国公労新聞 第1087号

●国公労連第47回定期大会特集号

○国公労連第47回定期大会ひらく
 行政民主化のとりくみ強め、国民の命とくらしをまもろう

▼働くルール確立へ労働者・国民と連帯
 国公労連は、8月28日から30日の3日間、東京都内で第47回定期大会をひらき、2001年度の運動方針を決定しました。
 大会は、「行革」の総仕上げとしての公務員制度改革で、政府が6月に「基本設計」を決定し、3年連続で年収切り下げの人事院勧告が出されるなど、かつてない攻撃の強まりのなかでの開催となりました。全国から320名が結集し、熱心な議論がつづきました。
 討論では、完全失業率が5%に達するなど雇用情勢が深刻になっているもとで、小泉内閣の「聖域なき構造改革」と対決し、国民のいのちとくらしをまもる共同をひろげる重要性が強調されました。
 また、公務員制度改革をめぐっては、労働条件の根幹にかかわる改悪攻撃をはねのけるため、国民的支持をひろげながら、職場からのとりくみを強化すること、サービス残業の根絶、あらゆる差別・選別の是正を迫る「働くルール」確立のたたかいを強め、すべての労働者・国民と連帯することの重要性をあらためて意思統一しました。

▼職場・地域の運動がいきいきと語られる
 討論では、各ブロック・県国公・地区国公規模での行政相談活動や行政懇談会の開催、公務員制度改悪に反対する学習会や地域宣伝行動の展開、医療事故告発シンポジウムの開催とパンフの普及(医労)など、国民的な支持を広げるとりくみの実践が報告されました。
 また、男女ともに安心して働き続ける職場づくりや、非常勤職員の労働条件改善、機関紙活動など職場を基礎にした運動の経験がいきいきと語られました。
 3日間の討論で、民主的な公務員制度確立を政府にせまる運動を機軸に、行革闘争、賃金闘争、国民的課題での運動を結合させたとりくみを「国民の中へ、国民とともに」職場・地域からすすめることを確認しあいました。

●国公労働者として、使命と役割を発揮しよう
 --堀口委員長の大会あいさつ(要旨)--

 私は、今日の情勢を見るとき国公労働者の使命と役割の発揮が、今ほど求められている時はないと痛感しています。私たちの要求前進をめざす時、小泉内閣の「聖域なき構造改革」路線とのたたかいは決定的に重要です。「構造改革」の内容が、倒産や失業の増大、社会保障の改悪、消費税大増税など、国民に耐え難い痛みを押しつけるものであり、その行き着く先は、「規制緩和」や民営化による国民のいのちとくらしを守るべき国の責任の縮小・後退、市場原理優先の「強きを助け、弱きをくじく」競争社会だと思います。
 国民の願いは、家計消費の回復と不況の打開、財政の国民生活本位への転換、リストラ・解雇の規制やただ働き残業是正など、生活や雇用不安の解消であり、国民的共同を発展させる条件は拡大しています。私たちは、各分野の専門家として「構造改革」による行政サービス切りすての内容をくわしく知りうる立場にあり、その有利性を生かした行政民主化闘争の強化が求められています。

○公務員制度「改革」は国民に痛みを強いる
 国公労連は、政府のすすめる公務員制度「改革」は、憲法にもとづく「全体の奉仕者」としての役割を否定し、政権党などごく一部に奉仕し、悪政推進の担い手となる公務員づくりをすすめるものであると指摘してきました。政府が国民に犠牲を押しつけながら、自民党政治による政治的・経済的危機を乗り切ろうとしている今日、その具体化として行政の反動化と公務員労働者の労働条件切り下げ、管理の強化が表裏一体ですすめられようとしています。公務員制度の「改革」によって信賞必罰と成績主義を強化し、労働条件の根本基準を改悪しようとする狙いはそこにあります。
 したがって、国公労連は、「行革」、公務員制度「改革」と、国民に犠牲と痛みを強いる「構造改革」攻撃を一体的にとらえ、国民共同のたたかいを展開していく決意です。

○公務の職場にも働くルールは必要
 公務員制度「改革」は、公務員労働者の基本的人権に関わる課題です。
 政府は労働基本権の検討を先送りしながら、各省庁による信賞必罰の給与制度・人事管理制度を導入しようとしており、さらに人事院は、今年の勧告において「公務員制度の基本設計の具体化に向けて的確に協力」するとの立場を明らかにしました。これは、中立・第三者機関であるべき人事院が、使用者たる政府の意向に沿って作業に協力する姿勢を示したものであり、いわゆる「代償措置」の形骸化をいっそう明確にしたと思います。
 私たちが手をこまねいていれば、労働基本権を制限したままで、人事院の「利益擁護機能」を縮小・形骸化し、差別・選別による競争、能力主義をあおる人事管理を強める、そういう「改革」になっていく危険性があります。労働基本権の回復を基本とする近代的労使関係を確立し、公務職場の働くルールを明確にしていくたたかいが重要です。
 私たちの基本要求は、労働基本権の全面回復、公務員制度の民主的改革、信賞必罰の人事管理など公務員制度の基本を崩す「改革」には反対、の3点です。
 この基本要求にもとづいて政府・推進事務局との交渉に全力をあげるとともに、日本の労働者全体の課題である「働くルール確立」の運動と一体でとりくみをすすめることが重要です。 政府のすすめる「改革」は、労働基本権を制限した上で公務労働の「民間化」をはかり、日経連の「新時代の日本的経営」に見られる、総額人件費の抑制、能力・実績主義強化の、いわば公務員版といえます。矛盾点を明確にして共同を発展させることが重要です。
 いま、職場には長時間・過密労働と健康破壊の深刻化、不払い残業の常態化、無権利・低賃金の非常勤職員の増大、所属組合や性による差別の強行など、本来あってはならない問題が山積しており使用者たる政府の責任は重大です。その責任を公務員制度「改革」の矛盾点とあわせて追及していくことが必要です。

○労働基本権は生きるための権利
 一時金の削減など年収ベースで3年連続してマイナスとなる勧告は、私たちの生活と労働の実態を無視したものであり、賃金抑制機構としての人事院勧告制度の本質と問題点がより明確になったと思います。
 政府や人事院は、勧告制度を労働基本権制約の「代償措置」と位置づけてきましたが、労働基本権は働かなければ生活の糧を得られない労働者にとって、労使対等原則にもとづく「生きるための権利」です。その「代償措置」などありえないことは明らかです。ましてや、労働条件の一方的改悪をおこなう権限まで「代償措置」として人事院に委ねたわけではありません。
 靖国神社の参拝を強行した小泉首相は、集団的自衛権の行使、憲法改悪を指向する政治姿勢を強めています。しかし、21世紀の日本の進路を考えるとき、歴史の事実から教訓を学びとり、今日に生かすことがなによりも大切だと思います。その原点が戦争の惨禍と反省の上に確立された、平和憲法にあることはいうまでもありません。国公労働者の使命と役割を確認しあい、21世紀の展望をきりひらくべく奮闘したいと思います。

●大会での発言

▼公務員制度「改革」 --民主的制度を確立し労働基本権の回復を--

 公務員制度「改革」にかかわっては、15名から発言がありました。
 政府がすすめている公務員制度「改革」は、労働条件の大幅な悪化につながるものであると同時に、労働組合の団結を破壊するねらいをもつものであることが強調されました。
 また、民主的な公務員制度の確立を求め、「国民のなかへ、国民とともに」のスローガンの実践が必要であるとの意見があいつぎました。

九州(仙道)
 春闘地域討論集会では、ブロックから地区国公にオルグを配置、ブロックとの距離が近づいた。公務員制度問題では、自治体職員や教員との共同が重要。当面、公務労組連絡会を軸に運動をすすめる。

