「5%純減」反対の政府追及を 通常国会会期末は6月18日。政府は、4月末に法案を突如提出して、会期内の成立をめざすとしている教育基本法改悪をはじめ、共謀罪の新設や医療改悪法案、行革関連法案などの成立を許さないたたかいの集中が求められています。また、「5%純減」計画の具体化も最終の局面を迎えています。さらに、与党は国民投票法案の提出の動きも強めています。5月26日の中央行動、27日の「国民大行動(東京・代々木)」の成功が大切です。
参議院に審議の場が移っている行革関連法案(行革推進法案、市場化テスト法案)は、5月22日の週にも採決する動きです。高齢者を中心にあらたな医療費負担が迫る医療制度改悪法案は5月18日の衆院本会議で、自民、公明両党の賛成で採決が強行されました。
また、「会社前での座り込み」を相談しただけで罪に問われる共謀罪新設の組織犯罪処罰法改悪案も、衆院採決にかかわり与野党の攻防が続いています。
国民の暮らしを直撃し、基本的人権を抑圧する「悪法の強行は止めろ」の声を国会に集中することが求められています。
◇教育基本法改悪法案が重大局面
特に、緊迫している課題が、教育基本法改悪法案の審議です。5月16日から衆議院の特別委員会で審議が開始されました。「教育、司法、マスコミ」の三つの権力を握る者が国を支配する、とまで言われています。教育と国家の関係は、それほど重大な問題です。
教育基本法改悪法案に対しては、「お国のための教育」復活が懸念され、「9条」改憲の策動とも関連して「戦争をする国」への一里塚となることが心配されています。同じ16日に、「9条改憲」を目的にする「国民投票法案」の国会提出に与党が合意し、その心配をより大きくしました。
このような情勢のもと、5月11日、全労連が呼びかけた「教育基本法改悪を許さない各界連絡会」が結成され、労働組合と市民団体が力を合わせてたたかいを進めることになりました。
民主主義と国民の基本的人権の後退に反対するたたかいの正念場です。
◇一人の雇用不安もおこさせない!
5月12日に開催された行政減量・有識者会議には、公務員純減の取りまとめ結果が報告され、5月中にも同会議の「最終報告」がおこなわれる状況になりました。
各省庁の「回答」では、「重点15事項」で2万人を超える国家公務員定数の純減・削減する内容です。これに、IT化などによる「通常の定員削減」での純減を加えれば、「5%(約1万7千人)純減の目処がついた」というのが有識者会議の受けとめです。
この「最終報告」ももとに、政府は、大幅な純減となる部門から他府省への配置転換計画などを付加した「純減方策」を6月初旬にも取りまとめ、「骨太方針2006」に反映しようとしています。
国公労連は、行政ニーズや職場実態をふまえない純減強行にあくまでも反対し、「一人の雇用不安もおこさせない」との政府追及をねばり強くおこなっており、この点で5月26日の行動を重視しています。
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◆同世代の親身な世話役活動で仲間づくり
採用減のなか新採19人中17人加入〈全建労近畿地本〉 【全建労近畿地本発】国土交通省近畿地方整備局では、定員削減などによって年々新規採用者が減少しており、今年度は19人と昨年の40人の半分以下の採用数に激減しています。
しかし、こうした状況だからこそ、組織拡大強化月間(4〜6月)で、新規採用者100%加入と新採に限らない仲間づくりを追求しています。そして、5月1日時点で新規採用者19人中17人の加入となっています。
全建労近畿地本では、3月中旬に支部の組織部長と青年部役員を対象とした「組織躍進合同会議」を開催しました。会議では、4月1日時点の組織拡大対象者名簿をもとに重点対象者の確認などをおこない、組織拡大のとりくみの意思統一をはかりました。
各支部では、分会を中心とした新規採用者への組織拡大運動の具体化をはかり、「誰が」「誰と」「いつ」「誰にあたるのか」などの行動計画を明確にしました。
新規採用者の任命式当日(4月3日)には、地本の青年部と女性部が共同で、任命式に向かう新規採用者への宣伝行動を実施しました(写真)。
