国公労新聞 第1211号

●総人件費削減阻止へ夏季闘争に全力
  国公労連第123回拡大中央委員会ひらく

 国公労連は6月3日、第123回拡大中央委員会を開催し、「05夏季闘争方針」と「05勧告期における対人事院要求」を決定しました。夏季闘争方針のポイントをみてみましょう(05夏季闘争の主な行動展開:PDFファイル100KB参照)。

 ◇7.26中央行動に最大結集
賃金を切り下げ、定員も純減し、公務の民間開放・民営化を迫る政府の「骨太方針2005」が6月中にも決定されようとしています。この状況をふまえて、05夏季闘争は、人事院勧告だけに焦点をあてるのではなく、政府の総人件費削減攻撃に反対するたたかい全体の強化をめざします。
中央行動は、最低賃金審議会の目安答申に向けた最賃デー行動とリンクさせて、6月24日、7月26日に配置。とりわけ、7月26日を最大集中の中央行動と位置づけ、最大規模(5000人目標)での上京団行動を各単組と県国公の共同で追求します。
6月13日の週を全国統一行動に設定して、勧告期の要求確認やとりくみの意思統一を図る職場集会を開催。職場集会では、「5年間10%の定員削減反対」の決議を採択し、6月24日の中央行動で総務省に提出します。
憲法改悪と「公共サービス商品化」に反対する宣伝行動を、毎月「9日」と第3水曜日に全国的に展開します。

 ◇全組合員「要請書」行動、全県集会、人事院包囲を

6月13日から7月10日までのとりくみとして、全組合員による人事院総裁宛の「自筆要請書」行動を展開し、職場の怒りを集中。6月24日から7月25日まで「勧告期闘争意思統一集会」を全県で開催し、7月上中旬のブロック国公規模での人事院事務局包囲行動を展開します。
給与構造「見直し」が退職手当「見直し」を不可避にすることにも目を向け、「退職手当水準の引き下げ反対」を基本要求にした政府追及を勧告前から強め、総務大臣宛のジャンボハガキ行動を展開します。


●第123回拡大中央委員会 勧告期要求を決定
  一人の賃下げも許さない

 国公労連第123回拡大中央委員会は、人事院勧告に向けた重点要求を決定しました。

 要求では、05年春闘期の全労連・国民春闘共闘委員会のたたかいの到達点の05年勧告への反映を迫る「1000円ベア要求」も掲げました。
 拡大中央委員会では、「賃下げとなる給与構造・地域給『見直し』反対」をより強調すべき、との立場での「要求の組み替え」の修正案も提出されました。
 そのことにも端的に示されるように、政府の総人件費削減圧力が強まるもとで、5%以上の本俸引き下げなどを内容とする給与構造・地域給「見直し」に反対し、その検討の修正を迫ることが、今夏勧告の最大課題です。この点は、拡大中央委員会の総意でもあります。「一人の賃下げも許さない」との決意をより強調する意味でも、「1000円ベア要求」を掲げています。

 ◇措置案ふまえた要求事項も
 人事院は、5月18日に給与構造等「見直し」の措置案を提案してきています(本紙6月1日付で詳細)。その内容もふまえて、「55歳昇給停止の廃止」など給与制度の改善要求も確認しています。
 今年の勧告では、給与構造等「見直し」と例年どおりの「ベア配分」が渾然一体で行われ、かつ給与制度全体が見直し対象になっていることから、ポイントとなる制度改善要求も対置しています。

 ◇働くルール確立の重点要求
 勧告にむけては、長時間労働の是正、ただ働き残業の撤廃や、就学前までの育児休業制度・部分休業の延長等、非常勤職員の均等待遇要求、さらには雇用と年金の連携が確保できる再任用制度の改善などの要求も掲げます。
 春闘期の人事院との交渉経過もふまえれば、部分休業の延長と、非常勤職員の均等待遇実現の要求が、最重点の課題です。

 ◇2005年人事院勧告にむけての要求書
 (賃金、給与構造にかかわる主な要求要旨)