近畿(伊藤)
 4月以降に公務員制度改悪反対で、近畿でも2府4県で学習会を一斉に実施。これが5月の300万ビラ大量宣伝行動や、大阪での民間単産との懇談会・交流へとつながり、行政民主化への関心を高め出発点となった。

青森(佐藤)
 対話活動の一環で全財務や全農林にも学習会への参加を呼びかけた。現状では共闘は無理という態度だったが、署名は協力してもらった。中央段階での目に見える共同行動へ努力を。

全労働(森崎)
 公務員制度「改革」のアキレス腱は労働基本権。これをないがしろにするなら、実力行使でたたかうべき。全分会学習会では、労働条件改悪と団結破壊につながることを明らかにし、今後のたたかうエネルギーにしている。

全税関(宮応)
 能力・成績主義について、青年のなかには「全税関の主張は悪平等」という意見もあったが、十分な議論をすると、「能力成績主義はイヤだ」という声になった。要求で一致して、ナショナルセンターの壁を超えたたたかいの追求を。

全港建(山下)
 5月の国会請願署名は全港建では65%の達成率。中部では担当者を決めて点検態勢をとり目標を突破。今こそ外に打って出る時だ。実力行使態勢については、今後、職場に提起し、具体的な準備をしていく。

全運輸(宮垣)
 公務員制度「改革」は、たたかう労働組合つぶしがねらいだ。マスコミの論調も、労働条件の変更をするなら基本権は返すべきと共通しており、政府の最大のウィークポイント。実力行使態勢を構え追及を強める。

全法務(菊地)
 公務員制度「改革」は、9月からの交渉本格化で12月までが勝負。学習を強化し、実力行使態勢を構え、交渉・協議するという公約を守らせたい。すべての組合員の確信とするため、戦術論議については、早目の提起を。

全通信(高橋)
 県労連の中でも、公務員制度「改革」の中身を知られていない。キャリア優遇、能力・成績主義の弊害とともに、民主的な改革にとりくむ立場から訴え理解をひろげた。大綱決定の阻止へ向けてキャラバンを成功させたい。

人事院職組(森崎)
 労働基本権が完全回復しても人事行政機関は必要。人事院を含めて深い議論がされるべき。強権的な行政を許さないため、人事院の労働組合として、民主的制度めざしてとりくみたい。

全国税(山口)
 組合差別人事が横行している国税の職場では、職員が降任される事態が起こっている。当局の差別と分断攻撃に立ち向かうためにも、人事評価システムについて慎重な議論を。賃金確定闘争では、押印署名で職場の怒りを結集していく。

青森(相坂)
 公務員制度署名は目標におよばず、県国公としても反省。県段階の公務員制度対策本部の具体的任務について補強を。来春闘は、上部団体の違いを超えた共同の拡大が重要。文字どおり官民一体を追求したい。

愛知(空)
 以前に国鉄にいたが、くり返される組合つぶしの攻撃に怒りがわく。天下り禁止やキャリア制度廃止を前面に打ち出し、国民と要求を一致させる必要がある。私たち自身から国民の要求に入っていくことが必要だ。

北海道(池上)
 全労連キャラバンに公務員制度「改革」をしっかり位置づけ、自治体要請など積極的にとりくむ。外部への働きかけ、世論喚起のとりくみを中心に、この秋奮闘したい。シンポジウム・集会も実施し、広くアピールする。

東海(竹内)
 人事院中部事務局と2回の交渉を行った。評価制度などにかかわって説明会を要求したところ、「行革推進事務局の特急列車がきて、一時停止させられている」などと言っている。今後ブロック間でも情報交流をすすめたい。

▼行革闘争  --国民との対話と共同を重視、行政の減量化は許さない--

 行革闘争では、職場の実態や地域でのとりくみを中心に15名から発言がありました。
 発言では、行政相談などにより国民との対話をすすめ、要求に対する支持と理解をひろげることが、とりわけ重要となっていることが強調されました。
 また、国立病院・療養所の独立行政法人化や、行政減量化に反対するたたかいに奮闘するとの決意がのべられました。

全医労(保木井)
 厚生省は一昨年、国立病院の新たな統廃合対象を追加し、独立行政法人化までに再編を完了させようとしている。「立ち枯れ作戦」や自治体への恫喝など強引なやり方が目立つ。秋田では、存続をかけた住民投票も準備中だ。

東北(及川)
 湯田川病院の4名の不採用問題で、最終的に雇用は確保させた。青森県大湊病院でも同様のケースが想定される。当該県・ブロックとしてとりくみを強めたい。秋田病院の廃止問題も住民投票をはじめ運動が盛り上がっている。

全医労(三浦)
 松江病院の人工呼吸器事故では、当局は責任追及に終始し、人員不足は放置している。11月のシンポでは、18台の呼吸器に2人の看護婦など増員の必要性も明白に。増員署名は33万集約した。引き続きがんばる。

全医労(保木井)
 次期通常国会では、公務員制度、医療保険改悪など悪法審議が目白押しのなか、国立病院の独法個別法がまともな審議なしで強行される恐れもある。この秋は正念場。100万署名をやりきり、国会対策を強化したい。

新潟(立石)
 大学では独法化を前提にすでに準備がすすんでいる。一方、教員には競争強化の攻撃が公務員制度「改革」とも相まって強められており、県労連規模の学習会を開催し、反撃したい。

全司法(井上)
 司法制度改革は、行政改革の最終段階に位置づけられている。今年秋に基本法を策定し、以降順次、法整備がすすめられる予定。明治以来の基本的骨格を変えるもの。復古調とグローバリゼーションのごった煮だ。

全法務(川崎)
 法務行政相談活動をとりくんで4年目を迎える。全支部でティッシュ配布やマスコミを活用した効果的な宣伝をおこない、熊本など6支部では県内で複数開催し、マスコミや県民の関心を呼んでいる。

全労働(澤)
 スローガンの実践には行政民主化のとりくみが重要。かつて、失業者給付制限をおこなった時代を繰り返してはならない。青年はみずからの仕事に積極的に向き合っており、今こそ行政がどうあるべきかを考えよう。

長崎(田代)
 長崎・佐世保地区国公での行政相談は好評だった。秋はキャラバンと結合して行政相談活動をがんばる。今後、メンタルヘルスの学習や職場にカウンセラーを配置する要求を出し、とりくみをすすめたい。

全建労(森)
 生公連を結成して20年。国会請願署名をとりくみ、昨年は40万筆を集約。請願は保留となったが、入札制度の透明化を図る法が成立。生公連の要求が一部付帯決議で採択されるなど、成果を得ている。

全建労(坂上)
 関東地本は、東京土建、関東ダンプ労組などと建設関係首都圏共闘を作り16組合、30万人が結集している。公共工事の品質、安全確保などのためには行政民主化が必要であり、成績主義に反対してたたかう。

大阪(山田)
 運動の大きな壁となっているのが公務員バッシング。これを変えていくためにも、行政の民主化を訴える行政相談活動は重要。大阪でも4月に実施、宣伝不足という教訓を踏まえ、秋には成功させたい。

全法務(矢谷)
 不況や権利意識の高揚、少年犯罪の増加、入出国トラブルの多発で法務省の人員不足は深刻。今年も増員署名60万余を集約、28回目の請願採択。署名で国民との対話を促進してきた。増員での国公労連の指導強化を望む。

全建労(山田)
 公共事業がいま、無駄なものと批判されているが、生活関連重視の公共事業めざし昨年11月に住民を対象に「沿川沿道アンケート」を実施。今後とも、住民との対話をひろげ、国民本位の行政めざしかんばりたい。

