3月8日午前、国公労連と全厚生闘争団は全労連とともに、厚生労働省に対して分限免職処分の撤回を求める要請を行いました。要請は、全労連の根本副議長と国公労連の川村副委員長、全厚生闘争団の飯塚副団長、北久保事務局長、國枝事務局次長、伊藤事務局次長の6名で行い、「北久保さんに対する分限免職処分の撤回を求める団体署名」57団体分を提出しました。厚生労働省は年金局総務課の武田課長補佐ら4名が対応しました。
冒頭、国公労連の川村副委員長が、「北久保さんの懲戒処分が人事院で取り消されたことについて厚労省は2月24日、『北久保さんに対して謝罪の必要はない。損害金は払った』と回答したが余りにも不誠実であり、容認できない。再考されたい。先月行われた人事院口頭審理では、2009年1月から3月までの間、社保庁解体後の残務整理として113人分の予算を確保していたが1人も活用していない。これを活用していれば分限免職回避が可能だったのに、1人でも回避しようという姿勢が見られない。現在でも日本年金機構には欠員がある。速やかに復職させるべきだ」と述べ、解雇の撤回を迫りました。
全労連の根本副議長は、「人事院口頭審理において分限免職回避努力の機会があったにもかかわらず、厚労省は努力しなかったことが明らかになった。北久保さんらの分限免職取消は、人事院判定を待つのではなく、厚労省が責任をもって決定すべきだ」と述べました。全厚生闘争団の北久保さんは「人事院がなぜ懲戒処分取消としたのか、理由を考えてほしい。人事院という権威ある機関が決定する前に、厚労省自らが分限免職取消決定すべきだ」、國枝さんは「人事院審査請求が2年以上続くのは長すぎる。早急に解決してほしい」、伊藤さんは「AIJ年金運用失敗問題で厚生年金基金への天下りが問題となっている。村瀬元社保庁長官は現在企業年金連合会理事長に就任している。なぜ元長官が理事長になっているのか。こんな天下りは許せない」と当事者が訴えました。
これに対して武田課長補佐は、「2月24日の北久保さんのことでの回答は、法律的に検討したうえで出したもの。厚労省自ら分限免職処分を取り消すことはないし、日本年金機構に採用させることは法律上できない。政務官、大臣の判断であり、再考はできない。村瀬元長官が企業年金連合会理事長に就任したいきさつは不明なので回答できない。人事院審査請求は早急に進行するよう努力する」と誠意のない回答に終始しました。
国公労連の川村副委員長は、「厚労省の不当解雇を社会的に告発していく」と述べるとともに、引き続き要請に応じるよう求めました。
以上
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