国公労新聞 第1143号

●キャラバン隊全国を駆けめぐる
 −−悪法阻止と民主的制度確立訴えよう−−

 全労連は5月7日、「労働者の働くルールと民主的公務員制度の確立をめざす全国キャラバン行動」をスタートさせました。
 全国のトップを切って、長崎(西コース)では5月7日、早朝宣伝を皮切りに県内16自治体への要請行動を展開。長崎県議会では公務員制度改革について「重要な問題であり、国の動きに注目している」と語り、なごやかに懇談しました。
 また、民間の仲間も参加した昼休みデモでは、街ゆく人に民主的公務員制度の実現を呼びかけました。長崎キャラバン行動の模様は翌日の長崎新聞で報道され、地元で注目を集めました。
 
 地元紙・テレビ局がキャラバンを報道

 北海道キャラバンは5月8日、えりも町からスタート。宣伝行動後、自治体・議会に要請。「『改革』は住民をないがしろにする」(えりも町)と懸念を表明するなど反響がありました。
 また、9日は札幌市内で公務・民間含めて124人が熱のこもった総決起集会を開催するとともに、10日にかけて自治体要請・デモなどを精力的に展開し、道内を駆けめぐりました。
 「69市町村議会を訪問したが、激励の言葉を寄せてくれた。地元紙や朝日新聞地方欄、民放テレビが集会・デモを大きく報道」(秋田)「キャラバン隊の来県を東奥日報が取材」(青森)、「労働法制改悪反対の署名を約40筆集約」(香川)、「国立大学法人化法案反対も県民に訴える」(徳島)、「有事法制反対を訴え商店街をデモ行進」(熊本)、「『がんばって』と国民から声援うける」(岩手)、など各地で「対話と共同」が広がっています。
 有事法案など緊迫する情勢のもと、国民いじめの悪法推進のための「公務員制度改革」を許さず、国民的な世論と運動をつくるため、地域から奮闘しましょう。

★「キャラバン写真ニュース」をホームページでご欄ください!
   http://www.komuroso.org/caravan/index.htm

●くらし、平和破壊許すな
  −−メーデーで国公の仲間が奮闘−−


 「ストップ!有事法制」「労働法制改悪反対」と、第74回メーデーが5月1日、全国376会場で開かれました。中央メーデーは約6万人(国公は1900人)が東京・亀戸中央公園に結集。「いまこそ、くらしと雇用、いのちと平和を守ろう」と力強くアピールしました。

【宮城県国公発】−−小泉内閣の悪政打ち破ろう−−
 仙台市西公園での集会に2200人が参加。医療改悪、有事法制など小泉内閣の悪政を打ち破ろうと、大きなこぶしを振り上げました。
【兵庫県国公発】−−「国公宣隊訴えたんジャー」−−
 「国公宣隊訴えたんジャー」不利益遡及裁判の兵庫県国公5名の原告が「国公宣隊訴えたんジャー」に変身!見事「パフォーマンス大賞」を受賞しました。5名の全国デビューはいつかな?
【山口県国公発】−−働く者の生活を守れ−−
 働く者の生活を守れ山口市亀山公園に約500人が集まり、「働く者の生活を守れ」と元気にデモ行進。山口大学教職組などがプラカードコンテストに参加しました。
【富山県国公発】−−仲間とともに決意表明−−
 富山市稲荷町公園での集会に1000人が参加。秋山県国公議長は、国民いじめの「公務員制度改革」、「国公権利裁判」などに断固としてたたかう決意を表明しました。

●戦争への道 有事3法案
 −−衆議院本意義で採決強行−−


 与党3党と民主党が共同修正した、武力攻撃事態法案、自衛隊法改悪案、安全保障会議設置法改悪案の有事3法案は、5月15日の衆議院本会議で採決され、賛成多数で可決されました。参議院では、19日に本会議で趣旨説明が行われ、審議入りする見込みです。
 今回の「修正」では、基本的人権について「最大限尊重されなければならない」と明記されましたが、国民を無法な戦争に強制動員するという点はいっさい修正はされていません。
 また、修正された法案は、国会で一度も審議が行われないまま、採決が強行されており、議会制民主主義を無視した手続きは、断じて認められるものではありません。

〇憲法を否定する法案は廃案しかない
 日本弁護士連合会は、修正された法案について「なお憲法上多くの重大な問題点が存在し、当連合会が指摘してきた基本的人権を侵害する危険性は解消されていない」と、成立に反対する声明を発表しています。
 国公労連も、法案採決に抗議する書記長談話を出しました。
 緊迫した情勢のなか開催された「STOP!有事法制5・14緊急集会」には、全国から5000名が日比谷野外音楽堂に結集。法案採決への怒りを広げる参議院段階でのたたかいを確認しました。
 有事3法案の危険な内容を国民に明らかにし、国民世論を大きくしていくことが必要となっています。