九州(仙道)
 11月17日に提起されている全ブロック国公一斉の「行政相談」の実施については、この日でしばると実施が難しいブロックもある。17日に実施する理由について説明していただきたい。

▼国民的な課題  --「聖域なき構造改革」に反対、「働くルールの確立」が重要--

 国民的な課題については、8名が発言し、小泉内閣の「聖域なき構造改革」に反対する国民との共同行動の必要性がのべられました。
 また、平和問題について多くの意見が出されるとともに、雇用の流動化がすすむなかで、「働くルール」確立の重要性も強調されました。

全港建(後藤)
 憲法を擁護すべき立場の小泉首相みずから改憲を明言。2年前に戦争法が成立し、アメリカは集団自衛権の行使を迫っている。6月20日、陸海空・港湾20労組で有事法制の学習会を開催、官民の共同をひろげている。

北海道(宮城)
 今年、平和行進のリレー旗がなくなったのは残念だ。函館と小樽の軍港化がすすんでいるもと、平和運動の象徴であるリレー旗は、ぜひ復活してほしい。

沖縄(銘苅)
 米軍兵士の犯罪は今年すでに26件。県・市町村議会での決議にもかかわらず、政府は地位協定を見直さず、運用改善に固執している。こうしたなか、国公青年平和の集いを成功させた。女性協の集いも成功に向け奮闘する。

開建労(仲里)
 政府は米軍基地最優先で、沖縄県北部の自治体に予算をばらまいている。沖縄は9%近い失業率で、構造改革がすすめば危機的な状況になるが、県民は甘い誘惑に揺れている。結成10年を迎えた開建労の真価が問われている。組合員拡大も含めて奮闘したい。

全労働(大塚)
 別府最大の「杉乃井ホテル」が民事再生法の適用となった。地元では再建に乗り出しているが、銀行側は不良債権処理の名の下に25億円もの借金の回収を画策。小泉改革の痛みが早晩国民に知られることは明らか。

宮崎(工藤)
 社会保障闘争は重要だが、労働組合の結集が弱いのが実態。今日もっと重視すべき課題だ。宮崎では鹿児島と共同で社保協学校を開催してきた。国立病院の存続を求めるたたかいも、社保改悪反対の運動につながるものだ。

全労働(橋本)
 政府は雇用対策にかこつけていっそうの雇用流動化、労働諸法制の改悪をねらっている。パート・派遣の増大、労働者の個別管理化など、いずれ公務職場に持ち込まれる。今ほど働くルールの確立が求められている時はない。

兵庫(山本)
 知事選挙は、特定の政党・団体と政策協定を結ばないとする候補者を支援してたたかった。今後、こうした市民派選挙が増える可能性があり、適切な対応にむけて検討すべき。

▼賃金・労働条件  --3年連続の賃金引き下げ阻止、男女とも働きやすい職場に--

 賃金闘争や労働条件改善のたたかいでは、18名が発言し、とりわけ、3年連続の賃下げに対する怒りの発言があいつぎました。
 また、独立行政法人における賃金闘争については、産別としての統一したたたかいが必要であるとの意見がだされました。
 男女共同参画については、人事院の指針を活かしたとりくみの必要性が強調されました。

九州(門田)
 6月に九州管区行政評価局交渉を実施し、職場の実態をもとに追及した。定員削減など共通の課題で地方の意見を伝える活動は大事であり、全国的に重視を。

東北(及川)
 ブロックで勧告期に賃金課題では初めての座り込みでたたかった。実力行使態勢の確立は、率直にいって可能か、不安も感じる。処分も想定されるが「勲章だ」と腹をくくってがんばろう。

京都(九後)
 人事院がねらう地域間の給与配分見直しは、分断を許さないため職場の十分な意思統一、理論武装が重要だ。地域を巻き込んだとりくみなど、調整手当のたたかいの教訓を生かすべき。賃金をふくめ、あるべき公務員像の議論を。

全通信(玉井)
 3年連続賃下げのなか、組合員のあきらめ感を払拭するためには学習の強化が必要。民間との共闘なくして前進はない。賃下げ・リストラをはね返すため、役員だけでなく全組合員が学習し、地域に一歩踏み出す決意だ。

全建労(久内)
 春闘は連敗続きで、人勧も3年連続賃下げ。この閉塞感を何とか打破したい。景気回復のためにも賃上げは必要であり、圧倒的多数の消費者と合流し、共同する立場からの賃金闘争論が必要ではないか。

中国(藤井)
 人勧は、育児・介護などでの要求は前進。一方、正確な官民較差が反映されていないことや原資配分の放棄、膨大な枠外者の放置など多くの問題を残した。Vマップは賃上げだけでなく不良債権隠しなど社会的糾弾にも活用を。

総理府労連(柳)
 実質賃下げが続くなか、女性の昇格改善は切実さを増している。一定の前進もあるが、能力・業績主義には警戒を要する。共済組合再編では関係する労働組合が結束し、公平な財産分与、労使同数の運審委員確保などで成果を上げた。

全建労(佐藤)
 独自の家計簿調査を今年も実施、生活実態を反映したものとなった。「欲望賃金論」との第二組合の主張をうち破るためにも、生計費を重視した要求とたたかいが重要。人勧期要求も運動への結集を強めるため、理論的根拠が必要。

愛知(中川)
 今春闘での通信労組との共同を第一歩に、今後さらにひろげていくべき。人勧期要求は職場の合意をかちとる手続きが必要。標準生計費の体験行動をもとに、人事院や労働局への要請、最賃審議会の傍聴行動もとりくんだ。

全建労(菅)
 独法移行後の職場の変化、研究など事業執行状況について明らかにしてほしい。研究職では個人に対する評価がおこなわれることとなったことから、最低限の基準や意見表明の機会を確保させることも必要ではないか。

全経済(吉門)
 産総研では、公務員制度「改革」の先取りともいえる賃金制度改悪の攻撃がかけられたが、一定押し返した。評価の導入は職場の雰囲気を変えた。労使対等の交渉で労働条件を決定させるため奮闘する。

全運輸(佐藤)
 独立行政法人の賃金闘争では、4月に理事長へ要求を提出したが、その後の出口が見えてこない。労使自治の原則は分かるが、予算、中期計画のしばり、人件費抑制に対抗していくには、産別の統一要求でたたかう体制が必要だ。

全建労(森藤)
 超勤実態調査を実施。最高1,400時間、目安の360時間を上回る職員が42%など職場は深刻だ。本来、超勤は命令が出て初めてやるもの。キャンペーンだけでなく予算・定員確保など追及を強化する。

東京(牛越)
 三宅島のカンパが596万円集まったことに感謝。霞が関の残業問題は深刻さを増している。国連社会権規約委員会にレポート提出、代表を派遣して国際的にも理解をひろげた。10月の定時退庁行動でさらに前進をはかりたい。

東京(三井)
 長時間残業がいっそう顕著になっている。キャンペーンに加え、行政措置要求なども検討を。要求前進には政治革新が不可欠であることから、革新墾を結成した。全県的に広げる積極的な提起を。

全運輸(石川)
 女性の採用・登用にあたって、人事院が初めて男女格差を認め、支援策を示したことは評価できるし、その後の当局交渉でも前向きな回答があった。男女ともに安心して働き続ける職場づくりに向け、人事院の指針の精神を運動に活かす。

全建労(今川)
 男女共同参画基本法以降、さまざまなとりくみの結果、人事院に指針を出させた。各省庁の年次計画に具体的に要求を盛り込ませる運動の提起を。

宮崎(工藤)
 KKRひむかの閉鎖通告に対し、撤回を求め一体となってたたかった。今回は撤回せざるを得ない状況に追い込んだが、楽観はできない。引き続き、闘争支援の強化を要請する。