1. 賃金水準の改善について
賃金水準を平均1,000円引き上げること。
2. 給与構造の「見直し」に関わって
(1) 職員の賃金引き下げとなる給与構造・地域給「見直し」は行わないこと。
1) 納得性のない「地域別(ブロック別)官民較差」にもとづく俸給表水準引き下げは行わないこと。
2) 俸給表水準引き下げと調整手当廃止を原資に、地域間の賃金水準格差を現行以上に拡大する 「地域給見直し」は行わないこと。
3) 昇給カーブのフラット化による中高年・高位号俸者の賃金水準引き下げは行わないこと。
4) 公務に相応しい評価制度が未確立なもとで、実績評価を反映して個別賃金の格差拡大を強制する「査定昇給」は導入しないこと。
5) 勤勉手当の「標準月数」を一律に引き下げた原資をもとに、実績反映の勤勉手当の格差拡大の施策は行わないこと。
6) 本府省優遇を強める「本府省手当」は新設しないこと。
(2) 次の改善策を講じること。
1) 初任給引き上げを重視し、職員の各年齢段階に応じた生計費増、公務員としての経験の蓄積や専門能力の高まりを十分考慮した賃金体系とすること。
2) 55歳昇給停止をやめ、60歳まで昇給が可能となる制度を確立すること。
3) 一時金支給月数を引き上げ、期末手当に充てること。
また、役職傾斜支給、管理職加算は廃止し、一時金全体の抜本的な見直しを図ること。
4) 単身赴任手当の性格を「別居手当」に改め、全額を比較給与対象外とし、支給額の改善を図ること。
5) 公務の勤務実態にも着目し、扶養手当の削減等はおこなわず、改善を図ること。
6) 借家を対象とする住宅手当について、上限額引き上げなどの改善を図ること。
7) 通勤手当について、全額実費支給とする改善措置を講じること。また、交通用具利用者に対する手当額の改善を図ること。
8) 災害等、緊急の必要性により、正規の勤務時間を超えて勤務した場合に、俸給の特別調整額(管理職手当)と超過勤務手当の併給を認める措置をこと。
9) 超過勤務手当などの支給率の改善を図ること。



●ストップ!給与構造改悪
  地域給阻止北海道連絡会が決起集会

【北海道国公発】
 5月31日、地域給・給与構造改悪阻止北海道連絡会は札幌市内で決起集会(写真上)を開き、350人が参加しました。集会に国公労連本部から小田川書記長がかけつけ、人事院の「措置案」を中心に報告。(1)賃下げによる歳出削減、(2)公務員労組弾圧、(3)悪政の言いなりになる公務員への改造のため、この「地方切り捨て・キャリア優遇」「差別と競争」の構造改革を行おうとしている政府・財界のネライを明らかにしました。
 全印総連札幌地連の仲間からは、「こんなことされたら間違いなく民間でも導入されて今でさえ厳しい労働条件がもっと悪くなる。全道の民間労働者のためにもがんばってくれ」とエールが送られました。
 給与構造改革は、今年の勧告に止まりません。大改悪のスタートです。参加者はこの攻撃をなんとしても押し返し、政府・財界の思いどおりにはさせない決意を固めあいました。



●「9条を守る」広く共同
  5.27集会に2400人

【北海道国公発】

 「有事法を発動させない!憲法九条改悪反対」を掲げて5月27日、陸・海・空・港湾労組20団体や全労連、宗教者、市民団体などの共同の集会が東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、2400人が参加しました。
 九条の会の小森陽一事務局長(東京大学教授)は「憲法九条が体を張って平和を守っているように、私たちは体を張って運動をつくっていこう」と呼びかけました。マスコミ九条の会など市民団体も次々訴えました。
 労働組合の決意表明では、集会参加の労組代表がのぼり旗を手に一斉に登壇しました。
 全日本海員組合の藤沢洋二副組合長が「ナショナルセンターの違いを超えて、憲法九条改悪反対の一点でたたかう」と力を込めて決意表明しました。
 集会後、銀座までデモ行進しました。



●個人情報保護に関する宣言

2005年5月30日 日本国家公務員労働組合連合会


 国公労連は、日本国憲法第11条の「基本的人権の享有」及び第13条の「個人の尊重」の理念に基づき、個人情報の適正な管理と利用及び保護のため、関係法令その他の規範を遵守して適正にこれを取り扱うことを宣言します。

1  国公労連が個人情報を取得するにあたっては、利用目的を明確にし、必要な範囲のみとします。
2  国公労連の個人情報の利用目的は、運動の前進をめざす活動の報告、連絡、通知、各種行事等の案内、報道等です。
3  国公労連が保有する個人情報は、本人の同意を得た場合や関係法令に定められた場合を除いて、第三者に提供しません。
4  国公労連が保有する個人情報に関し、本人から開示や訂正等の希望があれば、誠実にこれに対応します。
5  個人情報を適正に取り扱うため、国公労連の規約・規則・規程等を整備し、役職員に周知徹底します。
6  国公労連が運営する共済事業等の適切な実施にあたっても、個人情報保護の管理を徹底します。
7  提携先や委託先に対しても、個人情報保護に関する関係法令や国公労連の諸規定を遵守する措置を求めます。




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