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10月23・24日の両日、国公労連は、秋季年末闘争の第2次中央行動を行い、「10・23国民大集会」「10・24怒りの霞が関総行動」にも結集し、国公の仲間1100人が全国から集まり奮闘しました。また、各単組は、それぞれの課題で上京団行動などを多彩に展開しました。 ★昇格改善へ人事院前要求行動 スタートの取り組みとなった昼の人事院前要求行動には500人が参加。主催者あいさつに立った国公労連・堀口委員長は、「政府・行革推進事務局は、公務員制度改革を検討する中で労働基本権を棚上げにしたまま、人事制度や給与制度を改悪しようとしていることが、この間の国公労連との交渉・協議の中で明らかになってきている。また3年連続賃下げとなる給与法案が国会に出されている。こうした中で、職場では職務に対する正当な評価、正当な処遇を求めたいという昇格改善要求が一層切実なものとなっている。長時間過密労働によりメンタル面を始め健康を害する仲間が増えている。いま人事院がやるべきことは、これらの問題を解決することだ」と述べました。 つづいて、国公労連・岸田書記次長が、昇格改善にかかわって「国公労連は、(1)省庁再編など組織の変化にも着目し、職務の複雑・困難化する中で職務評価を引き上げること、(2)機関間・世代間・男女間と行(二)をはじめとする少数職種などの格差改善、(3)枠外号俸解消の3点を重点要求に、9月26日の昇格要求書提出以来、交渉を積み重ねてきた。しかし、人事院は私たちの切実な要求に応える回答を行っていない。本日、管区・府県・出先機関の昇格改善を求める人事院交渉を配置し、切実な職場実態を訴え、昇格改善を迫る」と闘争報告を行いました。 各単組・ブロック国公からは、「悪化の一途をたどる雇用情勢のもと、職業安定所には連日長蛇の列ができている。この中で、労働行政の機能と役割の強化が求められているのに、昇格状況は他省庁に比べても悪く、20〜30年も第一線の出先機関で働いてきた多くの仲間が、6級7級の枠外に追いやられ、毎年100名規模で増加している。人事院は第一線で奮闘する職員に対し正当な評価を行うべきだ」(全労働・安江中央執行委員)、「全建労は全港建と開建労の仲間と共に今回の中央行動に合わせ、各省交渉、人事院交渉、各政党懇談会など多彩な上京団行動を展開する。地方・出先機関が不当に低い評価となっていることや20代後半から30代前半の青年や女性の昇格改善などを求め奮闘する」(全建労・青山副委員長)、「来期から東北ブロックの専従事務局長としてがんばる予定だ。全国の仲間とともに奮闘したい」(東北ブロック国公・後藤幹事)とそれぞれ決意表明がされ、人事院へ向けたシュプレヒコールと国公労連・山瀬副委員長による団結がんばろうで人事院前の行動を終えました。 引き続き、参加者は国会へ移動し、公務員制度の民主的改革実現への要請と、育児休業や介護休暇の改善・看護休暇の早期制度化などを求め、すべての衆議院議員(480人)への要請行動を行いました。また、並行して各単組本部による政党・マスコミ要請を公務員制度課題で実施しました。 ★小泉改革に意義あり!国民大集会に2万5千人 そして、午後6時半からは、明治公園で、「テロ糾弾!報復戦争やめろ!小泉改革に異議あり!不況打開!大企業のリストラ反対・雇用守れ!医療改悪やめろ!10.23国民大集会」が、2万5千人の参加で行われ、国公の仲間は1000人が結集しました。全労連・小林議長は主催者あいさつで、「自衛隊派兵法案は日本を戦争しない国から戦争をする国に変えるもので、断じて許せない。平和憲法を高くかかげることこそ国際貢献になる。平和・雇用・命を守るたたかいに全力で立ち向かおう」と呼びかけました。集会後、デモ行進を行い、国公の仲間は、集会のメイン課題を訴えるとともに「国民いじめ・財界奉仕の公務員づくりNO!」と公務員制度の課題を街頭の人々にアピールしました。 ★暮らしと雇用を守れ!怒りの霞が関総行動に1万2千人 翌24日は「10・24怒りの霞が関総行動」が全体で1万2千人の参加により展開され、終日各産別による多彩な行動が行われました。