●新世紀春闘! 地域で「官民」ひとつに
全国100カ所で通信労組激励行動を展開
全労連・国民春闘共闘に結集する民間単産は、3月14日の超低額回答をはね返すため、15日の全国統一行動に40万人が結集し、約400の組合ではストライキで決起しました。国公労連は、全国100カ所のNTT支店前での宣伝行動をはじめ、地域での「官民一体」のとりくみに奮闘しました。
大手組合での「前年並み妥結」が相次ぐ連合は、中小組合に波及させないため、「これ以下では妥結しない」基準を4月初旬に決定するという、これまでにない動きを見せています。
森内閣が求心力を失っている政治情勢のもとで、雇用、生活の悪化がいっそう深刻になっています。大幅賃上げや雇用確保など、すべての労働者に共通する切実な要求で、たたかいを発展・強化させることが求められています。
3月15日、通信労組は、通信サービスを守り、NTTに働くすべての労働者の雇用と労働条件を守る立場から、始業時から2時間のストライキをうちぬきしました。国公労連は、内部留保をためこみながらリストラをすすめる大企業を告発し、通信労組を支援するために、独自に作成した約15万枚のビラを配布するなど、「NTTの横暴告発・通信労組激励3・15行動」を全国100ヶ所のNTT支店前などで展開しました。 東京では、国公労連・各単組・東京国公が共同して、7カ所でとりくみました。兵庫では、県内4カ所で宣伝行動を配置するなかで、「ビラが好評でした。継続したとりくみを話し合っています」という反響も寄せられるなど、地域で連帯をひろげています。
〇国公労連のみなさんに励まされました!
通信産業労働組合東京支部千代田中央分会 細沼 敬二さん
NTTは保守業務は下請けに丸投げし、人減らし「合理化」がひどく、強制的に販売業務に職種転換させるなど、「いやならやめろ」という雰囲気です。
また、総額人件費削減をねらい「成果・業績主義」賃金を4月1日に導入しようとしています。
国公労連の激励をうけて2時間のストライキに突入し、いま晴ればれとした気持ちです。これからも組合員を増やして、要求実現のためにがんばります。
〇冷たい雨のなか奮闘
【青森県国公発】青森では、3月15日早朝、約20人の仲間が県内3カ所で宣伝行動をおこないました。冷たい雨が降る悪天候でしたが、ビラの反応もよく、元気がでました。
●港のチェック機能をまもれ!
全日検神戸の仲間と連帯するつどいを開催
【兵庫県国公発】神戸港で貨物受け渡しの確認作業に従事する全日本検数協会神戸支部の労働者は、賃金協定を一方的に破棄され、4月から「賃金50%カット、一時金ゼロ」という許し難い通告を受けています。
全日検神戸支部労働組合(全日検神戸)などは3月8日、通告撤回を求めて「港のチェック機能をまもれ!全日検神戸の仲間と連帯するつどい」を神戸市内で開催。集会には、支援者ら520名がかけつけ、熱気にあふれる会場で、たたかいに立ち上がる決意を固めあいました。
あいさつに立った全日検神戸の山田副委員長は、「神戸港の安全を守ることに誇りを持って働いてきた。今回の通告は、労働者の尊厳を奪うものであり、たたかうしかない」と決意表明。集会で確認された支援アピールには、すでに200名の弁護士や学者らが賛同しています。
協会の通告は、採算性のみを重視し、国民の安全を放棄するもので、政府・与党がめざす行政改革・規制緩和の流れそのものです。
兵庫県国公は、この攻撃をはね返すかどうかは、国民生活をつぶす流れを止める地域での重要な対決点と位置づけ、全日検のたたかいを、全力で支援していくことを確認しています。
●産総研の労働条件改悪許すな 3・16全通産決起集会ひらく
3月16日、独立行政法人産業技術総合研究所の賃金切り下げ撤回等を求める「独法要求実現3・16全通産決起集会」が経済産業省中庭で開催され、バスで参加した学研労協の仲間も含め、300人が参加しました。
当局は、調整手当等を廃止し職責手当に回す、業績手当では基準を明確にしないまま50〜200%もの格差を設けるなどの提案を撤回しておらず、職員の2割が賃金ダウンになることも明らかになっています。4月1日を目前にして、産総研の賃金・労働条件の切り下げを許さないとりくみは大詰めをむかえています。ひきつづき、全通産のたたかいへの支援を強めていきましょう。
●組織拡大特集 主人公はあなた
長引く不況のもと、リストラ「人べらし」の嵐が吹きあれ、賃金も上がらず生活は大変。公務員削減で仕事は忙しくなるばかり。公共事業のバラまきを続けながら、増税と社会保障の切り下げをすすめる政府。怒りはとまりません。でも、黙っていては何も変わりません。みんなで力をあわせてたたかわなくては。
4月、新しい仲間をむかえる季節です。今号は、「組織拡大」特集を組みました。職場と社会を良くするために、まだ組合に入っていない仲間に加入をよびかけ、そしてあなたもいっしょに労働組合について考えてみましょう。
●労働条件改善と国民本位の行政確立を −私たちの運動の基本です−
〇仲間の要求を大切に 共感ひろげる定時退庁行動