▼組織の拡大・強化  --身近で信頼される組織へ、県・地区国公の役割を重視--

 組織の拡大・強化については、21名から意見が出され、各級機関でのとりくみの重要性があらためて認識されました。
 公務員制度「改革」や行革闘争での、地域から幅広いとりくみをすすめる上で、県・地域国公の役割が重要であることが強調されました。
 また、全労連の「組織拡大推進基金」への対応については、慎重な対応を求める意見がだされました。

全医労(北川)
 10年前の11・13ストライキ闘争以来、団体交渉拒否、活動への弾圧・介入、活動家の遠隔地配転など当局による攻撃が相次いだ。中央、地方の「守る会」、職場の要求活動、ILOなど国際世論に訴えてたたかってきた。組織拡大でも反撃したい。

総理府労連(小林)
 独法に移行した航技研労組では、非常勤も含めて過半数組織を達成した。仲間を増やす喜びはひとしおだ。総務省内の共済組合などを通じた共闘もすすんでいる。これからも組織拡大にがんばる。

全厚生(峰)
 社会保険庁業務センターの賃金職員30名への雇い止め通告に対し、職場のたたかいではね返した。新たに42名が組合に加入し、賃金職員部会をつくり休暇や福利厚生要求も前進、新たな仲間も迎えて元気に活動中。

全税関(上山)
 賃金差別裁判は、27年間のたたかいで、当局による組合への支配介入や団結権侵害を認めさせ、社会的にも職場でも全税関の正しさを示した。国公運動全体の重要な財産だ。差別是正も着実に前進しつつある。

全厚生(杉浦)
 「頼りになる組織づくりを、基本に立ち返って」が重要であり、独法化問題でも国公労連の産別指導が貫かれた。このことを行革、公務員制度「改革」など秋のたたかいでもしっかり意識していくことが大切だ。

全司法(鶴田)
 職場の若返りがすすむが、組合員が職場に根付かない。中高年層の早期退職、休職も増加している。未加入者へのアンケートや、青年の独自集会、女性を対象にした活動などで、組織の拡大をめざす。

全労働(佐藤)
 再任用、1万人にのぼる非常勤の組織化、青年・女性運動の強化など議論中だ。本省対策強化のため、厚生労働省発足にあわせて本省共闘会議を結成した。本省庁対策は重要であり、財政を含めた支援を要請する。

全経済(新井)
 組織機構改革で本省の分会組織を再編。9か月かかったが、全分会を立ち上げることができ、大きな力となった。異動や多忙で活動に困難はあるが、不払い残業の改善にとりくみ、成果をあげている。本省対策の強化を。

全港建(小浜)
 省庁再編にともなって、新しい職場に組合の空白をつくらないため、新たな支部を結成して組織を強化してきた。こういう時期だからこそ、幹部が方針をしっかり持ち、地道に仕事をして、職場の信頼を得ることが大切だ。

九州(門田)
 組織財政委員会を設置し、県国公の役割や運動の強化について検討してきた。ブロック国公は、国公労連と県国公の中間機関であり、地域での「キーステーション」としての役割を発揮し、地域での運動の強化をすすめていく。

愛知(空)
 行政懇談会を地区国公ごとに実施。市議会議員も参加し、継続した開催を求める声も出された。また、7月を「地区国公強化月間」として、オルグ活動を実施した。地区国公に対する国公労連からの支援・指導の強化を。

福岡(矢田)
 行革や公務員制度「改革」などでは、地域のとりくみが必要であり、県国公などの地方組織の役割が重要。全国の県国公専従書記は、業務が多様化している中でがんばっている。労働条件の改善にむけて検討を。

全労働(渡辺)
 女性組合員を対象に職場実態アンケートを実施。仕事を優先し、健康や家庭生活を犠牲にしている実態が明らかになり、当局を追及。労働組合も、男社会の活動スタイルを見直し、女性が参加しやすくすべき。

東北(永田)
 国公労働運動の一層の広がりや深まりのためには、女性の視点から意見を反映させることが重要だ。各単組や県国公は役員選考や会議開催にあって、常に女性の参加について検討・配慮していただきたい。

全厚生(国枝)
 12月に平和問題を中心に青年交流集会を開催。100名の参加があり、青年の平和問題に対する意識の高さを感じた。新入組合員に対しては、労働組合の大切さや魅力などについて、しっかりとした学習が重要。

総理府労連(山崎)
 航技研では、独法化移行にあたって青年組合員が絶大な力を発揮。昨年の広島に続いて、沖縄の青年協平和の集いに参加したが、昨年と今年をつなぐ何かが欠けていないか。テーマを持ち努力することが必要。

全司法(古田)
 組合員との意見交換や学習の手段として、インターネットのメールを活用しているが、とくに青年層からの反響が大きく効果的である。国公労連のメールニュースは、情報発信には有効な手段で、感謝している。

広島(葛西)
 県国公で、機関紙学校を開催するなど、教宣活動の活性化に力を入れてきた。きびしい情勢の時期こそ、職場のすみずみまで情報を伝えていくことが大切であり、機関紙の発行など教宣活動は重要だ。

全経済(泉部)
 全労連を大きくするうえで、「組織拡大推進基金」の意義は理解できる。しかし、単産が足下をかためることが大事であり、「基金」だけを前提とした論議にならないよう慎重な対応を

全労働(秋山)
 組織拡大のためには、労働組合が、組合員にとって身近で信頼される組織となることが必要。全労連の「組織拡大推進基金」は、理解できるが組合員の負担増になることからも、慎重な対応を要請する。

全運輸(橋本)
 全労連の「組織拡大推進基金」に対して、国公労連としてどのような対応を行うのか考え方を示していただきたい。それを受けて、全運輸でも検討をおこなっていきたい。


●本部総括答弁(要旨)  小田川書記長

公務員制度改悪反対のたたかいを軸に、職場・地域で「働くルール」を確立しよう

 3日間で、文書も含め81名の発言をいただきました。それらの発言をふまえ、7点について討論のとりまとめをおこないます。

○「聖域なき構造改革」許さず労働者と共闘を
 第1に、小泉内閣が進める「聖域なき構造改革」との対峙、特に、雇用確保、労働者のいのちとくらしをまもる働くルールの確立、そして大企業の横暴をただすとりくみを、政府の責任追及と一体で展開することの重要性です。
 全労連のキャラバン行動を行革・公務員制度改悪反対のたたかいと結合し、その成功に全力をあげると同時に、行政の第一線に寄せられる切実な声もふまえた雇用破壊や企業の労働者いじめの実態告発を重視し、たたかう労働者との共闘を追求するとりくみを、産別全体で強めたいと思います。

○行政民主化のとりくみを地域から強めよう
 第2に、公務員制度改革課題ともかかわる行革闘争では、行政民主化のとりくみを地域から強めていくことを確認したいと思います。 公務の民間化こそ「構造改革」とする動きが加速し、その陰で、経済的弱者が公共サービスから排除され、安全性さえ損なうほどの人減らし「合理化」が進行している事実を、どれだけリアルに社会的にアピールしていくのかが、運動の中心的課題です。
 本年4月から全府省で動きはじめている「政策評価、業績評価」が、国民参加や職員参加の仕組みを持たず、国会の監視も不十分な中で、管理・統制強化のみに「活用」される危険性には留意したいと思います。そのことからも、昨年来、国公労連が提起している「行政点検、公開」と関係団体などとの「行政懇談会」のとりくみの重要性もあらためて確認しあいたいと思います。