国公労連は、24日が水曜日ということもあり、宣伝カーから「定時退庁」を呼びかける霞が関早朝流し宣伝からスタートしました。 そして午前中は、国立病院・療養所の統廃合反対、独立行政法人化阻止、医療改悪反対などの課題で、厚生労働省前要求行動(国立医療闘争委員会主催)を展開するとともに、全労連に結集して、「はたらくルール署名」の第一次提出行動を厚生労働省へ行い、全体で50万筆(国公労連は10万3969筆)を提出しました。 昼には「霞が関総行動」の参加者全体が結集する「くらしと雇用を守る中央総決起集会」が日比谷野外音楽堂で開催され、会場あふれる6千人が参加しました。 主催者あいさつで全労連・小林議長は「自衛隊派兵法案が政府・与党の数の横暴で仮に国会を通っても平和を願う国民の心を変えることはできない。雇用や医療改悪も根っこは同じ。働くものの共同を広げ総反撃に立ち上がろう」と訴えました。そして、国公労連・後藤青年協議長が「集会アピール」をさわやかに提案し参加者6千人はたたかう決意を確認しました。集会後、国会請願デモを行い、その後、国公労連は総務省前と行革推進事務局前要求行動を公務労組連絡会に結集し並行して実施しました。 総務省前では、公務労組連絡会・堀口副議長(国公労連委員長)が、「政府・行革推進事務局による労働基本権を先送りにしたままの公務員制度改革が私たちの追及で、大きな矛盾に立ち至っている。小泉流構造改革が国民の命と暮らしを破壊するものであることと、公務員制度改革がその国民犠牲の悪政推進の公務員づくりであることが明らかになってきている中で、国民・住民のための行政をつくるため、私たち自身の労働条件改善の要求とも結び、国民とともにたたかおう」と主催者あいさつをし、決意表明では、全運輸・幅中央執行委員が、「全運輸は、交運共闘に結集し、きょうの午前中2千人の参加で、国民の交通運輸の安全を守るための取り組みを展開した。職場では業務量増にもかかわらず定員削減が行われているが、国民の安全を守るため奮闘する」と述べました。 行革推進事務局前では、国公労連を代表して全港建・福嶋副委員長が「第3者機関であるはずの人事院の職員が推進事務局の職員の40%を占め、労働基本権をないがしろにしようとしている。基本権について推進事務局は国公労連と誠実に協議を尽くすべきだ」と決意表明を行いました。 そして最後の取り組みとして、「2001年秋年闘争勝利10.24中央総決起集会」が行われました。国公労連からは、山瀬副委員長が、「政府・推進事務局は来週にも新人事制度の提案を行おうとしている。推進事務局のやり方は、労働基本権を棚上げにしたままのやらずぶったくりだ!国公労連は現在4つのプロジェクトを立ち上げ、交渉・協議を旺盛に展開している。民主的公務員制度の確立へ向け全力をあげる」と決意表明しました。最後にシュプレヒコールと団結がんばろうを唱和し、2日間に渡った中央行動を終了しました。 ★参加者の声 ○開建労本局支部の男性 昨年入局しました。人事院勧告制度など詳しいことはわかりませんが、一時金の引き下げは許せません。職場では、沖縄振興策ということで、予算の配分が多くなっていますが要員は少ないままです。このため、一人あたりの事業費は2億円を超えるものとなっており、慢性的に超過勤務が行われています。今回の上京団では、全建労・全港建の仲間とともに国土交通省などに対する要請行動を展開しますが、職場の実態を訴え、要員増を求めていきたい思っています。 ○全建労北陸地本松本支部の男性 入局して3年目ですが、現在の給与は満足できるものではありません。3年連続での賃下げの人事院勧告は許せません。人事院に怒りをぶつけたいと思います。職場は、国土交通省・松本砂防工事事務所で砂防ダムの建設を行っています。ダムは無駄なものという国民の声もありますが、砂防ダムは災害を未然に防ぐためには必要なもので、決して無駄なものではない思っています。 〇総理府労連・統計センターの女性 報復戦争は絶対許してはいけません。もう黙っていられなくて、仕事が終わってすぐ、国民大集会に駆けつけました。私はあと1年半で定年ですが、まだ5級で昇格はストップしたままです。