生活改善できる賃上げ実現、3年連続の
マイナス勧告許さない猛暑はねのけ
人事院前座り込み行動スタート
(国公FAX速報 2001年7月31日《No.1194》)
 国公労連は、本日午前10時から午後3時まで、炎天下をものともせず、「生活改善できる賃金の引き上げ」「3年連続のマイナス勧告は許さない」「長時間残業根絶、育児休業・介護休暇の改善など2001年人勧期要求実現」を求めて、人事院前での座り込み行動に取り組みました。この座り込み行動は、明日も午前10時から取り組まれ、昼からの公務労組連絡会の第二次中央行動に合流し夏季要求の実現をめざします。

各地の人事院地方事務局前で行動を展開
全国の仲間との一体感あふれる取り組みに


 本日の人事院前座り込み行動は、中央と地方の力を合わせてたたかいを進めようと、北は北海道から南は九州まで人事院地方事務局前での様々な取り組みが各ブロック国公を中心に取り組まれました。そして、全国の職場の仲間とも連帯して心ひとつにたたかおうと、メール通信員を中心に、リアルタイムで、中央・地方の人事院前要求行動の様子を「国公メールニュース」で伝えるとともに、全国の職場の仲間からも激励・連帯のメッセージを多数寄せていただきました。職場からのメッセージや地方の取り組みの様子は、集会の中で参加者に随時紹介し、全国の仲間との一体感あふれる行動となりました。

炎天下の座り込みにのべ180名が結集

 国公労連・岡部組織部長の司会で始まった座り込み突入集会には、100名の仲間が結集しました。冒頭、遠山副委員長が、「私たちの生活改善をめざし、マイナス勧告を許さないため、人事院での座り込み行動に突入します」と力強く主催者あいさつを行いました。
 つぎに公務労組連絡会・浜島副議長が「たいへんな不況のなか、人事院は賃下げ勧告を行って、さらに景気を悪化させ、日本を沈没させる気なのか。マスコミなども公務労働者への攻撃を強めているが、労働者の賃上げで景気回復という大義は私たち公務労働者にある。連帯してたたかおう」と激励あいさつをいただきました。
 単組からの決意表明では、「私たちの職場は1月の省庁再編以来、月100〜200時間の長時間残業が横行しているが、国民のための行政サービス充実のため仲間は奮闘している。給与を切り下げる勧告はいらないというのが、職場の声だ」(全港建・伊藤書記次長)、「放送のデジタル化などの影響で職場はたいへんな状況にある中で、3年連続の賃下げは絶対に許せない」(全通信・菊池中央執行委員)と職場の怒りの声が伝えられました。
 突入集会に続いて、すべての参加者によるリレー発言が行われ、全厚生の山本さんからは、「子どもが5人いますが、納豆の好きな娘の夢は、一人で納豆1パックを食べることです。家族旅行での旅館の食事で一人に納豆1パックが出ると、娘が大きな声で、『お父さん、1パックを一人で食べていいの』と聞きます。人事院は子どもの夢を奪わないで欲しい」と生活実態にもとづいた切実な声が出されました。

