一般の行政職員以外の職員に対する新人事制度の適用について

1 基本的考え方
 一般の行政職員については、昨年12月の公務員制度改革大綱により、能力や業績を適正に評価した上で、真に能力本位で適材適所の人事配置を推進するとともに、能力・職責・業績を適切に反映したインセンティブに富んだ給与処遇を実現することを目的として、能力等級制度を基礎とする新人事制度を導入することとした。一般の行政職員以外の非現業職員(以下「各職種の職員」という。)についても、適材適所の人事配置やインセンティブに富んだ給与処遇が求められることは同様であり、公務全体として良質で効率的な行政サービスを一体となって提供していくため、各職種の職員についても能力等級制度を基礎とする新人事制度を導入することは適切かつ必要である。その際、それぞれの職種の特性等を十分踏まえて、弾力的な対応が可能となるような制度設計を行う。

2 能力等級制度
 各職種の職員についても、一般の行政職員と同様の能力等級制度を導入する。
 能力等級表は、現行の一般職給与法における俸給表の区分を踏まえ、共通の職務遂行能力基準による人事管理が可能であることを基本として職種ごとに設定する。各職種の能力等級表の等級構成は、現行の組織段階及び職制段階の実態を踏まえ、求められる職務遂行能力の内容・程度の相違、昇格による適切なインセンティブの付与及び弾力的な任用の必要性を考慮して設定する。能力等級表には、職種の実情に応じて組織区分(船舶に乗り組む職員については船舶に係る区分)を設けるものとし、組織区分を設定する場合は組織区分ごとの、組織区分を設定しない場合は共通の基本職位、代表職務、これらと能力等級との対応関係及び等級ごとの職務遂行能力基準を定める。
 基本職位、代表職務、職務分類基準の具体的設定に当たっては、人事配置を阻害することのないよう、当該職種の実情に十分配慮する。

3 評価制度
 各職種の職員についても、一般の行政職員と同様の評価制度を導入する。
 定型的な業務の比重が高いなど目標設定が容易でない職種や、質的な均一生が強く求められる審査、検査等を行う職種、法令及び上司の命令の下で国民に対し直接的に公権力を行使する職種、同一業務に常に複数人で取り組む必要がある職種等、業務量や処理件数等によって目標を設定することが適当でない職種については、実情に即した目標設定が可能となるよう、弾力的な制度設計を行う。

4 人材育成等
 各職種の職員についても、一般の行政職員と同様の人材育成を図る仕組みを整備する。定型的な業務に従事する職種については、各府省の人事管理権者が組織、職務分野の性質、人事管理の実情等を考慮して弾力的に人材育成コースを設定することを可能とする制度設計を行う。
 また、各職種の職員について、本府省幹部候補職員を集中的・計画的に育成する必要があるものについては、一般の行政職に係る枠組みと同様の幹部候補職員集中育成制度を導入する。

5 その他の制度
 各職種の職員に関する上記(2から4まで)以外の新人事制度の枠組みは、一般の行政職員の制度と同様とする。

 


参考資料 「各職種における能力等級表のイメージ(素案)」 はこちらへ