統計センターの昇格実態はきびしいので、格差是正のために仲間とたたかっていきます。同時に、やっぱり平和の課題はとても重要です。労働組合としても、平和の問題を真剣に取り組んでほしいと思います。 〇全医労全生園支部の女性 自分自身でなにかアクションをおこしたいと思い、国民大集会に参加しました。テロに対し戦争で解決するなんて新たな憎しみをうむだけです。しかも、子どもや民間人が犠牲になっているなんてひどい!日本は被爆国なのだから戦争に荷担するのはやめてほしいです。私は、ハンセン病の療養所の院内保育所で保母をしています。そこで働く職員6名全員が定員外職員です。責任ある仕事をしているのに賃金は低く、しかも、必要な残業までサービス残業になっています。いま大変な状況ですが、若者らしく元気に活動していきたいです。 〇全気象関東中部地本東京分会の女性 気象レーダーの仕事をしています。交代制勤務ですが、男女ともに楽しく仕事をしています。私は昇格について特に不満はないのですが、結婚して家族を持つ女性の先輩たちは大変だと思います。なぜなら、家庭の事情で転勤が困難だったりすると、5〜6級頭打ちで昇格できない現状があるからです。これからも仕事などいろいろとがんばりたいと思います。 〇全国税国税局支部の女性 10月23日、全国税女性協の交渉をおこないましたが、昇格の男女差別は歴然としていますね。男性のほとんどは8級になっているにもかかわらず、「女性が8級を要求するのは天皇か、総理大臣にしてくれと言うようなもの」と暴言を吐くなど、時代錯誤もはなはだしいです。もっと時代の変化に対応して、女性のさまざまな問題について真っ正面からとらえてほしい。40年働いて誇りをもってやめられる処遇を! 〇全運輸北海支部の男性 今日は北海支部から2名参加(うち1名は支部負担)しました。北海道の産業は衰退しており、地域活性化のために「観光」産業に力点をおいている現状。私は北海道運輸局・企画部観光課で働いていますが、定員削減の影響で課は3名のみで、とても忙しい毎日です。しかも、業務の質も求められサービス残業を強いられています。国民サービス向上のためにも、もっと人員を増やしてほしいです。国民集会に参加して、みんなの熱気が伝わってきました。これから地域にもどって、身近な一人ひとりの仲間に声をかけ、運動を展開していきます。 〇全労働愛知支部の男性 名古屋の職業安定所に働いていますが、雇用問題は深刻です。窓口は長蛇の列なのに、求人枠はごくわずかで、中高年のみならず若者でも就職できない状況です。いまや、仕事の紹介よりもITなど訓練の紹介の方が多いのも複雑です。しかも、訓練して仕事につける保障があるわけではないので、「どこに怒りをもっていけばいいのか」という労働者のいらだちを感じつつ、胸が痛みます。小泉内閣は「聖域なき構造改革」で国民に痛みを押しつけ、公務員制度「改革」や定員削減を強行しようとしていますが、国民サービス切り捨ては許せません。一方、私たちの仕事量も増え続け疲労・ストレスなどメンタルヘルスの問題も深刻です。これから、男女ともに働きやすく楽しい職場環境をつくっていきたいです。 〇全運輸羽田航空支部羽田分会の男性 テロ問題は戦争ではなく対話で解決するべきです。私は羽田の航空管制官ですが、テロ事件以降、米軍関係にかかわる上空については制約が多く神経を使います。一瞬の判断が人命にかかわりますので。この数年、飛行機の便数が増え業務が過密していても、年収はダウン。処遇は改善してほしいですね。このような情勢だからこそ、私たちの労働条件を守るため組合の団結が大事です。国民の命と安全を守るため、みんなでがんばりたいと思います。 ○全通信信越支部(長野県国公副議長)の男性 今回の中央行動には、県国公の代表として参加しました。現在、長野市では10月14日告示で長野市長選挙がたたかわれています。この選挙でも「くらしと雇用を守る」ということが争点の一つとなっています。県知事がかわったことで、少しは県民のための政治が行われつつあります。地方から政治の流れを変えるために、今回の選挙でのたたかいをすすめていきたい思っています。 以上 |