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 国公労連速報 2012年1月31日《No.2688》
 消費税増税反対!憲法違反の賃下げ法案廃案めざし
 国会前座り込み行動スタート
     
 

 

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 野田首相は、今通常国会冒頭の施政方針演説で、消費税増税と社会保障改悪の法案を提出すると明言し「賃下げ法案」の成立を強調。全国から怒りの声が渦巻いています。そんな緊迫した情勢のなか寒風に負けず1月31日、国公労連は全労連・公務部会の仲間とともに、憲法違反の賃下げ法案(給与臨時特例法案)の廃案に向けた国会前座り込み行動をスタートしました。本日の行動には延べ300人の仲間が結集。スタート行動、昼休み要求行動、集結行動を軸に座り込み行動を展開し、並行して衆議員総務委員に40人の国会議員への要請も行うなど終日奮闘しました。


 失政の責任を公務労働者に押し付けるな!
 賃下げ法案は許さない
 ――スタート行動

 午前10時、衆議院第2議員会館前で座り込み行動を開始しました。冒頭、主催者あいさつに立った全労連公務部会の宮垣代表委員(国公労連委員長)は、「政府が消費税増税のために身を削るとして失政の責任を国家公務員に押しつけようとしている。1月25日には民自公の実務者協議で、『0.23%賃下げの人勧実施後、4月からさらに7.8%下げる』提案で大筋合意との報道もある。しかし、公務員制度改革関連法案の取り扱いをめぐり、同時審議を主張する民主と切り離しを主張する自公との間にはまだ溝があり、完全合意の状況ではない。人勧によらない賃下げは明らかに憲法違反だ。民間を含む625万人の労働者の賃金に直接悪影響を及ぼすなど、景気回復や震災復興に逆行する。力いっぱいたたかおう」と呼びかけました。
 つづいて4名から連帯あいさつ・決意表明などを受けました。日本医労連の小池副委員長は、「公務員の賃下げは、医療労働者の賃金にも大きな悪影響を及ぼす。震災復興に奮闘している公務員に対する賃下げは許せない。ともにがんばろう」と呼びかけました。
 国土交通労組の笠松書記長は、「今国会は賃下げ法案をはじめ国民生活破壊の法案が目白押し。国民議論を巻き起こすとりくみを強めよう。本省の職場でも『不払い残業を放置しておいて、賃下げとは何事か』の声があがっている。組合員の思いも寄せてたたかおう」と決意を述べました。
 自治労連の蛯名中執は、「子ども・子育て新システムは、福祉としての保育を産業化・商品化するもの。国・自治体の責任を解体し、民間企業の儲けの道具に変質させる。公務員の賃下げは保育労働者にも悪影響をおよぼす。社会保障と税の一体改悪、公務員の賃下げをやめさせよう」と訴えました。全教の蟹澤書記次長は、「公務労働者の賃下げは多くの労働者の賃金に悪影響。地元国会議員要請でも、地域経済などへの賃下げの悪影響に多くの共感が示された。賃下げ法案廃案までたたかい抜く」と訴えました。


 全国からの応援メッセージに心があたたかく

 続いて座り込み参加者のリレートーク。全国からの激励の熱い応援メッセージが紹介され、寒風のなかでしたが、心があたたかくなり参加者全員が励まされました。国公退職連からは陣中見舞いをいただきました。
 座り込み行動で連帯あいさつした生協労連の清岡書記次長は、「地域経済が冷え込み、商店主からは『消費税増税の議論が起きるだけで消費が落ち込む』という声が出されている。内需拡大でしか地域経済の回復はできない。私たち民間労働者も連帯し、公務員の賃下げ阻止に向け最後までたたかう」と述べました。
 農民連・上山運動部次長は、「大震災被災地の農民は大変な状況。福島では原発事故で農業が続けられないと、3名もが自ら命を絶った。そうした思いも胸に農民連はたたかっている。多くの公務労働者の支援も受け1,000名を超える参加で、3度にわたる東電への要請行動をとりくんだ。政府・東電への完全賠償を求める中、組合員も増えてきている。厳しい状況だからこそ官民、産別の違いを超えてたたかう必要。ともにがんばろう」と激励のエールを送りました。