 昼休み決起集会は、150名の仲間が結集し、国公労連・柳川教宣部長の猛暑をふきとばす力強い司会で始まりました。
 主催者あいさつに立った堀口委員長は、「現在、すべての人事院地方事務局前での行動をはじめ、全国の仲間が連帯して、生活改善の賃上げ実現、3年連続のマイナス勧告は許さないたたかいに決起している。我々の賃金の切り下げまで人事院にゆだねるものではない。全国の仲間の怒りを結集し、夏季要求実現を勝ち取ろう」と述べました。
 つづいて、自治労連・若井副委員長から、「残念ながら参議院選挙で自民党が前進した。しかし、国民にだけ痛みを押しつける小泉改革は、国民との矛盾を激しくせずにはおかない。公務員制度改革も国と地方の行政の形を変え、国民のくらしを資本のくいものにするものだ。小泉改革が進むと、大失業、社会保障の解体、国民生活の悪化が深刻にならざるを得ない。すべての国民に奉仕し、国民の生活を守る公務員労働者の出番だ。ともに奮闘しよう」、全教・吉田書記次長から、「小泉改革が生み出す大量失業者問題への批判をそらすことを意図して今後3年間で5万人の民間人や教員OBを公立学校に『補助教員』として送り込む意向を小泉首相は表明しているが、その5万人の中には、通勤費だけ払うボランティア型教員などが含まれるとんでもない内容のものだ。3年連続のマイナス勧告を許さないたたかいとともに、公務の役割を大きく訴えていこう」と激励・連帯あいさつをいただきました。
 民間の仲間JMIU(全日本金属情報機器労組)池貝支部の小橋さんからは、「私たちも現在、日本興業銀行前で座り込み行動に取り組んでいます。国公労連から遠山副委員長に連帯あいさつもいただき奮闘中です。工作機械メーカー池貝は、日本興業銀行から送り込まれた社長により倒産させられ、550名の社員全員が解雇されました。私たちは、池貝再建・不当解雇撤回をめざし、たたかっています。民間・公務の仲間の共同のたたかいで、『はたらくルール』を確立しましょう」と連帯あいさつをいただきました。
 闘争報告に立った国公労連・小田川書記長は「人事院は、職場の組合員の切実な要求に背を向け、昨年の0.12%、447円さえ下回るベア較差と同時に、3年連続の一時金切り下げの姿勢を強めている。賃下げの悪循環に荷担することは、デフレ状況にある日本経済に重大な悪影響をもたらす。参院選挙での自民党大勝を背景に進められる構造改革の中で、公務員賃金が攻撃のターゲットとされる危険性も強まっている。全国の仲間の力をあわせ、3年連続の賃下げを断固許さないたたかいを進めよう」と述べました。
 決意表明では、「厳しい雇用失業情勢のなか、失業率は5%を超えようとしている。全労働の各職場は、定員削減や機構の統廃合も加わり、業務量が増え続けている。こうした中で、3年連続で賃金が下げられることは納得がいかない」(全労働・大西中央執行委員)、「能力・業績主義賃金はいいんじゃないかと言っていた職場の青年も、学習を深める中で、自らの生活悪化につながるものだという問題の本質がわかり、たたかいは広がっている」(全建労関東地本・上間書記次長)、「気象の職場では、多くの仲間が、24時間交替で奮闘し、仕事をこなすために、夜勤明けで職場に残ったり家に持ち帰ったりする過酷な残業を余儀なくされている。こうした職場実態からも3年連続の賃下げは到底許せない」(全気象関西地本・佐藤さん)と、各単組から、職場実態にもとづく怒りの声が出されました。
 最後に行われた集結集会は、今日の座り込み行動をリアルタイムで全国と結びメールニュースを配信した国公労連初のモバイラーこと先水中執の司会で始まりました。連帯あいさつとして立った全労連・熊谷副議長は、「国民がいちばん望んでいるのは、この不況を何とかして欲しいということだ。不況打開のために個人消費の拡大が大切。人勧は750万労働者に影響する。人事院は公務労働者の賃金を改善すべきだ」と述べました。また、座り込み行動に並行して取り組まれた国公労連青年協の人事院要請行動について青年協・保田副議長が、「青年協で取り組んだ2万9千筆を超える賃金改善署名を提出し、人事院へ怒りをぶつけてきた。青年は結婚どころか、生活もできない状態だ」と報告しました。つづいて国公労連・黒田書記次長から本日の人事院との交渉が報告され(国公FAX速報NO1193参照)、3年連続の賃下げが憂慮される事態に参加者の怒りが大きくまきおこりました。行動提起として岡部組織部長が「これまでに提起された行動を全国の仲間でやりきり、明日の中央行動を大きく成功させ、何としても3年連続の賃下げを阻止しよう」と本日の行動を締めくくりました。最後に山川青年協議長の力強いシュプレヒコールがこだまし、西田副委員長の団結がんばろうで、初日の座り込み行動を終えました。

 ★炎天下のなか奮闘した参加者の声

 ○北海道地本から3人で参加しました。札幌管区気象台に勤務していますが、残業も増えて余裕がない雰囲気です。やはり、仕事に対して人員が少なすぎると思います。私はまだ独身ですが、私と同じ32歳で子どもを育てている同僚は、生活が大変だと言っていました。賃金が上がらないなんて辛いだろうなと思います。明日の中央行動も含めて2日間、通し参加で奮闘します。【全気象北海道地本札幌分会の男性】