新規採用者は、任命式終了後、1週間の新規採用者研修に入るため、新規採用者配属支部(分会)の青年部員から、各人宛に「歓迎の手紙」を作成し研修所へ送付しました。この「歓迎の手紙」には、新規採用者が不安に思っている職場のことや寮生活のことなどを労働組合が親身になって相談に乗りサポートしていくことなどを訴えています。
研修終了後、各職場への着任に合わせて、地方本部と地本青年部と合同でオルグを配置して、各支部役員と支部青年部・女性部が一体になって、組織拡大にとりくみました。
豊岡・福知山支部では、寮の青年部員が中心になり、歓迎会を開くなど新規採用者の同年代による世話役活動で、仲間づくりが進みました。
今後も引き続き新採100%加入と未加入者の拡大に向けて、組合活動の改善・強化=ワンランクアップのとりくみを日常的に追求します。
【全司法中部地連発】中部地連管内の6支部(愛知・三重・岐阜・福井・石川・富山)とも3月の内に新規採用者や転入者の歓迎会を企画するなど、組織拡大月間のとりくみを重視しました。その結果、現在までに三重・福井・石川・富山支部で新規採用者の全員加入を実現しています。
三重支部では、新規採用者の初登庁日の4月3日昼休み、支部作成のパンフレットや加入届を渡し、翌日の昼食歓迎会への参加を呼びかけました。昼食歓迎会では全員が加入届を提出してくれ100%達成一番乗りとなりました。
4月15日には、新規採用者を囲んでの歓迎バーベキューパーティーをおこない新しい仲間と楽しく組合活動をスタートしています。
石川支部では、青年部が中心になり、金沢兼六園の近くにある沈床園という桜の名所で新規採用者歓迎お花見会を実施しました。参加者は金沢本庁勤務の仲間が中心になりますが、能登半島の端にある珠洲分会からも参加するなど石川支部にとっての一大イベントとなりました。
富山支部では、歓迎会に全体の半数の組合員が結集するなど、みんなの力を合わせた組織拡大で成果をあげています。
【全医労発】全医労は3月と4月を組織拡大月間に設定して、全国で1331人(新規採用者1236人、未加入者95人。4月27日時点の集約)の新しい仲間を迎え入れました。
非常勤職員を含め51人の新規採用者があった横浜支部は、40カ月の連続拡大を更新中。2月の労働者過半数代表選出にむけては、6人を一気に拡大し過半数を突破。勢いに乗って、新規採用者の拡大にとりくみ、4月4日に組合説明会(写真)を開催し、43人の新規採用者が参加しました。43人中42人がその場で加入。家に帰って考えたいと言っていた一人も後日快く加入し、説明会に参加した全員が組合に加入しました。
組合説明会で話す柱は三つです。(1)組合は元気で、良い医療・看護ができるように、労働条件の改善にがんばっていること、(2)医療事故は個人責任では解決しないこと。全医労は、万が一医療事故が起きたときも不当な扱いをさせないよう弁護団を含め体制をとっていること、(3)組合に入ると、国公共済会などお得なことがたくさんあり、他の病院の仲間とも交流して友達の輪が広がること。なかでもとくに医療事故の問題に関心が高く、過去に起こった医療事故を教訓にした話に、みんな真剣に聞き入っていました。「医療事故では絶対に一人で悩まず、組合に連絡を。あなたを守るのは組合。やりがいはあるけど厳しい仕事だからこそ、みんなで助け合って患者さんに喜ばれる病院にしていこう」と呼びかけ、この場で加入して欲しいと訴えました。
近畿地方協議会では、組合説明会に引き続いて、支部ごとに給与説明会や退勤時間調査などを実施し、新規採用者が知りたい賃金・労働条件について説明する中で、組織拡大をすすめています。
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◇愛知県代表は全労働チーム
【愛知県国公発】国公労連結成30周年記念事業の軟式野球・東海ブロック大会への出場をかけた愛知県予選を、4月29日に開催しました。
全医労、全法務、全通信、全労働の4チームが集結し、子どもたちの声援も受けながら、日頃の練習の成果を発揮し、緊迫した好ゲームを展開しました。その結果、決勝戦で全労働チームが全医労チームを9対5で振り切り、見事愛知県代表の座に輝きました。
他の種目では、現時点でテニスの東海ブロック大会に全法務チームの出場が決まっています。
★文芸作品等募集の締め切りは6月15日です!
