国公FAX速報 2006年3月7日《No.1711》 | |
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国公労連は6日、「行政改革推進法案」(仮称)が今週末にも閣議決定されるという状況を踏まえ、改めて法案の国会提出に反対するとともに、「5%純減」によって生ずる雇用や労働条件問題について行政改革推進事務局と交渉を行いました。 交渉には、国公労連から堀口委員長以下7名が参加し、行政改革推進事務局は公務員制度等改革推進室の上田室長をはじめ6名が対応しました。 冒頭、堀口委員長は、「総人件費削減に関わって昨年末に要求書を提出し、『行政改革推進法案』の概要に対しても2月23日に申入書を提出して議論してきたが、5%純減ありきで、国の責任や公務員が直接実施することの必要性などについて、中身の議論が不十分。職員の雇用や労働条件の不利益変更が想定されるにも関わらず、公務員労働者の労働基本権を含め、制度的な仕組みについて協議を尽くすべきだ」と述べ、改めて法案の国会提出に反対を主張しました。 上田室長は、「今週7日に与党協議を行い、9日の事務次官会議を経て10日に閣議決定、国会提出というスケジュールを考えている。改革を後戻りさせないようプログラム法として策定し、推進したい。2月10日に『法案の概要』として行政改革推進本部了承という形でとりまとめ、これを法文化する作業を進めてきた。若干の手直しはあるが、99%まとまった段階にある」と作業状況を説明。 「内容は『法案の概要』に示したとおり、総人件費改革の中枢として、(1)平成17年度末の定員68.7万人をベースに5年間で5%純減する。(2)従来とは異なり、特定の事務事業の必要性、国が行うべきかどうかなど、仕事の中身から出発して深掘りを行う。成果を確実なものとするために、数値的な目標を定める必要がある。(3)自衛隊や独立行政法人などもこれに準じて削減する。(4)府省横断的な異動、研修、採用の抑制などについても条文で規定する。(5)給与関係は、人事院勧告制度をふまえつつ必要な措置を講ずる。(6)独法・公益法人・自治体等についても同様の措置を要請する」などと回答しました。 スケジュールありきでなく、十分な交渉協議を これに対して小田川書記長は、「この間の経緯を見れば、追加された7事項は過去議論の俎上に上ったものの、それぞれ一旦結論を出したもの。プログラム法とはいえ、それを再度寄せ集めたとの印象はぬぐえず、国が直接実施する必要性やその範囲等についての議論が尽くされ、合意形成されたと言うにはほど遠い。こうした乱暴な進め方は容認できない。また、5%純減を前提とした配置転換なども検討されているが、それと一体的な検討を求めてきた公務員労働者の権利問題については、何ら具体的な検討が行われていない。数字合わせの発想ではなく、職員の選択や強制的な配転の歯止めなども含めた議論が必要であり、拙速な法案提出は認められない」と、重ねて問題点を指摘しました。 上田室長は、「すべての事務事業を洗い直せという意見もあるが、限られた時間と体制のなかで、これまでの経緯から15項目を重点的に検討することとなった。プロセスが適切でないという意見については、合理的に検討を加えなければならない。昔は重要だったが、今は必ずしも国でやらなくてもという、おおよそ理解を得られる分野と考える」。「雇用に関しては、公務員は任用行為だが、配置転換などでの懸念が少なくなるよう、免職などということが生じないような措置を講じたい。労働基本権についての問題意識は当然持っているが、幅広い議論が必要。平成13年の閣議決定とは異なり、少なくても議論するスタンスには立っていることを理解願いたい」と述べました。 最後に堀口委員長は、「3月10日に法案を提出するとの意向を伺ったが、職員の不安は増大しているし、我々が指摘してきたことが現実的な問題になってきた」と述べ、スケジュールありきでなく、十分な交渉・協議を改めて求めました。 これに対して上田室長より、「了解した。枠組みを作った後もより具体的な協議が必要との立場に変わりない。雇用等の問題を含め、個別の話になってくるので、実質的な議論をしたい」との回答があったことから、交渉を終了しました。
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