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9月18日、国公労連は、秋季年末闘争のスタートとなる第1次中央行動を総務省前と厚生労働省前において、350名の参加で実施しました。 昼休みの総務省前要求行動から始まった中央行動は、司会に立った国公労連・岡部組織部長の「本日は3年連続の賃下げを許さないため、全国いっせいの職場集会が取り組まれています。中央ではこの全国の仲間の怒りを結集して奮闘しよう」との第一声からスタートしました。つづいて国公労連・堀口委員長は主催者あいさつで、「雇用情勢の悪化、日本経済の底なしの悪化のなか、政府がやるべきことは、消費の6割を占める家計消費をあたため、雇用を確保し、日本経済を再生することだ。750万人の労働者に悪影響を及ぼし、公務労働者の生活を悪化させる3年連続の年収切り下げとなる給与法『改正』は断じて認められない。いま、国民が求めているのは、国民生活を守る行政サービスの充実だ。国民に痛みを押しつける小泉構造改革を推進するための公務員制度改悪を許さないたたかいを進めていこう」と述べました。 中央行動には、自治労連、全教、特殊法人労連の公務の仲間もかけつけ、公務労組連絡会・福島議長から、「公務単産の先陣を切って秋年闘争に奮闘されている国公労連のみなさんに敬意を表したい。国民全体が出口の見えない不況に苦しんでいるなか、さらなる悪政で国民に痛みをおしつける側に公務員をおしやろうとするのが政府のねらう公務員制度改革だ。この国・地方のあり方を国民本位のものとするため、国民とともに奮闘しよう」と連帯あいさつを受けました。 つぎに、闘争報告に立った国公労連・小田川書記長は、「8月8日の人事院勧告を受けて、国公労連は翌9日政府に要求書を提出し、3年連続の年収切り下げとなる給与法『改正』は行わないことや、育児休業・介護休暇の改正を早期に行うこと、超過勤務縮減・不払い残業根絶を図ることなどを求めてきた。8月10日の給与関係閣僚会議では、賃金勧告に『特段の異論』が出なかったものの、引き続き検討として第2回以降に結論を先送りさせている。24日の総務省交渉でも『マイナス勧告でも人勧は尊重』と回答し使用者としての責任を放棄している。『賃下げまで勧告にゆだねていない』とする労働基本権にかかわる問題点がある。例えば、一時金について、その比較の基礎となる平均所定内給与月額は、技能・労務職で、2000年上期0.61%、下期0.58%の増で、これは、昨年勧告と本年勧告をあわせた民間賃金増0.2%の3倍と大きく乖離している。その一方で、一時金支給額の低下は、労働省調査の主要企業マイナス0.73%、中小マイナス0.64%、日経連調査のマイナス0.33%のいずれをも上回るマイナス1.38%の減少だ。この数字をみても賃下げ勧告を黙って受け入れるわけにはいかない。少なくとも政府には、職員を納得させる説明責任がある。また、公務員制度改革にかかわって、9月12日、政府・行革推進事務局は、『基本設計』にもとづく交渉・協議を開始すること、9月中にも人事管理制度にしぼった『基本構造』を提示することを明言している。公務員制度で問われているものは少なくないが、その一つが人事院の機能・権限縮小と政府・各省の権限強化だ。その中には、賃金配分にほかならない級別定数の権限問題もある。労働基本権の代償措置としてきたものを政府自らが壊そうとしているときに、『マイナス勧告でも人勧尊重』では、あまりに無責任だ」と述べました。 各単組からは、「1月の省庁再編で地方整備局が5つから8つのブロックに移行し、多忙を極めている。こうした労働や生活実態を無視した3年連続の賃金切り下げ、わけの分からない配分に仲間は怒っている」(全港建・伊藤書記次長)、「法務局の職場では、不況の影響で、不良債権処理、企業倒産により登記相談が窓口に殺到し、その上、定員削減が強行され、労働強化が進んでいる。政府は業務量に見合った要員・体制を確保し私たちの労働条件を改善する使用者責任を果たすべきだ」(全法務・浅野副委員長)、「人事院の調査でも初任給の官民較差が明確に表れているなか、若い世代の給与改善が急務だ。また、10月1日から当局による超勤改善月間が始まろうとしている。しかし、深夜までの残業が強いられているのが本省庁職場の実態だ。実効ある超勤規制で働くルールを確立しよう」(全経済・泉部委員長)と、それぞれ決意表明がありました。総務省前行動の締めくくりとして、国公労連・後藤青年協議長がシュプレヒコールをこだまさせました。 そして、給与問題での総務省交渉に望む各単組の代表が、「3年連続の年収切り下げとなる給与法『改正』に反対する職場連判状」を3万名分携え交渉に出発。行動参加者は大きな拍手で交渉団を送り出しました。 雇用・医療・社会保障の大改悪=国民に痛み押しつける小泉改革は許さない つづいて、厚生労働省前に移動し要求行動を行いました。この9月に着任したばかりの全国税出身の国公労連・青木中央執行委員のフレッシュな司会で行動は始まりました。主催者あいさつで国公労連・遠山副委員長は、「小泉構造改革で雇用・医療・社会保障が根本から掘り崩されようとしている。国民に痛みを押しつける構造改革を許さず、働くものの生活と権利を守るたたかいを進めよう」と呼びかけました。 闘争報告は、8月の国公労連大会で新しく選出された全医労出身の岸田書記次長が行い、「小泉内閣は、2002年度予算の概算要求基準で、社会保障費の自然増3000億円の削減を決め、そのうち2800億円を医療分野で実施しようとしている。その内容は、高齢者医療の対象年齢を70歳から75歳へ引き上げることや、健保本人3割負担という医療制度の大改悪だ。また、失業率は5%を超え、IT関連の大企業が次々と大規模なリストラ計画を発表するなど、長期不況の上に労働者・国民の将来不安がいっそう深刻になっている。職場では、リストラの嵐のなか、不払い残業が蔓延している。いまこそ、働くルールの確立が必要だ。この秋、医療制度改悪反対、働くルールの確立、そして、公務員の労働条件の根本を改悪しようとする公務員制度改悪反対のたたかいに全力をあげよう」と述べました。 各単組からは、「政府は、国立病院・療養所の『立ち枯れ作戦』を強行し、移譲対象4施設の廃止を迫るなど、かつてない攻撃をかけ、国民医療の低下を引き起こしている」(全医労・北川書記長)、「医療・社会保障の改悪が次から次へとねらわれ、厚生労働省は、小泉政府の構造改革=国民に痛みを押しつける悪政の先頭に立っている。国民の命と暮らしを守るたたかいをいまこそ進めたい」(全厚生・国枝組織部長)、「政府による公務員制度改革は生活悪化にあえぐ国民にさらなる痛みを押しつける悪政推進の公務員づくりに他ならない。もの言わぬ公務員づくりは、行政サービスの低下、民主的な労働組合の破壊につながる。国民のための公務員制度を確立するために全力をあげる」(全労働・小柳組織部長)と、決意表明がされました。最後に、秋季年末闘争での奮闘を誓って、国公労連・堀口委員長の団結がんばろうで、中央行動を終了しました。 (以上) |