○超勤縮減など職場から働くルール確立を
 第3に、働くルール確立のとりくみです。
 春闘・賃金闘争の閉塞感が語られました。そのような状況を克服する運動として「働くルール確立」署名が全労連から提起されています。公務での非常勤労働者の組織化の課題などとも結合し、地域闘争、産別闘争を強めていくことが、労働運動の活性化と要求前進の展望を切りひらく環だと考えています。その点での、職場討議をさらに強めたいと思います。
 また、無定量な超過勤務を縮減する職場からのとりくみは、まったなしの課題です。職場からの権利闘争、労働条件改善闘争を具体的にすすめる立場から、不払い残業の撤廃も含めた働くルール確立・確認(チェック)の運動を強めることとします。

○賃金底上げ要求を官民一体で
 第4に、賃金闘争についてです。
 提案でもふれましたが、現実の賃金闘争で、ベースアップと同時に、賃金制度、体系、配分に重点を置かざるを得ないのが事実です。とりわけ、能力・業績主義賃金とのたたかいは官民共通の課題であり、それだけに、先にもふれた最低賃金制度の確立や、賃金底上げ要求を重視した地域闘争への結集を強調したいと思います。
 本年勧告で、人事院が言及した「地域配分の見直し」問題は、企業規模間、産業間格差などが集積・反映している地域間格差を公務員賃金に持ち込もうとするあらたな攻撃であり、同一労働同一賃金が曲がりなりにも維持されてきた公務員賃金の基本にかかわる問題との位置づけでとりくみと対応を強めます。
 行政減量化の目玉とされる独立行政法人の賃金闘争では、産別統一闘争の意識的な強化が求められこと、独立行政法人通則法のもとでの運動であること、労使の力関係をふまえた運動が必要であることの3点を強調したいと思います。
 そのことを前提に、方針案では春闘を起点とする通年的な独立行政法人での賃金闘争の節目とたたかいを提起しています。これを基本としつつ、なお春闘にむけた論議を積み重ねます。

○地域の期待にこたえ役割発揮を
 第5に、国公運動が地域で果たしている役割や寄せられている期待の大きさについての発言がありました。その期待にこたえるため、単組、ブロック・県国公、国公労連が力を寄せあうことを確認したいと思います。

○具体的目標を決め組織強化めざそう
 第6に、組織強化の課題にかかわって、青年や女性の運動への結集、参加を意識的に追求することも含め、この1年、具体的な前進、成果を勝ちとるための目標を各級機関でも設定し、とりくみを進めたいと思います。
 なお、本省庁組織の対策強化、整備について、産別としての役割発揮を強めます。

○「3つの要求」で政府と交渉強化を
 第7に、公務員制度改革課題を中心において、この1年のたたかいを展開することの確認は、3日間の論議でできたと思います。
 「公務員制度改革の問題はわかりづらい」、「職場での論議が進まない」との発言もありましたが、それだけに職場・地域での学習がたたかいを進めるうえで重要な位置を占めていることを強調しておきます。
 当面する12月の大綱決定までのとりくみで、「労働基本権回復」、「公務員制度の民主的改革」、「公共性をなし崩しにする競争原理にもとづく人事管理反対」の「三つの要求」の一体性をくり返し確認しながら、9月からの政府交渉を強め、10月段階での交渉状況をふまえて、12月の大綱決定時期の戦術についての判断をおこないたいと思います。

○評価問題について求められる職場討議
 人事管理とのかかわりで、評価問題にかかわる「討議素案」を大会に提起しました。これ自体は、職場討議を進めていくための素材です。
 現行の勤務評定制度の弊害は十分認識し、人事管理における差別・選別強化のための評価、とりわけ短期業績の賃金反映など賃金制度と一体での評価に反対する立場を明確にすることや、職場での競争施策に反対するたたかいを組織することは当然です。しかし同時に、民主的な人事管理の立場から、合理性、納得性などを担保する評価制度を労働組合として検討する必要が生じてきていることにも目をむけ、職場での積極的な論議を呼びかけたいと思います。
 最後に、熱心な討論への感謝を申しあげ、本大会の総括答弁とします。


●第47回定期大会で採択・承認された議案

 第47回定期大会に、提出された議案・報告はすべて採択・承認されました。以下、採択・承認された議案・報告です。

1 2000年度闘争総括および2001年度運動方針、2001年秋季年末闘争方針
2 2000年度会計決算報告、2000年度剰余金処分
3 2000年度会計監査報告
4 2001年度財政方針、一般会計・特別会計予算
5 国公労連規約・規定改正
6 国公共済会2000年度事業報告および2001年度活動方針、運営・事業規約改正、2001年度役員体制


○財政方針
 2000年度会計決算報告、2001年度会計監査報告は、拍手により承認されました。2000年度財政方針案については、賛成多数で採択されました。 
 2001年度の予算については、公務員制度「改革」問題での学習決起集会、行政懇談会、行政相談活動などに重点をおいています。
 月額会費、年間会費、闘争会費とも値上げは行わず、支出にあたっては、効率的な執行により運動の規模を確保するとともに、各単組での組織拡大を重視し、安定的な収入を確保することを確認しました。
 全労連会館建設の単産賦課金については、99年の第45回大会で確認された納入方針に基づき、納入することを確認しました。

○国公共済会
 国公共済会2000年度事業・活動報告および2001年度事業・活動方針案、規約改正案、新年度役員候補が提案され、いずれも承認・採択されました。
 2000年度の事業報告では、生命・医療・交通災害・火災の4つの制度の加入者が、初めて3万人を超え30317人に、掛金収入も昨年を6千万円上回る12億7千万円と、順調に前進したことが報告されました。
 この1年間で全国の仲間にさしのべられた助け合いの共済金は、6億7千万円を超えるものとなりました。また、各種準備金が9億円余となり、財政基盤は一層安定することとなりました。
 2001年度事業・活動方針では、10周年記念加入拡大強化の2年目の拡大目標を5千名とし、4月〜6月に力を集中する方針を確認しました。
 また、要望の多かった損害賠償責任共済の創設をはじめ、診断書を省略できる金額を5万円にすることや、医療共済制度に通院見舞金を新設することなどが承認されました。あわせて、国公共済会加入者を対象に『無料法律相談』を開始することを確認しました。

○規約改正
 国公労連離籍専従役員の退職金にかかわって、新たに「離籍専従役員退職金規程」を設けました。
 また、これに伴い「離籍専従役員規程」などの関連する規約・規程の改正をおこないました。


●大会宣言、諸決議

○大会宣言(要旨)

