健太 |
政府が、国会で審議もしないで年内にもイラクに自衛隊を派兵しようとしているね。
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ちひろ |
自衛隊だけじゃなくて、産業基盤整備、医療体制づくりのためとして民間技術者や医療関係者などの文民も派遣しようとしているわ。 |
健太 |
でも、イラク特別措置法から考えても、「戦闘地域には行かない」ことが前提になっているよね。 |
ちひろ |
だから、小泉首相は、「イラクには非戦闘地域がある。危ないのはバグダッドやその周辺だけ」と言い張っているのよ。 |
健太 |
だけど、「非戦闘地域」だとして、自衛隊の派兵先にあがっていたイラク南部で12日、イタリア軍が攻撃を受け30人近くが死亡したじゃないか。 |
ちひろ |
イタリアのマスコミは一斉に「安全な人道活動などというのは幻想にすぎなかった」と報道しているわ。
5月1日にブッシュ大統領が戦争終結を宣言して以降、攻撃で死亡した米兵は155人(11月13日現在)で、戦争中の死亡数を大きく上回っている。そのうえ日を追うごとに、スペイン、デンマーク、ポーランドなど米軍以外にも戦死者がひろがっているわ。 |
健太 |
アーミテージ米国務副長官も「極めて戦争に近い」と認めざるを得なくなっている。 |
ちひろ |
そんな「戦場」への自衛隊派兵をなぜ政府は急いでいるのかしら? |
健太 |
政府は水の補給や医療のためと言ってるけど、国連や赤十字も撤退するなか、明らかに自衛隊派兵はアメリカの占領軍に協力するためのものだ。 |
ちひろ |
「逃げるな」「お茶会じゃない」と恫喝され、アメリカ政府のいいなりに派兵しようとしているわけね。 |
健太 |
先月末、川口外相が、アラブ連盟の事務局長に、自衛隊派兵への理解を求めようとしたのだけど、「必要なのはイラクの主権回復と外国軍の撤退だ。これ以上の外国軍派遣は平和回復に役立たない」と反論されているよ。 |
ちひろ |
アメリカ国民もブッシュ政権のイラク政策に過半数が反対しているし、マスコミも「新たなベトナム」「泥沼のイラク」「ブッシュの失敗」と政府批判の論調が高まっているわ。 |
健太 |
紛争は武力でなく平和的に解決する≠ニいう国連のルールを破ったアメリカのイラク侵略戦争、その延長にある占領支配に自衛隊が参加することは、海外での武力行使を禁じた憲法9条をふみにじることだ。憲法遵守の義務を負う僕たち国家公務員労働者は断じて容認できないよ。 |
(11月13日記) |