募集要項
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国民平和大行進が出発 核兵器のない平和な世界にむけて連帯と共同を広げようと5月6日、原水爆禁止国民平和大行進(東京→広島コース)が東京・江東区の第五福竜丸展示館前から、スタートしました。
出発集会には1000人が参加。連帯あいさつした日本原水爆被害者団体協議会の田中煕巳事務局長は「憲法を改悪しようという動きがあるが、憲法は被爆者など多くの犠牲者をふまえてつくられたものだ」と述べ、改憲反対運動を盛り上げようと訴えました。
6日を皮切りに全国で11の幹線コースと、全市区町村での網の目行進にとりくみます。通し行進者として広島まで歩き、原水爆禁止世界大会に参加する高木博文(国公労連顧問)さんの決意を紹介します。
◇悲願であった「通し行進者」に挑戦! 顧問 高木博文
退職し還暦を迎えた今年、悲願であった国民平和大行進の「通し行進者」に挑戦します。
私を推薦し、財政のため募金活動に取り組んでいただいた国公労連本部及び各単組と全労働のみなさんに、心から感謝します。
全国各地で行進に参加する仲間と職場で奮闘するみなさん、「核兵器も戦争もない、公正で民主的な世界」を作るために一緒にがんばりましょう。被爆者援護連帯・核兵器廃絶、憲法擁護は、日本国民に課せられた最重要課題です。
小泉「構造改革」を阻止し、国民のための民主的な司法・行政・医療の確立のために、それぞれの持ち場で引き続き奮闘しましょう。
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5.3憲法集会 4千人が熱く集う
5月3日、「2006年 5.3憲法集会」が東京・千代田区の日比谷公会堂で開かれました。考えや立場の違う八つの市民団体が事務局を務める実行委員会が主催し、今年で6回目。4000人以上の参加者は「憲法改悪のための国民投票法の成立を全力で阻止し、九条を生かし、平和を守るために、さらに力強く運動を進めていく」という集会アピールを採択し、銀座をパレード(写真上は市民団体、下は労働組合)しました。
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人事院が運用通知を発出
人事院は4月25日、休憩・休息時間の「見直し」に関する運用通知を発出しました(図表)。これは、3月の人事院規則「改定」を受けたものです。
この通知も受けて、7月1日からの実施のため、各府省での訓令改定が行われることから、職場段階でのとりくみが必要になります。
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第5回「非典型労働者」交流集会
●日時 |
6月24日(土)10:30〜16:00 |
●会場 |
南青山会館
港区南青山5−7−10
TEL 03-3406-1365 |
●集会内容 |
☆基調報告
☆特別報告(伊藤幹郎弁護士)
国立情報学研・非常勤職員「雇い止め」裁判の判決について
☆交流・討議など |
●主催 |
国公労連、「チャレンジ30」推進委員会 |
「非典型」労働者とは、正規職員とは異なる制度のもとで働いている労働者のことです。正規から非正規への雇用の置き換えがすすみ、今や働くものの3分の1を超えています。国公関連職場も例外ではなく、非常勤、相談員、賃金職員、パート・アルバイト、派遣、請負などが増大しています。
そんな労働者が悩みや要求を出し合い、運動の強化と組織拡大をめざすというのが今回の集いです。
3月30日に出されている弁護団声明では、判決は「非常勤公務員労働者に対し大きな励ましを与えるとともに、本件に続く闘いの道標となるもの」とする声明を発表。「法の厚い壁を崩す」連携したたたかいを呼びかけています。
なお、研究所は判決を不服として控訴しており、裁判支援強化が求められています。
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第40回行(二)労働者全国集会
▼日時 |
6月15日(木)13:30
〜16日(金)12:00 |
▼会場
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南青山会館 港区南青山5-7-10
東京メトロ「表参道駅」下車B3出口 |
▼プログラム |
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○基調報告 ○全体討論
○分散会 ○交流会
○特別講演 風刺コメディパフォーマンス「MYMY」
(※元「ザ・ニュースペーパー」のメンバー 二人組) |
▼主催 |
国公労連 |
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