 国公労連第47回定期大会は、「憲法が生きる行政・司法の確立へ、いま、国民の中へ国民とともに」をメインスローガンに、東京で開催された。
 完全失業率はついに5%となり、戦後最悪の記録を更新するなかにあっても、大企業が次々と大リストラ計画を発表するなど、雇用情勢はいっそう深刻となっている。「聖域なき構造改革」をかかげる小泉内閣のもと、今後も、不良債権の早期処理による中小企業の倒産、失業者の増大が避けられないばかりか、医療や年金、介護など社会保障の切り捨てによって、耐えがたい「痛み」が労働者・国民におそいかかろうとしている。私たちは、景気回復・雇用拡大を求め、小泉内閣の悪政と対決して、国民生活を守るたたかいに固く結集する。 省庁再編、独立行政法人化など行政「改革」の総仕上げの位置づけで公務員制度「改革」をすすめる政府は、その「基本設計」を6月に決定した。3月の「大枠」発表以降、その問題点を国民的に明らかにしながら、50万を目標とする国会請願署名や300万枚の大量ビラ宣伝などを柱に、民主的な公務員制度を求めるたたかいに組織の総力をあげてきた。短期間に集約した約20万の署名は、133名の請願紹介議員を獲得し、そうした運動の力や、ILO総会における全労連を含めた労組代表団の追及、国際的な批判が政府を追い込み、「労働組合との誠実な交渉・協議」を明言させるとともに、当初政府がねらっていた改革のスケジュールを後退させた。 政府が、12月にも「大綱」の決定をねらっているもとで、大会では、運動の到達点を確信に、政府・行革推進事務局との交渉を強めつつ、政府が、一方的に「大綱」決定を強行しようとするときには、実力行使態勢を確立して政府追及を強める決意を固め合った。
 2001年人事院勧告は、史上最低の「0・08%、313円」の官民較差に加え、期末・勤勉手当の0・05月引き下げにより、3年連続で年収を引き下げるマイナス勧告となった。労働基本権制約の「代償措置」としての人事院の役割を投げ捨てるに等しい賃下げ勧告は、公務員労働者の生活と労働の実態からしても、断じて認められない。私たちは、賃下げまでも人事院勧告にゆだねてはいない。大会では、「職場連判状」などを通して仲間の声を集中し、政府の使用者責任を徹底して追及するために、秋からのたたかいを強化することを意思統一した。
 労働者同士を競争にかりたてる能力・業績主義の強化、過労死を生みだす長時間・過密労働、不払い・サービス残業、一方的な解雇など、いまほど労働者の生活と権利が踏みにじられているときはない。私たちは、人間らしく働き、生きるために、「働くルールの確立を」との声をひろげ、すべての労働者と連帯してたたかう。大企業・大銀行への税金ばらまきの一方、社会保障の後退によって、国民の命と健康が危機にさらされている時、私たちは、国立病院・療養所の移譲・統廃合、独法化など国のサービス切り捨てに反対し、国民本位の行財政・司法の確立を求めてたたかう。憲法の平和原則がかつてなく脅かされている下で、憲法を擁護し、日本の平和と民主主義を守るためにたたかいぬく。 職場に仲間たちの怒りが渦巻くなか、いま、労働組合の役割そのものがためされている。21世紀の国公労働運動の発展にむけて、一人一人の仲間たちの力を結集し、職場・地域から団結を強め、すべての労働者・国民と固く手を結びたたかうことを宣言する。

2001年8月30日
国公労連第47回定期大会




○「基本設計」の具体化は断固許さない---民主的公務員制度の確立を求める決議(要旨)

 政府・行革推進本部は6月29日、「政府の共通認識」として「公務員制度改革の基本設計」を決定した。そして、内閣官房主導により、人事院等の協力のもと、12月を目途に「公務員制度改革大綱」を策定し、その中で、法制化等の具体的な内容や、2005年度までの改革スケジュールを明らかにするとしている。
 国公労連は、民主的公務員制度の確立をめざして、全国的な運動を展開し、国会請願署名は約20万筆を集約し、133名の国会議員が紹介議員となるなどの到達点を築いている。一方、6月のILO第89回総会では、日本の労働組合代表の奮闘により、日本政府の強引な公務員制度改革のすすめ方が国際的な批判にさらされ、政府は、「職員団体をはじめとする関係者と誠実に交渉・協議」することを「国際公約」せざるをえなかった。
 政府・行革推進事務局が、国公労連と誠意をもって交渉・協議することを明言するなど、この間の運動は、新たな局面をきりひらきつつある。私たちは、仮に、政府が国公労連との「交渉・協議」を尽くさないまま、「大綱」を一方的に決定しようとするならば、実力行使態勢を確立し、全力をあげてたたかう決意である。
 国公労連はこれまでも、幅広い国民支持のもとで、国民本位の行財政・司法の確立をめざしてきた。こうしたたたかいとも一体で、民主的公務員制度の実現にむけて、今後とも全力をあげて奮闘するものである。
 以上、決議する。

2001年8月30日
国公労連第47回定期大会




○国民犠牲の「構造改革」に反対し、国民生活と雇用の拡充を求める決議(要旨)

 いま、「不況を打開し、くらしを守りたい」という、当たり前でささやかな国民の願いが渦巻いている。労働者・国民にいっそう過酷なリストラ・雇用破壊、中小企業つぶしをもたらす小泉内閣の「構造改革」を、私たちは、国民生活を守る行政の最前線で働く国公労働者として断じて許すわけにはいかない。
 切実に求められているのは、深刻な不況を打開するための緊急対策であり、そのためにルールなき資本主義を横行させる「規制緩和」をやめ、「首切り・リストラ」自由の大企業の横暴を規制し、法律違反の不払い・サービス残業をただちに根絶するなど「働くルール」を確立すること、「公共事業50兆円、社会保障20兆円」の逆立ちした財政構造を抜本的にあらため、社会保障を充実して老後の不安を解消することこそが、真の構造改革ともいえる不況打開への道しるべである。
 全労連は2001年秋期年末闘争で、小泉内閣の「聖域なき構造改革」路線に反対し、「働くルール」の確立と雇用確保を求めて、「くらしと雇用を守る全国キャラバン」を10月にスタートさせる。
 私たちは、民主的な公務員制度を確立するたたかいとも大きく結合し、すべての労働者・国民に共通する要求をかかげ、全労連への結集を強めつつ、「国民の中へ、国民とともに」を合い言葉に、小泉内閣の悪政と正面から対決し、全国津々浦々で奮闘する決意である。
 以上、決議する。

2001年8月30日
国公労連第47回定期大会



○公務職場の男女平等参画を求める決議(要旨)

 政府は1999年、男女共同参画社会基本法を制定し、それにもとづく男女共同参画計画を昨年12月に閣議決定した。また、人事院は今年5月、「女性国家公務員の採用・登用の拡大に関する指針」を策定し、今年の人事院勧告では、育児休業・介護休暇の期間延長などについて意見の申出と勧告をおこなうなど、公務の職場でも男女平等社会をめざす枠組みが前進してきている。
 一方で、女性に対する深夜・時間外労働の制限が廃止され3年が経過するなかで、多くの職場で、女性にも長時間・過密労働や単身赴任・長時間通勤がひろがり、母性破壊・健康破壊がめだつようになっている。
 私たちには、国家公務の職場で男女平等を実現するため、人事院指針をいかしたとりくみが求められている。そのために、年内にも策定される各府省の「女性職員の採用・登用拡大計画」に、積極的な要求を対峙した運動を強化する。現にある男女格差をただちに解消するための実効ある改善措置を強く要求する。
 男性も女性も人間らしく働き、くらすために、超過勤務を規制し、不払い・サービス残業の根絶、業務にみあった職員の配置、さらには、家族的責任を無視した転勤の見直しなど、人間らしく働くルールの確立が緊急に求められている。
 真の男女平等が花開く21世紀の社会をめざして、全国の職場で奮闘するものである。
 以上、決議する。

2001年8月30日
国公労連第47回定期大会




○戦争をする国づくりを許さず、平和憲法を守り、発展させる決議(要旨)

 8月13日、小泉首相は靖国神社への参拝を強行した。憲法の政教分離に違反するばかりか、戦前、戦中を通して、戦争への精神的支柱となり、人々を戦地に追いたてた靖国神社への参拝は、アジア諸国への侵略戦争を美化するものであり、日本の首相としてあるまじき行為である。私たちは、小泉首相の靖国参拝に抗議するものである。
 また、小泉内閣は、新たな軍拡競争を招く「ミサイル防衛」構想への支持を表明するなど、アメリカ追随の姿勢を強めている。緊張緩和と核を含めた軍備削減という、世界の大きな流れからの孤立を深めるアメリカを支援することは、日本を世界から孤立させるものでしかない。
 一方、平和と憲法を守り、ふたたび戦争の道を許さない世論と運動も着実にひろがっている。戦争を賛美する「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書はわずか1%にも満たない採択率となった。この結果は、民主的な運動のひろがりのなかでもたらした、国民の良識の勝利である。また、婦女暴行など無法の限りを尽くす米兵の横暴に対する怒りは、思想信条や理念、安保条約への態度の違いをこえて、多くの国民の中にひろがっている。
 私たちは、戦争をする国づくりを断じて許さず、憲法遵守の義務を負う国公労働者として、私たち自身とこの国の未来のために、日本と世界の平和を守るために、国民的な運動の先頭に立って奮闘するものである。
 以上、決議する。

2001年8月30日
国公労連第47回定期大会


●国公労連本部 新役員体制
 仲間とともに全力で奮闘します!