 ○3年連続の賃下げは許せません!我が家は1馬力なので切実です。また、賃金が政治の世界で決まってしまう不満とともに、業務量が増えているに賃金が下がることに対して怒りを感じます。職場では、深夜11、12時までの働き詰めや年間残業時間が1000時間を超える仲間もいて、工事事務所の現場は大変です。これからも職場活動をがんばります。【全建労高崎支部の男性】

 ○今年、労働基準監督署に採用されたばかりです。今日のこの人事院前座り込み行動が、私にとって事実上初めての組合活動と言っていいと思います。現場に出る仕事はやりがいがあります。解雇され、連日監督署を訪れる民間の労働者の姿をみていると、民間の大変さと同時に、経済全体の景気が良くならないといけないと思います。賃金に関してですが、いま公務員宿舎に住んでいるのでまだ生活できますが、将来結婚してやりくりできるか不安な気持ちもあります。今後、青婦部活動をはじめとして、楽しい職場をつくっていきたいです。【全労働山梨支部の男性】

 ○今年はぜひベアを出してほしい!中学生と小学生の子どもが2人いますが食べ盛りだし、1馬力ということもあり、生活費がけっこうかかります。新潟県労連で活動していると、繊維関係など民間の仲間がいかに低賃金かを痛感します。でも、だからこそ、「自分たちの生活は自分たちで改善しなければいけない」と訴えたいです。自らの要求をぶつけて、みんなで楽しくがんばりましょう!【新潟県国公の男性(全法務)】

 ★全国各地の行動もリアルタイムで届きました!

 ◆2001夏期闘争中央行動(7/31〜8/1)に連帯し、四国ブロック・香川県国公でも、早朝(7時30分)より行動実施中!!
 四国ブロック・香川県国公では、中央行動に連帯し、7月31日(火)から8月1日(水)にかけて、様々な行動を実施していきます。
 本日(31日)は、早朝(7時30分)から、「3年連続の賃下げ阻止」「国民本位の行財政改革・規制緩和」「小泉内閣『構造改革』阻止」めざして、香川県庁・高松市役所・高松第二合同庁舎(四国事務局入所)前の3箇所で宣伝行動を実施しました。
 行動には、国公10単組のほか民間2単組(建交労・通信労組)も応援に駆けつけ、3カ所で総勢36名が集まり、ビラ配布(1500枚)・マイク宣伝を行いました。
 香川県は、自治体労組の自治労連結集がほとんど無く、県職組・高松市職組も自治労加盟ではあるものの、昨年の県職員の2%賃金カットの影響からか、県庁前・市役所前でのビラの取りは良く、人勧への関心が高まっていることが伝わってきました。〈香川県国公メールニュース(中央行動連帯)第1号、2001年7月31日発行〉

 ◆北海道国公 大通西10丁目第二合同庁舎前から出発したデモ行進は元気よく12丁目の人事院前に!我々の要求をシュプレヒコールでぶつけました!公務共闘としての行動がたたかう仲間の連帯を深めました。参加者は、このエネルギーを明日の中央行動にぶつけようと誓いました。(北海道国公事務局長・池上メール通信員発)

 ◆東海ブロック国公・愛知国公は今日の全国一斉の行動を早朝宣伝で開始しました。用意した2500枚のビラも時間前に配り終わり、座り込みの準備にかかっています。この後、10時から座り込み、昼には地公の仲間も一緒になって総決起集会を予定しています。全国の仲間と連帯して一日頑張ります。(メール第一報)
 東海ブロックでは愛知公務共闘、国公北陸地協、愛知国公と共同で午前中からの座り込み行動と並行して350名の参加で昼休み集会を持ちました。集会には愛知県労連から議長・事務局長も激励に駆け付けました。真夏の暑い中でしたが、人事院包囲のデモ行進では座り込み部隊とのエールの交換もあり、生活改善できる賃上げ、公務員制度改悪阻止に向け、決意を固めあいました。引き続き座り込み行動を行い、全国の仲間に負けないように頑張ります。(東海ブロック国公議長・増田メール通信員発)               

(以上)


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