国家公務員の定員は、68年の第1次定員削減以降、現在まで約6万人も減らされています。そのいっぽう、仕事は増え続け、長時間・超過密労働が強いられています。窓口には長い行列ができ、休憩もとれない。膨大な予算処理に追われ、深夜までの残業がつづく。そんな職場実態が全国にひろがっています。
とりわけ霞が関の本省庁では、過労死や過労自殺をまねくほど深刻です。
こんな職場の状況をあらためようと、国公労連や東京国公が昨年からとりくんでいる「強力定時退庁行動」に、共感がひろがっています。「今日は定時に帰ろう」とよびかけるビラが、手から手へわたるなかで、職場の話題になり、雰囲気が変わりはじめています。
切実な要求をもとに、職場からねばり強くとりくむという労働組合の活動が、職場を変え、組織の拡大にもつながっていきます。
〇国民いじめの行政をゆるさず
劣悪な労働条件の根っこには、国民いじめの行革攻撃があります。
1府12省庁の新体制が1月からスタートし、4月からは独立行政法人が発足します。
すすめられている行革は、公務員削減や行政機関の民間化などで、行政サービスを後退させるものです。しかも、国民いじめの仕事を従順にすすめる公務員づくりをねらった公務員制度改革も動きはじめています。「国民に喜ばれ、支持される仕事をしたい」という仲間の願いを、行革攻撃がうち砕いています。
「国民のなかへ、国民とともに」を合い言葉に、国民本位の行政をめざして運動をすすめる、それも国公労連の運動の柱です。
〇すべての労働者と手をくみ悪政阻止へ
政治や経済はいっこうに良くならず、KSD汚職などくりかえされる政官財の腐敗事件。職場からは、「こんな社会は変わりようがない」との声も聞かれます。
しかし、10%を切るような最近の内閣支持率からも明らかなように、「政治を変えたい」という願いが、広がっています。国民の怒りのエネルギーこそ、政治や社会を動かす原動力です。 国公労働者と家族のくらしを改善し、国民本位の行政をつくりあげるためにも、国民的な課題を重視し、政治の流れを変えるたたかいが求められます。
そのためにも、政府や財界の攻撃と正面から対決してたたかっている全労連や各県労連に結集して、幅広い共同の中で悪政を阻止し、労働者が大切にされる社会をめざす運動が必要です。
●いま私たちの重視している運動とは −職場と行政の民主化を求めて−
〇いま、働き方が問われています
過労死、単身赴任、「首切り」合理化・・・。1円でも安く、1分でも長く働かせることを当然とする風潮がひろがっています。競争は当たり前、弱肉強食の成果主義賃金が民間企業ですすんでいます。
それで、本当に良いのでしょうか。労働者を使いすてにする社会は、異常です。体を壊すほど働くことが「美徳」とされる社会は明らかにゆがんでいます。
私たちは、人間らしく働き続ける社会をめざし「働くルール」の確立を強く求めます。「最低賃金の改善、労働者の均等待遇」、「長時間残業、サービス残業の根絶」、「解雇規制」の確立は、働き方・働かせ方の最低限のルールです。
公務の職場でも育児休業を取得したから昇格を遅らせる、夫の昇任に妻の退職条件をつけるなどといった前近代的な「ルール」が、いまなお残っています。
一人では「声に出せない」問題も、力をあわせ、ねばり強くたたかえば、かならず解決できます。
育児休業制度や介護休暇制度、週休二日制(週40時間制)など、いまではあたり前の「ルール」も、労働組合が要求し、仲間たちが力をあわせてたたかいとった成果です。
労働法制の改悪など、いま、その成果を崩そうとする動きを政府が強めています。それだけに、「働くルールをまもれ」の声をあげ、労働組合の力を強くしていくことが求められています。
〇国民に喜ばれる行政めざして
「商品がどれだけ売れた」、「顧客が増えた」などと営利を追求する民間企業とは異なり、公務の仕事は、国民に等しくサービスを提供することにあります。
しかし、仕事を通じた喜びや、働きがいを、なかなか感じることができないのが実態ではないでしょうか。 そんななかで、希望を胸に、新しく国家公務員となった若い人たちが、将来に展望をみいだせず、職場を去っていく例も少なくありません。
仕事の量や、複雑さにみあった人員が配置されていない、社会保障や労働法制などに象徴される制度の改悪で、国民の期待にこたえる仕事ができない、そんな悩みを多くの仲間が抱えています。いずれも、行政サービス切りすての行革が背景にあるからです。
〇全国の仲間が力あわせ攻撃ストップ
国公労連は、国民本位の行財政・司法の確立を求め、要求と政策を明らかにして、たたかい続けています。
この3年間でも、国公労連と各単組の署名をあわせれば、700万以上の人から「行革許すな」との声をあつめ、国会に提出しました。
「国民に喜ばれる仕事がしたい」との願いを胸に、運動への支持と賛同を国民に訴えるため、全国の仲間が力をあわせた結果です。
今また、公務員制度改革など、新たな行革攻撃が強まっています。こういう時期だからこそ、全国の国公労働者がスクラムくんで、「数の力」を発揮することが、政府の攻撃を押しとどめる第一歩です。
●あなたも国公労連へ