 定期大会最終日に行われた2001年度の役員選挙において、すべての立候補者が信任され、今期の新執行体制が決定しました。

○四役
 新たに専従副委員長として、山瀬氏(全労働)が選出され、西田氏(全建労)が勇退されました。また、前書記次長の黒田氏(全気象)が公務労組連絡会に派遣され、岸田氏(厚生共闘)が新書記次長に選出されました。
○中央執行委員
 新任の中央執行委員として、横山氏(人事院職組)、本多氏(全法務)、青木氏(全国税)、近藤氏(全建労)、後藤氏(全建労)が選出されました。
 また、柳川氏は勇退され、実川氏(全法務)、服部氏(全司法)、野村氏(人事院職組)、山川氏(全港建)が退任しました。
○顧問・嘱託
 顧問には、前副委員長の西田氏と、田中氏(全運輸)が新たに就任し、山本氏(全建労)が任期満了により、顧問を退任しました。また、嘱託の笹沼氏が任期満了により退任し、柳川氏が就任しました。

中央執行委員長  
堀口 士郎  全労働  (55) 再
中央執行副委員長
  〃      
  〃      
  〃      
伍  淑子  全労働  (59) 再
安部 昭雄  全労働  (58) 再 (国公共済会担当)
遠山  亨  厚生共闘 (56) 再
山瀬 徳行  全労働  (53) 新
書 記 長 小田川義和  全法務  (46) 再
書 記 次 長
岸田 重信  厚生共闘 (46) 新
中央執行委員
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
  〃      
川井田 守  全司法  (57) 再
阿部 春枝  全運輸  (50) 再
横山 英和  人事院職組(46) 新
本多  猛  全法務  (46) 新
松渕 秀美  厚生共闘 (45) 再 (国公共済会担当)
飯塚  徹  全通産  (45) 再
先水  徹  全運輸  (43) 再
岡部 勘市  全港建  (41) 再
青木 慎哉  全国税  (39) 新
津田 久則  全建労  (38) 再
近藤  敏  全建労  (37) 新
高森 孝義  全通信  (36) 再
後藤 勇二  全建労  (28) 新
(上部団体へ派遣中の中執)
中央執行委員
  〃      
  〃      
熊谷 金道  書記局  (54) 再(全労連派遣)
木下 芳宣  書記局  (49) 再(全労連派遣)
黒田 健司  全気象  (43) 再(公務労組連絡会派遣)
会計監査委員
  〃      
  〃      
永沢  晃  全国税  (57) 再
河野 正典  全税関  (48) 再
若色  薫  総理府労連(43) 新
顧 問 大倉 修二
松村 光隆
藤田 忠弘
西田 祥文
田中 茂冨
嘱 託  
柳川 達夫
書 記 藤沢やよ枝
伊藤 良文
井上  伸
中田 智子

専門部配置(○は部長)

総務財政部
 ○伍、本多、藤沢
調査部
 ○岸田、横山、後藤、伊藤
組織部
 ○岡部、阿部、先水、青木、井上
教育宣伝部
 ○岡部(兼任)、川井田、高森、中田
独立行政法人対策部
 ○飯塚、近藤
公務員制度プロジェクト
 ○山瀬、津田

●前役員、退任のあいさつ  
--西田さん、柳川さんを励ますつどいに250人参加--


 国公労連副委員長の西田祥文さんと、中央執行委員の柳川達夫さんが、第47回大会で現役を勇退されました。大会2日目の8月29日、「西田さん・柳川さんを励ますつどい」を虎ノ門パストラルで開催し、各界から250人が参加しました。
 また、中央執行委員の実川和明さん、服部俊夫さん、野村昌充さん、山川秀史さんが退任されました。みなさん、たいへんご苦労さまでした。大会最終日の退任あいさつを紹介します。

○私たちが扉をあけよう
  西田祥文さん〔全建労〕

 扉の向こう側は目もくらむような世界が開けています。
 どのように輝かしいか、我われの要求に即して検証しましよう。「豊かな生活と健康で長生き」が、ほとんどの人の要求です。「豊かな生活」は、現在の地球上の民、60億人が欲するものをすべて与えても、なお余りある生産力。「健康で長生き」は、ヒトゲノムの解読と、猛烈進行の老化メカニズムの解明により、平均寿命80歳が、200歳時代も夢物語でなくなりました。
 ところが現実は、扉を開くどころか、扉から引き離されています。しかし、人類は扉の向こうに行きつくし、日本では要求運動を通じて、労働者が扉をあける必然性があります。
 さて、今回が私にとって最後の大会になります。約80人の討論を聞かせていただきましたが、運動へのひたむきさや発言水準の高さなどを再認識しました。
 一方、気になる部分もありました。たとえば、公務員制度改革ともからんだ政府などとの労使関係です。昔の偉人が「地獄への道は善意で敷き詰められている」とのべました。「主観的だとたたかいは失敗する」教えと理解しています。
 生意気な奴と思われるかも知れませんが、果報者だった私を、最後まで突っ張らして下さい。ありがとうございました。

○国公労連の大きな財産の活用を
  柳川達夫さん〔全経済〕

 定年という所定の任期をまっとうし退任する事ができたことに対し、心から感謝を申し上げる次第です。
 この間、組織部4年、教宣部長として6年間つとめさせていただきました。
 古人の言葉に「光陰矢のごとし」という諺がありますが、この10年は、まさに、世紀末から新世紀に至るまで、濃密な時期を過ごすことができました。全労連の発足、行革闘争、そして、いま、公務員制度改悪に反対するたたかい。こうした大闘争を支えるためには、何といっても単組やブロック・県国公の主体的力量の強化と、一貫した学習教育体制の確立は、いまや焦眉の課題といえます。
その点で、国公労連は他単産にはない大きな財産をたくさんもっています。とりわけ全組合員に直接配布される国公労新聞をはじめ、「国公労調査時報」、FAX速報、インターネット・ホームページ、双方向のメールマガジン等々。
 しかし、どんなに良い宣伝学習資材であっても活用しなければ「宝の持ち腐れ」です。とくに、国公労働運動の理論、政策、資料誌である「国公労調査時報」は各級機関の書記局はもとより、個人の購読など積極的な活用を切に望むものです。
 最後に、国公労連をはじめ、各単組、ブロック・県国公の一層の発展を祈念し、ごあいさつと致します。

○学んだ経験を仕事にいかしたい
  野村昌充さん〔人事院職組〕

 2年間という短い期間でしたが、各単組をはじめブロック・県国公の仲間の皆様に支えられ、何とか無事任務を果たすことができました。本当にありがとうございました。
 この間、人事院交渉や県国公の学習会などを通じ、あらためて人事院を見直してみることができました。このことは私にとって得がたい貴重な経験であり、実り多いものでした。
 9月1日に職場に復帰します。国公労連で学んだ経験を今後の仕事に大いに生かしていきたいと思っています。

○私にとって大きな2年間、これからも「突き進む」
 服部俊夫さん(全司法)