●「働くルール」無視の大学法人化

 国立大学法人法案は、2月28日に国会に提出され、衆議院において審議が行われ、5月16日にも委員会採決が強行されようとしています。これまでの審議で、法案の最大の問題として、各大学の中期目標を文部科学大臣が定め、中期計画も文部科学大臣の認可を受けるなど、教育・研究に対して国の介入を強めるものであることが明らかにされています。
 5月7日には、全国大学高専教職員組合(全大教)など12団体でつくる「国立大学等の法人化反対連絡会」が、国立大学の法人化反対などをかかげ、約650名の国会請願デモを行いました。
 こうしたなか、国立大学協会は、法人化により適用される労働基準法、労働安全衛生法などについて、その罰則規定を逃れるため、関係府省に対して「一定期間、弾力的運用」を求めようとしていることが明らかになりました。
 憲法に基づく最低限の「働くルール」までもないがしろにして、教育破壊の法人化に手を貸す国立大学協会の姿勢は異常です。国公労連は、「脱法行為的」に行われている法人化作業の中止を求め、国会闘争を強めていきます。

●推進事務局との交渉再開
 −−国公法「改正」の強行は許さない−−

 国公労連は4月30日、行革推進事務局との交渉を実施しました。この交渉は、国公労連として2月21日以降実施していなかった「交渉・協議」の再開となるものです。
 冒頭、今後の「交渉・協議」の進め方について、
(1)国公法108条の5(労使交渉)の趣旨に準じて、国公労連と推進事務局との間で一致点を見いだせるよう「交渉・協議」を進めること、
(2)国家公務員法「改正」法案などの閣議決定を問答無用で強行しないこと、
(3)ILO勧告をふまえた労働基本権の議論を切り離さず、「交渉・協議」を進めること、
の3点について確認しました。
 交渉では、3月28日に推進事務局が各省に対して非公式に示した国家公務員制度改革関連法案の主要論点などについて提案・説明を受けました。
 推進事務局は、今回の国公法「改正」の柱として、
(1)能力等級を基礎とした新人事制度の構築、
(2)中央人事行政機関(人事院)の機能のあり方の見直し、
(3)適正な服務管理(再就職など)、
(4)官民交流のあり方の見直し、
の4点を上げ、今回の「改正」法案はこれらを中心として大綱に基づく公務員制度をめざすものとなっていると説明しました。
 これに対し国公労連は、「『改正』法案の内容にかかわる疑問点などについては、次回の交渉までに提出する。昨年まで議論してきた『行政職に関する新人事制度の原案(2次)』と、多くの部分で異なっているが、どこをなぜ変更したのか、次回以降の『交渉・協議』の場で明らかにするよう求めておく」とし、交渉を終えました。

●国民平和大行進、夢の島を出発
 −−核兵器と戦争のない世界を−−

 「核兵器と戦争のない世界のために、ともに歩こう」「有事法制を廃案にする世論を広げよう」と5月6日、2003年原水爆禁止国民平和大行進(東京−広島コース)が東京・江東区の夢の島を出発しました。
 草の根から世論を築いてきた平和大行進。広島に終結する8月4日まで約3か月間、全国11の幹線コースでとりくみがされます。

●国公青年交流集会 in 長野 (参加者募集中)

 日 時 6月6日(金)〜8日(日)
 場 所 長野県南佐久郡南牧村野辺山
 主 催 国公労連青年協
 日 程 1日目 講演「日本の食糧事情と政策」
           講師 農民連青年部 森吉 秀樹事務局長
      2日目 酪農体験in八ヶ岳ファーム
           キャンプファイヤー
      3日目 製作体験(陶芸、オルゴール、バードコール)
 ★ただいま参加者募集中 締め切りは5月23日です。


●国公労調査時報 6月号(広告)
  (定価 450円、年間購読料 5,850円)

〇様変わりする賃金と雇用−どうなる私たちの生活
    日本大学経済学部教授 牧野 富夫
〇アメリカの産学連携−その光と影
    大阪府立大学経済学部教授 宮田 由紀夫
〇公務員労働者の権利闘争−その過去・現在・未来
    国公労連顧問弁護団長 弁護士 竹澤 哲夫
〇「不利益遡及は許さない!国公権利裁判」のたたかい
  −裁判の対象、争点とその意義・課題−
    国公労連弁護団 弁護士 岡村 親宜

★購読に関する問い合わせは、国公労連教育宣伝部まで
 電話:03-3502-6363 e-mail:jihou@kokko.or.jp


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