<国公労新聞第983号98年3月21日付より>

「行革大規模署名」軸に全力あげ「行革法案」を阻止しよう 


 いま、不況が国民生活と日本経済を深刻におびやかしています。その最大の原因が、橋本内閣が国民におしつけた消費税増税や医療改悪など9兆円負担増の悪政にあることは、あきらかです。
橋本内閣を追い込む国民的運動の高まり  ところが、橋本内閣は、国民には犠牲をおしつける一方で、大銀行支援のために30兆円もの公的資金の導入を強行しました。  いま、国民各層から、このような逆立ちした政治に、激しい怒りが集中しています。  2月26日の全国統一行動に100万人をこえる仲間が結集し、3月8日の中央集会に労働者だけで12万人が結集したことも、怒りが広がっていることの表れです。そして、12月以降、どの世論調査の結果でも、橋本内閣の支持率は30%台に低迷し、財界の一部からも橋本首相の責任を問う声が出始めています。
「橋本行革」を阻止する条件が生まれている  このような国民的な怒りが広がるもとで、98年度の予算の衆議院通過が2週間以上も遅れ、予算の成立が4月下旬にずれ込むことが確実になっています。また、内外から景気対策を迫られており、4月段階で補正予算案の審議がおこなわれる状況になっています。  そのことは、財政構造改革法の破綻を意味し、公共事業を軸とする補正予算か、減税を中心とする補正予算かの対立から、早期の補正予算成立は困難となる可能性が生まれています。  「橋本改革」による失政が招いた不況への対策を講じようとすればするほど、財政構造改革法などとの矛盾が深刻になり橋本内閣を追いつめる、そんな状況が生まれています。
個別法案の成立にも「黄信号」が点滅  通常国会には、154の法案提出が予定もしくは検討されています。労働基準法改悪等に見られるように、その多くは、橋本「6大改革」を具体化する個別制度の改悪法案であり、国民いじめの98年度予算の執行と絡むものも少なくありません。すでに提出されている「中央省庁等改革基本法案」(行革法案)もその一つです。  このような中で、橋本首相は、3月6・7日にかけ、自民党首脳に対して行革法案の「今国会での法案成立」を指示し、これに対して加藤自民党幹事長が「国会の審議日程の窮屈さ」を理由に難色を示したとする報道もおこなわれています。  7月の参議院選挙が確定しているもとで、6月10日までとされている通常国会の大幅な会期の延長は困難だと言われています。また、国会の慣習から、選挙が実施されると参議院で継続中の法案は廃案になることも確認されています。「行革法案」も含め、今通常国会での成立に「黄信号」がともりはじめているのが、今の状況です。私たちのこれまでのたたかいが政府を追い込んでいる状況が生まれているのです。
行革闘争に全力を  3月9日の中央行動で国公労連は「行革大規模署名」約20万人分を国会に持ち込み、議員要請をおこないました。これに対して、社民党、民主党、共産党の議員が即座に紹介議員となることを快諾しています。  各単組の集約目標からすれば1割にもみたない署名集約であり、その面での運動が立ち遅れていますが、その中でも行革法案の審議に一定影響を与える条件を生み出しています。この流れを確実にし、行革法案などの成立をくい止めるためにも、とりわけ4月段階のたたかいが重要になっています。  提起している「全県網の目キャラバン行動」を全国各地で積極的に展開し、地元選出国会議員や地方議員などへの働きかけと、国民世論に「橋本行革」の反国民性を訴える宣伝と対話を徹底して強める必要があります。同時に、「行革大規模署名」の目標を達成するためにも、労働組合や民主団体などへの総当たりをキャラバン行動とも一体で4月中にやりきることが求められています。  「行革法案」の国会審議にむけ、国公労連は4月17日と5月22日に中央行動を予定しています。これらの行動に、署名を山積みするテンポと構えで取り組みを進め、法案の成立を阻止する状況を国公労働者の手で作り出すことが必要です。

























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