 各単組、ブロック・県国公のみなさん、大変お世話になりました。
 2年間の専従で、組織部と総務財政部長を務めましたが、81年からの1年間、87年からの2年間の二度の全司法本部専従中執とは違って、国公労連という産別組織のなかでの任務ということで、いくらかの戸惑いもありました。しかし、何ものにも代えがたい経験であったことは確かです。
 わずか2年間で、何ができるかと言われればそのとおりで、自らの力の限界も感じますが、少なくとも国公労連役員としてこの時期の繋ぎの役割を果たせたのではないかと思っています。
 どんなに小さな役割であろうと、国公労連の2年間は、私にとって大きく重く、そして長い2年間でした。
 職場に復職してからも、新たな任務がひかえています。ひきつづき、「突き進む」決意です。

○出会いがあり刺激的な4年間
  実川和明さん(全法務〕

 4年間、たいへんお世話になった各単組、ブロック・県国公のみなさんに厚くお礼を申し上げます。
 この4年間をふりかえれば、さまざまな課題について、状況分析、要求整理、そして政府、人事院等との交渉を繰り返してきたことが思い起こされます。要求の前進という点では、極めて不十分であり、その職責を十分に果たし得なかったことをお許しください。
 交渉相手の政府、人事院など当局もふくめ、いろいろな人との出会いがあり、多様な面から久しぶりに真剣な勉強もさせていただきました。刺激的な機会を与えていただいたことに感謝申し上げます。本音をいえば、調査部長としてたえず課題を追い続けてきたことで、若干疲れも感じていましたが、いざ国公労連を去るとなると、寂しいものがあるのも事実です。
 秋からは、単組本部の役員として、自分ができることを精一杯やりたいと考えています。今後ともよろしくお願い申しあげます。

○青年と真剣に向きあって一緒にがんばっていこう
  山川 秀史さん〔全港建〕

 学校でも家庭でも、労働組合が話題になることがないなか、青年層が組合に関心を持たないのは当たり前です。
 必要なことは、そんな青年とどれだけ根気よく真剣に向きあえるか、興味を持たせたからには、一緒にがんばっていけるかです。
 職場での活動に戻りますが、そんな組合員になれるよう、努力していきます。

●来賓、支援の訴え、メッセージ

○来賓
全労連事務局長  坂内 三夫 氏
公務労組連絡会副議長  松村 忠臣 氏
日本共産党衆議院議員  松本 善明 氏
農民運動全国連合会会長  佐々木 健三 氏
行財政総合研究所副理事長  永山 利和 氏
顧問弁護団  竹澤 哲夫 氏

○支援の訴え
全動労争議団団長  棚池 正則 氏

○メッセージ(順不同・敬称略)
【労働組合関係】
 自治労連、全教、郵産労、特殊法人労連、福祉保育労、通信労組、国土交通省管理職ユニオン、学研労協、医労連、自交総連、全損保、検数労連、水資労、全国社会保険診療報酬支払基金労働組合、全労連・全国一般、全農協労連、全信労、JMIU・池貝支部、金属機械反合闘争委員会、日本育英会労働組合、航空安全会議、全港湾、建交労、建交労・鉄道本部、退共労、日高教、都市公団労組、出版労連、全印総連、年金者組合、銀行労連、2001年国民春闘共闘委
【民主団体等】
 国民大運動実行委、中央社保協、日本被団協、保団連、原発問題住民運動全国連絡センター、全生連、日本労働者協同組合連合会、婦団連、労働総研、自由法曹団、年金実務センター、AALA連帯委員会、日中友好協会、安保破棄中央実行委、消費税をなくす全国の会、働くもののいのちと健康を守る全国センター、音楽センター、治安維持法犠牲者国賠同盟中央本部、日本母親大会実行委員会、民医連、職場から不当差別をなくし国民金庫を発展させる会、原水協、平和委員会、全国革新懇、全国食健連、全学連、全国公害患者の会連合会、非核の政府を求める会、働きたいみんなのネットワーク、新婦人、自治体問題研究所、じん肺闘争支援東京連絡会、全国じん肺原告団連絡会議、全国じん肺弁護団連絡会議、全商連、税理士・山岸房雄、労働共済連、全労済、労金協会、中央労金新橋支店、あかつき印刷、アルファ・デザイン、きかんし、陽光堂印刷、国公労連顧問・笹沼熙子


● 2001年ブロック・県国公機関紙コンクールを実施
   --1ブロック・8県国公が受賞--


 国公労連は、「地域の世話役づくり」を進め、ブロック・県国公で奮闘する機関紙担当者を励まし、地域の機関紙活動を前進させることを目的に、「2001年ブロック・県国公機関紙コンクール」をおこないました。
 コンクールの審査対象は、2000年8月1日から2001年7月31日までに発行されたブロック・県国公の機関紙。全体28紙の中から、国公労連中央執行委員会と日本機関紙協会が審査をおこないました。
 審査の結果、右記のように1ブロック・8県国公の機関紙が受賞しました。
 大会2日目の8月29日に、表彰式をおこないました。

 ○コンクール審査結果

★最優秀賞   「国公愛知」(愛知県国公)
★優秀賞 「県国公」(広島県国公)
「京都国公」(京都国公)
「国公労大阪」(大阪国公)
「石川国公」(石川県国公)
「東海ブロック国公」(東海ブロック国公)
★努力賞  「国公いわて」(岩手県国公)
「ひょうご国公」(兵庫県国公)
「国公宮崎」(宮崎県国公)

●「ささえ愛」をとどけて10年! 
 --国公共済会が10周年記念祝賀会ひらく--


 国公共済会の設立10周年記念祝賀会が、国公労連定期大会初日の8月28日に開かれました。祝賀会には大会参加者をはじめ、労働共済連や産別共済会代表など300名を超える方々が参加しました。
 国公共済会はこの10年で加入組合員数が3万人を越えるなど着実に発展してきました。参加者は、この間の苦労話をお互いに語り合いながら、10年の経験と実績を土台に「助け合い・ささえ愛」の輪をさらに大きくしようと決意を新たにしました。

○全国税の組合員などで構成する演劇集団「土くれ」が、この間寄せられた国公共済会加入者の喜びと感謝のメッセージを朗読し、参加者に感銘をあたえました。

○祝賀会では、「加入者プレゼント大抽選会」がおこなわれ、総額500万円・当選者224名を決定。拍手と歓声のなか、大いに盛り上がりました。

●人事管理制度の「改革」論議を先行
 --政府・行革推進事務局交渉で追及--

 9月12日に国公労連は、「9月から職員団体との交渉・協議を本格化」としていた7月時点の政府回答をふまえ、行革推進事務局との交渉をおこない、12月の「公務員制度改革の大綱」(以下「大綱」と略)にむけた交渉議題、スケジュールなどの確認を迫りました。
 行革推進事務局は、「『大綱』の中で、制度化の具体的内容や2005年までのスケジュールを明確にすることになる。段階に応じて内容を明らかにし、交渉・協議を進めていく」、「9月中に人事管理制度(能力等級や評価などを中心に)の基本的な考え方をまとめ、各省や国公労連に示し、それを交渉の出発点にしたい」、「労働基本権の問題はいたずらに先送りする考えはなく、人事管理制度と並行して議論はすすめる」「各省とも十分相談しながら検討」などと回答しました。基本設計をもとに、人事管理制度の「改革」論議を先行させる姿勢を示したものといえます。

○職場から公務員制度の民主化迫るたたかいを
 国公労連は、4つの検討プロジェクト((1)人事管理システム、(2)労働基本権、(3)勤務時間などの働くルール、(4)退職管理)を設置し、政府との交渉を強化することとしており、公務員制度の民主化を迫る職場・地域かのたたかいが求められています。


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