている。復興財源確保を言い訳に、人勧を無視しての賃下げ強要。これを許せばあらゆるところで憲法が踏みにじられる。退職連は来週月曜日の総会で現役の皆さんとの連帯・共闘を強めることを確認する。ともにがんばろう」と訴えました。
 決意表明では全医労の美馬副委員長が、「医療現場は大変な状況。16時間勤務の夜勤、妊娠している看護師も産休ぎりぎりまで夜勤をさせられている。夜中中走り回り、夜食も立ったまま。休憩はおろか座る時間もない。派遣で不安定雇用の看護師もたくさんいる。劣悪な労働環境で働き続けられず、毎年10%もの看護師が離職している。大分では国立病院の労働条件が周りの病院の参考にもなっている。公務の賃下げが民間にも影響することは明らかだ。人間を大事にする政治への転換を求めともにがんばろう」、全教の磯崎副委員長は「昨日大阪で職員基本条例、教育基本条例に反対する集会を開催し、1,400人の参加で成功。私立や日教組からも含め、全国400近くの団体から賛同が寄せられるなど、連帯・共同が拡がっている。震災復興への国の責任が問われた今国会。しかし政府は3次補正で除染費用を2,400億円しか計上しないなどまったく不十分だ。それどころか原発の再稼働や輸出を進めようとしている。賃下げ攻撃は税・社会保障一体改革など国民生活破壊の一環。震災復興のためにも労働者の賃上げによる自律的経済再生こそが求められる。派遣法の骨抜きも許さない。最後までがんばる」と述べました。


 賃下げ法案・派遣法骨抜き修正先送り
 たたかいはこれから

 つづいて国会前座り込み行動と国会議員要請行動に移行。座り込み行動では全国各地から寄せられた応援メッセージの紹介やリレートークを行いました。
派遣法改正法案の骨抜き修正を許さないとりくみとも結合し、170人の仲間が集結した昼休み要求行動。全労連公務部会代表委員の宮垣国公労連委員長が主催者あいさつに立ち、「昨日、自公両党が人勧実施後に平均7.8%まで賃下げし、地方公務員へも適用する対案を提出した。国公法28条の情勢適応の原則に反するもの。派遣法の骨抜き改正法案が衆議院厚生労働委員会において、たった3時間の審議で強行採決された。製造業派遣や登録型派遣の原則禁止が削除され、まったく改善がされないに等しい。しかし本日の衆議院本会議は流会。賃下げ法案とともに来年の通常国会への持ち越しとなる。ひきつづき、ともにがんばろう」と呼びかけました。激励にかけつけた田村参議院議員(日本共産党)は、「本日の参議院厚生労働委員会が散会となった。衆議院本会議が流会となり派遣法骨抜き修正法案が回付されなくなったため。昨日、厚生労働省の担当者に来てもらい、法案について具体ケースの質問をしたが何一つ満足な回答がなかった。細かいところまで含め、徹底的な審議が必要。これからがたたかいのスタート」、塩川衆議院議員(日本共産党)は、「今回の賃下げは、公務労働者への攻撃の象徴。法案の取り扱いを午後からの衆議院総務委員会理事会で議論する。廃案に追い込むため奮闘する」と述べました。
 つづく連帯のあいさつで東京地評の伊藤議長は、「公務員の給与の高低以前に違法行為を許してはならない。公務員の賃金は日本の労働者の賃金水準の目安。これが下がれば全ての労働者の賃下げにつながる。春闘を勝ち抜くためにも断固たたかおう。派遣法は廃止すべき。大きな運動で国民世論を巻き起こそう」、農民連の上山運動部次長は、「野田内閣が国民のためになることを何かしただろうか。農業、医療、雇用などを壊すTPPは、記者発表を1日遅らせただけで強行。APECでの発言をめぐっては二枚舌の馬脚を現した。放射能汚染の問題では、東京電力は口では丁寧なことを言うが補償を全くしない。12月26日には再び福島からバスを仕立て、東電への要請をとりくむ」と述べました。
決意表明に立った労働法制中央連絡会の井上事務局長は、「この間のとりくみの押し上げで派遣法の骨抜きをとりあえずとめることができた。全国からの草の根の運動の到達として確認したい。しかし来年の通常国会での早期成立が狙われている。通常国会では有期雇用やパートの関連法も審議される見込み。たたかいはこれからが正念場。ともにがんばろう」、全経済の伊波委員長は、「賃下げ法案の3党協議を整わせず、今国会での成立を許さなかった到達を確認したい。年明けからの春闘のとりくみが重要となる。賃下げの悪循環を許さず、賃上げを実現するためにがんばろう」、長野高教組の柳沢副委員長は、「長野県でとりくんでいる教育条件改善署は22万筆を集約。信州型事業仕分けで夜学の給食費や教科書費の補助削減が取り上げられたが、削減させなかった。教育現場の状況や夜学に通う若者の困難な状況を率直に訴えた成果。賃下げの悪影響も率直に訴えて理解を拡げよう」と呼びかけました。

 憲法違反の賃下げ法案の廃案と労働者派遣法の骨抜き修正法案の廃案にむけて、11月22日から本日までの6次にわたり国会行動を展開しました。行動への参加者は述べ1,180人、317人の国会議員への要請にもとりくみました。こうしたねばり強いたたかいが、明日9日に閉会をむかえる臨時国会で、賃下げ法案の趣旨説明さえ許しませんでした。師走に入り寒風雨のなかでも最後まで手を緩めることなく、全国の仲間と一体で果敢にたたかってきた成果です。そのことを確信にして、消費税増税の突破口ともなる公務員賃下げを断念させるたたかいの継続が求められています。


以上 


 
 
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