 消費税増税NO!「社会保障と税の一体」改悪反対の
 国民共同ひろげよう
 ――昼休み要求行動に140人が結集

 国会前の昼休み行動には140人が結集(うち国公は70人)。スタート行動に続いて主催者あいさつに立った全労連公務部会の野村代表委員(自治労連委員長)は、「今国会で賃下げ法案を廃案に追い込む。この賃下げは国家公務員のみならず地方や民間にも波及。TPPや社会保障と税の一体改悪など国民犠牲の前提とされている。まさに国民生活を守るたたかいだ。春闘と結合して元気にたたかおう」と呼びかけました。
 民間の仲間を代表して激励あいさつに駆けつけた建交労の藤好委員長は、「経労委報告では、賃上げどころか定昇凍結や賃下げにまで言及。財界はその一方で、海外への生産拠点の移転を進め、国内の労働者の賃金・雇用を脅かしている。公務員賃下げは公務労働者だけの問題ではなく、全ての労働者・国民への犠牲を強いるもの。連帯してたたかおう」と述べました。
 国公労連を代表して決意表明した全国税・田山書記長は、「社会保障と税の一体改悪など、大企業・富裕層を優遇する一方で国民には強制的に痛みを押し付ける政府。賃下げの理由は政権マニフェストや震災復興財源から、国民犠牲の地ならしへと変化している。財界・富裕層への課税強化で社会的責任をとらせるべきだ。悪政を許さないたたかいの先頭で奮闘する」と訴えました。
 続いて、全教・今谷書記長は「国家公務員の賃下げは全ての労働者・国民への攻撃の入り口。このことを大きく世に明らかにし、政府・財界が狙う分断を許してはならない。公務員の賃下げは春闘にも悪影響を与える。廃案に追い込むためとりくみの強化が重要だ」と述べました。
 国会情勢報告・連帯あいさつにかけつけた山下よしき参議院議員(日本共産党)は、「賃下げ法案は、@憲法ですべての労働者に保障された労働基本権を蹂躙の暴挙、A民間賃金にも悪影響し、消費や生産活動を低下させ税収を減らす悪循環が加速させる、B消費税増税から国民の怒りを逸らす露払い、など大きな問題がある。消費税増税だけで13兆円、年金削減を合わせると16兆円、625万人の賃下げ3兆円を加えると国民負担を20兆円も増加させることになり、どうみても大義がない。国会でもこの問題を追及し奮闘する」と述べました。


 「公務労働者は被災地のために奮闘してほしい」
 被災者の声を運動に
 ――集結行動

 14時30分からの集結行動で決意表明に立った全労働・高橋中央執行委員(国公労連青年協議長)は「私は満身の怒りを言葉にしたい。石巻ハローワークでは、雇用保険が2月に切れる被災者が連日相談に押し寄せ、福島では原発の安全衛生業務に従事する労働基準監督官が不足しているなど、定員削減と地方出先機関廃止攻撃で労働行政は大変な実態だ。被災者からは『公務員賃下げではなく、被災地のためにもっと奮闘してほしい』の声があがっている。不当な賃下げに断固反対しよう」と訴えました。
 神奈川自治労連の杉田執行委員は、「神奈川県知事は、管理職手当10%削減提案の一方、公立学校や補助金のあり方検討など財政危機を理由にして県民生活切り捨てを強行しようとしている。地域住民とともに反撃しよう」と呼びかけました。


 ■賃下げ法案反対の緊急打電行動の完遂を!
 全国の職場から激励・連帯メッセージをお願いします

 国公労連は、「賃下げ法案反対の緊急打電行動」(2/3まで)の完遂、消費税増税反対、公務・公共サービスの拡充、憲法違反の賃下げ法案の廃案にむけた官民一体のとりくみを中央・地方で展開するよう呼びかけています。2012年国民春闘がスタートしました。多くの参加者、全国の仲間の連帯で行動を成功させましょう。

 今後も衆・参総務委員会定例日の2月2、7、9日に、国会前座り込み行動や議員要請行動などにとりくみます。激励・連帯メッセージをお寄せください。行動の中で紹介し、参加者の力にしていきます。


 【電子メール:mail@kokko.or.jp  FAX:03(3502)6362】

 【「賃下げ法案」廃案を求める地元国会議員要請書のひな形】


 2012年  月  日 
衆議院議員          殿


 「賃下げ法案」のすみやかな廃案を求める要請書(ひな形)


 貴殿の国会内外での日頃からのご奮闘に心より敬意を表します。  さて、政府は昨年10月28日、人事院勧告の実施を見送り、国家公務員の給与を平均で7.8%引き下げる「国家公務員給与の臨時特例に関する法律案」(以下、「政府法案」)の早期成立をめざすことを閣議決定しました。一方、自民党と公明党は12月7日、人事院勧告を実施したうえで給与を政府法案と同水準まで引き下げる「一般職の国家公務員の給与の改定及び臨時特例等に関する法律案」(以下、「自公法案」)を提出しました。
 政府は「政府法案」が「人事院勧告の内容及び趣旨を内包している」としていますが、閣議決定直後の人事院総裁談話で「人事院勧告の尊重は憲法上の責務であり、人事院勧告は趣旨・目的や内容を異にする給与臨時特例法案に内包される関係にはない」と明確に示しているとおり詭弁に過ぎません。「自公法案」についても、人事院勧告を超える給与の引き下げに変わりはなく、国家公務員の労働基本権剥奪の代償措置としての人事院勧告を尊重したものとは言えません。いずれの法案も、労働基本権を保障する憲法28条に違反するものです。
 野田首相は、今通常国会冒頭の施政方針演説で、消費税増税と社会保障改悪の法案を本年度末までに提出すると明言しました。その前提として、「賃下げ法案」の成立を強調していますが、しかし、国家公務員の給与引き下げは、地方公務員や教員、独立行政法人職員などに波及し、民間労働者の賃金にも悪影響をおよぼします。その結果、個人消費の冷え込みで景気は悪化し、地域経済の疲弊が懸念されます。
 以上のような問題点を指摘し、下記事項の実現について貴殿に要請いたします。




  1. 労働基本権制約の代償措置としての人事院勧告制度を踏みにじり、憲法と国家公務員法に違反する賃金引き下げの「政府法案」及び「自公法案」はすみやかに廃案にすること。
  2. 公務員総人件費削減をおこなわず、震災復興のためにも公務・公共サービスを拡充し、その担い手である公務労働者の増員をはかること。


以上 


 
 
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