国公労連は4月27日、東京争議団共闘会議による「4.27争議支援総行動」に結集して奮闘しました。争議支援行動では、解雇や労働組合つぶしなど企業による横暴を許さず、すべての争議の早期全面解決を求め、争議組合や争議団が、社前や省庁前行動、東京地裁前行動などを終日展開し、争議を支援する東京・首都圏の民間と公務の労働者が一緒に声をあげました。社会保険庁職員の不当解雇撤回を求める厚労省前行動と、パイロットと客室乗務員裁判の不当判決を出した東京地裁前行動や日本航空本社前行動には総行動参加者が結集し、不当解雇の撤回を求めました。
「職場に戻せ!」、全厚生闘争団が訴える
雨の中12時15分からはじまった社保庁職員の分限解雇撤回を求めた厚生労働省前要求行動には、すべての争議団が色とりどりの組合旗を携えて集結しました。
主催者あいさつした東京争議団の斉藤副議長は、「政府・財界による乱暴な首切り自由は断じて許せない。東京争議団は50周年を迎える。一人の差別も首切りも許さないたたかいを広げるため、一致団結してがんばろう」と呼びかけました。連帯あいさつした東京国公の植松事務局長は、「私たちは、JAL、民事法務協会、社保庁不当解雇撤回を3大争議として2012春闘を官民共同でたたかってきた。安心年金つくろう東京連絡会も立ち上げ、年金の充実を求める国民要求と解雇撤回を結合して運動を展開している。すべての争議の勝利にむけて全力をつくす」と力強く訴えました。
東京自治労連の西野副議長は、「いま構造改革、賃下げ、民営化がすすめられており、社保庁の不当解雇は地方にも大きな影響を与える。自治体労働者も連帯してたたかう」とエールをおくりました。
決意表明した全厚生闘争団当事者の伊藤重雄事務局次長は、「525人が不当解雇され2年4カ月が経ったが、見せかけの回避努力をした厚労省の杜撰さがいっそう明らかになっている。厚労大臣、不祥事を起こしている天下り問題を恥ずかしいと思わないのか。不当な首切りを取り消して、早く職場に戻してほしい」と厚労省を批判し、運動への支援を訴えました。
解雇を撤回し、ベテラン職員を復職させろ!
東京争議団、解雇撤回を求め厚労省要請
昼休みの厚生労働省前要求行動の後、旧社保庁職員の不当解雇撤回等を求めて厚労省への要請を行いました。要請は、東京争議団の小関議長、斉藤副議長、東京国公の植松事務局長、全厚生闘争団の伊藤・國枝の両事務局次長の5名で行い、厚労省側は年金局総務課の武田課長補佐ら5名が対応しました。
冒頭、小関議長が、「社会保険庁職員の分限免職は解雇回避努力をしていない。当事者として解決して欲しい」と発言しました。これに対し、武田課長補佐は「分限免職を直ちに撤回しろというが、厚労省は回避努力を尽くしてきた。厚労省自ら撤回や処分の取り消しはない」と回答しました。また、「懲戒処分を受けた者は(日本年金機構に)採用しない」との閣議決定の見直しについては、「閣議で決定されたもの。要請については伝えているが、取り消すものとの意見は言っていない」と回答。年金業務は国の責任で直接実施する体制とすることについては、「年金機構職員のスキル向上に努めているので年金行政は円滑に運営していると考える」と回答。日本年金機構の非正規職員について雇用の安定化と処遇の改善については、「年金機構への要望と受けとめる」と回答しました。
こうした厚労省側の回答に対して、國枝事務局次長は「武田補佐の回答は納得できない。引き続き訴えていく」と発言し、伊藤事務局次長も「早急に過去の閣議決定を見直せ」と訴えました。斉藤副議長は「解雇回避努力は不足していた。分限免職は見直すべきだ」と発言。小関議長も「優秀な職員を解雇するのは社会的に無駄なことだ。もう一度検討して欲しい」と発言しました。植松事務局長は「年金機構の質を高めろ。年金の仕事は非正規職員ではできない。ベテラン職員を復職させるべきだ」と発言し、今後も話し合いを続けることを約束して要請を終わりました。
以上
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