私たち国公労連は元気です。国公労働者の要求実現と、国民本位の行財政・司法の確立めざしてたたかう、その決意があるからです。
仲間たちのどんなに小さな要求でも大切にする労働組合が、あなたの身近にあります。
あなたの加入を心からよびかけます。
●4〜6月は春の組織拡大月間です。
4月から迎える新入職員はもちろん、未加入者の組合への加入よびかけなどを、この月間中に集中してとりくみましょう。
異動で職場が変わる組合員には、確実に継続してもらえるように、はたらきかけてください。
「10人に一人の世話役づくり」を実践しましょう。
●世界ではあたりまえのルールを日本にも
−「働くルール確立署名」を成功させよう−
全労連は、「雇用労働者の過半数」の集約を展望して、「働くルール確立署名」を開始しました。
国公労連は、「50万人との対話」運動とむすびつけて、7月までに100万筆をめざします。
21世紀の「働くルール」をつくる運動を、3つのポイントでまとめてみました。
〇ポイント1 「3課題の実現を国民世論にアピールする」
大企業のあくなきリストラ競争、それを法律や税金で手助けする政府。そのなかで、賃下げや一方的な解雇など「働くルール」が無視されています。かつてない労働者犠牲の実態です。
なんとかこの現状を打開し、まともな暮らしをしたいという切実な声はますます高まっています。
その声を背景に、最低賃金の改善、解雇規制、サービス残業根絶という、だれもが一致できる要求を前面に、国民世論にアピールし、働く人が大事にされる社会をみんなの手でつくる。それが「働くルール確立署名」のめざす方向です。
〇ポイント2 「公務職場の「働くルール」づくりも重要です」
2年連続で公務員労働者の年収はダウン。職場では人不足による労働条件悪化も深刻です。このうえ、政府・与党は、公務職場の「働くルール」を根本から壊そうと公務員制度改革をねらっています。
私たちの「働くルール」をみんなで考えなおすときがきています。働きがい、生きがいを実感でき、もっと国民にサービスできる行政の職場をつくるには、どんな要求やたたかいが必要なのか、署名運動を通して、あなたもいっしょに考えてみませんか。
〇ポイント3 「国民の声で政府を包囲して要求を実現」
「働くルール確立署名」は、3課題の実現を政府にせまる運動です。自公保三党が悪政の限りをつくす政治情勢を考えれば、要求がたやすく実現する状況にはないことも事実です。
しかし、圧倒的な国民の声を集め、政治情勢を変え、政府との力関係を変えていけば、展望は一気にきりひらかれます。全労連が、労働者の過半数という、壮大な目標をかかげる意義もそこにあります。
未組織労働者やパートをふくめ、地域にひろがる切実な「声なき声」を署名という形であらわす。その数と共同のひろがりこそが、政府を動かす原動力となっていきます。
〇「働くルール署名」要請事項
1 パート労働者などの時間給引き上げ・均等待遇の実現、現行の最低賃金を改善すること。
2 企業による一方的な解雇を規制する法律をつくること。
3 「サービス残業」をなくし、時間外労働の上限設定で労働時間を短縮すること。
●今後のたたかいにむけ意志統一
−独法問題で学習決起集会を開催−
【北海道国公発】北海道国公は3月13日、札幌市内で「独立行政法人問題学習決起集会」を開催しました。
国公労連の飯塚中執からは、独立行政法人への移行時における労働条件確定のたたかいと、国立病院・療養所や国立大学が独立行政法人化された場合の問題点が示されました。
各単組からの報告では、全通産からは、労働組合や職員の強い反対にも関わらず、評価制度と結びつけた給与システムの導入を強行しようとしている当局とのたたかいが報告されました。
全医労からは、国立病院・療養所の統廃合問題に関して、とくに、立ち枯れ政策により医療機器の老朽化がすすみ、医療ミスにもつながる危険性が指摘されました。
また、全大教からは、教育の本来あるべき姿と独立行政法人が、いかにミスマッチであるかが明確に示され、全運輸からは、航空大学校の独法化のたたかいが報告され、全体として、今後のたたかいにむけた意志統一を深める有意義な決起集会となりました。
●ジュゴンの海に基地はいらない
−名護から東京へ平和キャラバン−
【沖縄県国公発】3月10日、「平和キャラバン出発集会」が名護市役所前でおこなわれ、県内外から約600人が参加者し、4月28日の東京集会の成功に向けて大いに盛りあがりました。
集会では、沖縄出身の音楽家海勢頭豊さんの平和のメッセージを込めたミニコンサートのあと、「真の平和に到達するまで力の限りがんばろう」と市民団体や県内外の参加者、さらに海外の参加者からも、激励の言葉や決意の表明がつづきました。
また、地元の高校生からも「21世紀をになう10代として、平和の大切さを訴えていきたい」という力強いアピールがあり、集会終了後、キャラバンに出発しました。
沖縄県国公は、今後も米軍基地の県内移設を許さず、即時全面撤去をめざして奮闘する決意です。
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