●基本権たな上げの制度検討を許すな
−−行革推進事務局、新人事制度の2次原案を提示−− 4月25日、政府・行革推進事務局が、「行政職に関する新人事制度の原案(2次)」(以下、「2次原案」)を国公労連、各省当局に提示してきました。これを受けて国公労連は、翌26日に行革推進事務局との交渉を行いました。
〇公安・医療職などにも新人事制度を適用
4月26日の交渉では、行革推進事務局が国公労連に対し、「『2次原案』は、昨年12月に閣議決定した『公務員制度改革大綱』(大綱)をふまえて、推進事務局として現時点での『行政職の新人事制度の考え方』を明らかにする目的でとりまとめた」と説明しました。
そして、「2次原案」をもとに、公安職、医療職など他職種にも新人事制度を適用することを前提に、国家公務員制度改革の具体化にむけた「関係者との議論」を開始するとしました。
〇国公法「改正」の中心は能力等級制度
行革推進事務局は、2003年中に国家公務員法「改正」法案を国会に提出するスケジュールで、今秋にも「改正」法案の「論点」のとりまとめを行おうとしています。
国公法「改正」の中心的な課題は、「職務遂行能力」の違いを賃金などに直接反映させる「能力等級制度」です。
「大綱」などが示した人事制度の内容は、一般職非現業・約50万人の中で2万人(4%)のT種採用者に焦点をあてたものです。それを他の行政職員はもとより、医療、公安、海事、税務職などにも普遍化することができるのか、慎重な検討が必要です。それを、これから数カ月の間で行おうというのです。
しかも、各省に「意見」を求めているだけで、行革推進事務局としての「提案」は全く行われていません。
〇公務員労働者が無権利状態に
また、「大綱」では、労働条件を「誰がどのような仕組み」で決めるのかが明確になっていません。
国公労連は、26日の交渉でもその点を厳しく質し、人事制度の内容論議の前に、労働基本権問題での回答を迫りましたが、事務局は「法制上の問題」として先送りしようとしています。
労使の最大の争点をたな上げにしたままで、国公法「改正」ができるはずもなく、「大綱」決定時と同様、直前の「政治的決着」で、公務員労働者を無権利状態に追い込もうとする思惑が見え隠れしています。
〇歴史に逆行する「改革」の撤回を
「大綱」が閣議決定されたことにより、行革推進事務局や各省は、労働組合や国民に対する説明責任を負っています。
「2次原案」で想定される新人事制度では、現状の何がどのように「改革」されるのか、「労働基本権制約に代わる相応の措置」は運用段階も含めてどう担保されるのか、公務員制度の非民主的側面に対する国民の批判にどう応えるのか、などの点を政府・各省に明らかにさせ、その結果を職場や地域に伝えていくことが重要になっています。
今春闘でのブロック連鎖キャラバン行動による国民的な支持の拡がりをふまえ、歴史に逆行する公務員制度「改革」の撤回、再協議をもとめる声と運動を、今こそ全国で強めましょう。
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●メーデー 熱い思い全国で
「雇用・くらし・いのちを守れ」「有事法制を許すな」と、第73回メーデーが5月1日、全国372カ所で開催されました。中央メーデーは8万人(国公は2000人)が東京・亀戸中央公園に結集。有事法制、医療改悪など悪法を許さず、小泉「改革」をストップさせようと力強くアピールしました。
〇桜舞うメーデーに5000人
【北海道国公発】桜舞う札幌で北海道メーデーを開催し、5000人の仲間が元気に行進しました。小樽など地区メーデーも行われ、労働者の祭典は大成功でした。
〇大雨吹き飛ばしデモ行進で奮闘
【香川県国公発】香川県メーデーはどしゃ降りの大雨の中600人が結集し、有事法制・医療改悪反対などを訴えながら一日奮闘しました。
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●ブロック連鎖キャラバン行動 −−対話と共同大きく前進−−
〇街頭宣伝・行政相談に全単組が結集
【長野県国公発】
4月21日、長野駅前ビルにおいて行政なんでも相談、長野駅前広場で街頭宣伝、医療改悪反対署名行動を実施しました。
行動には県国公加盟の全9単組の仲間45名が参加し、あいにく雨が降り続いているなか、国公労連ビラと県国公独自作成ビラ2500枚を配布しました。
行政なんでも相談では、健康・介護、不動産登記、労働者の権利、自動車検査などについて14件の相談を受けるとともに、民主的公務員制度確立など、私たちの取り組みに対して理解と協力を求めました。
〇地域での訴えに共感広がる
【宮崎県国公発】
4月24日、都城市、宮崎県、宮崎大学、国立都城病院、国立療養所宮崎東病院に対し要請を行い、小泉「構造改革」で、国民の命や教育の予算が削られることに一定の理解が得られました。
夕方には、宮崎市内の繁華街で街頭宣伝、医療改悪反対署名に取り組み、各単組から職場の繁忙の実態や小泉「構造改革」の問題点をハンドマイクで訴えました。
今回の取り組みで、私たちの訴えに対しては、どこでも共感があり、大いに地域に出ることが必要であると実感しました。
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●核兵器をなくそう −−国民平和大行進 東京→広島コースに1000名−−
2002年原水爆禁止国民平和大行進は、5月6日に東京・夢の島、北海道・礼文島をそれぞれスタートしました。
東京→広島コースでは、夢の島の第五福竜丸展示館前での出発集会の後、初日の行進に全体で1000人、うち国公の仲間は、250人を超える参加がありました。
行進では、「核兵器なくせ」「アメリカの戦争に手を貸す有事法制反対」のプラカード、横断幕を手に、平和で希望ある世界をめざそうと沿道の人たちに大いにアピールしました。
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●読者のひろば
〇有効な雇用対策こそ必要 全労働熊本支部局総務分会の方から
熊本では、地場の大手小売店である壽屋に続き、ニコニコ堂までが民事再生手続にかかり、雇用状況は悪化の一途をたどっています。それに伴う職場の業務量増大は目を覆いたくなる状況ですが、一向に改善しません。議員の醜聞(スキャンダル)追及に明け暮れる国会を見ていると、有効な雇用対策が先送りにされているようで腹立たしくてなりません。
〇再任用され新たな気持ちで 全税関東京支部大井分会の方から
再任用されました。5級に格付されて新しい気持で働いています。国公労連の一員として一年間よろしくお願いします。
〇子どもの看護休暇、当局から連絡は? 全気象東京地本気象研分会の方から
「子どもの看護休暇」のことは国公労新聞を読むまで知りませんでした。労働組合からの情報はわかりやすくてありがたいことです。当局経由でも情報が来ていたのかもしれませんが、例によって「人事院規則の改正について…」だけのお固い中身だったのかもしれません。職員にとってよいニュースなのだから、積極的に伝える努力をしてほしいものです。
〇医療改悪法案、団結して阻止を 全法務仙台支部本局部会の方から
いつでも、日本中どこに居ても安心・安全の医療を受けられるように!国民・労働者に「痛み」を押しつける「医療改悪法案」を団結して阻止しよう。
〇国立病院・療養所地域にこそ必要 全厚生感染研支部の方から
国立病院・療養所の統廃合はやはり困りますね。地域に根ざしたきめ細かな医療をめざすべきなのに。
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