|
|
国公東北ブロックと東北各県公務(関連)共闘は、2月25日12時15分から仙台市内の勾当台公園野外音楽堂で「公務での地方職員賃金切り下げに反対し、全国一律最賃制の確立をめざす東北集会」を開催しました。集会には、ブロック国公、各県国公、各単組の仲間をはじめ、各県公務(関連)共闘、全労連全国一般など約200名が結集しました。 集会に先立ち、主催者を代表して、国公東北ブロック佐藤議長から「人事院は今年の勧告に向けて、民間賃金との比較方法の変更を行ってきている。民間労働者の生活実態、中央・地方の格差を省みることなく、公務員賃金も低きに合わせようとしている。中央・地方の賃金格差を拡大しようとしている。このたたかいは、地方の公務労働者の賃金改善を目指すことのみならず、民間労働者の賃金底上げ、全国一律最低賃金制の確立、そしてこれをテコにして地域経済を活性化させる、国民みんなが納得のいくたたかいである。労働者の利益、東北地方の住民の利益を実現させるために奮闘する」と挨拶がありました。 集会には、宮城県労連・全労連全国一般の及川委員長がかけつけ、「地域経済の活性化と全国一律最賃制の確立の問題は非常に重要な問題。この問題に積極的にとりくんでいることに深く敬意を表する」と連帯の挨拶をいただきました。 また、集会に際し、多数の激励のメッセージをいただきました。そのうちの一つを紹介します。 「地域格差を導入するようになれば、年金受給者、生活保護をはじめ公務員賃金準拠の750万労働者に影響を及ぼすことは必至です。公務職場での『同一労働同一賃金』の一方的改悪を許さず、民間労働者とともに全国一律最低賃金制度の確立をめざすとりくみを強めていくことが大切です。共にがんばりましょう」(国公北陸ブロック)。 集会アピール採択の後、人事院東北事務局周辺をデモ行進。「人事院は地方切り捨ての賃金の見直しをするな!地方の切り捨ては許さないぞ!」「同一労働には同一賃金を保障せよ!地域別賃金の導入反対!」「賃上げで地域経済をたてなおそう!」「東北地方の賃金を底上げしよう!全国一律最賃制を確立しよう!」などと怒りのシュプレヒコールを唱和しました。 デモ終了後は、国公東北ブロックと東北各県公務(関連)共闘とに分かれ、それぞれが人事院東北事務局交渉を実施しました。 交渉終了後、国公東北ブロックと東北各県公務(関連)共闘の約50名は、交渉報告、意見交換を行い、「今日一日の行動を契機として、今後も人事院の動きを見ながら上京団行動、ハガキでの要請、自治体要請なども考えていくとともに、全国的運動をめざしていく」ことを確認し、意思統一をはかりました。 ★アピール 東北各地の公務の職場で働く仲間のみなさん 賃金は、労使対等の交渉により決定されることが原則です。しかし、我が国では、私たち公務員の労働基本権が不当にも制限され、人事院、政府が一方的に公務員賃金を決定し、私たちに押しつけてきています。しかも、公務員給与決定の重要な原則である生活実態に見合った生計費を軽視し、民間準拠方式の機械的な運用により、民間賃金とあわせ公務員賃金水準を極めて低く押さえ込んでいます。 人事院は、1991年の給与勧告で比較方法見直しを宣言して以来1998年勧告まで、官民職種の「対応関係」で手直しを重ねてきました。しかし、比較対象企業規模の再検討、勤続(経験)年数の重視、官民の職員構成の違いへの配慮、生計費の積極評価、民間一時金水準の厳正把握など、公務労働者の長年の要求はまったく無視されています。 東北各地の民間の職場で働く仲間のみなさん 人事院は、「地方の公務員給与は高いのでは」との一部からの指摘を受け、昨年の給与勧告時の「報告」において「こうした課題について、速やかに検討を進める」ことを表明し、地域別賃金の導入を視野に入れた民調見直し(層化と抽出法の見直し)に着手しようとしています。 これは単に地方の公務員の給与の切り下げに止まるものではありません。人勧準拠の労働者はもとより、民間賃金、地域の最低賃金にも悪影響を及ぼし、不況にあえぐ地域経済に更なる打撃を与えるものです。 全国各地のあらゆる職場で働く仲間のみなさん 私たち国公東北ブロック、東北各県の公務共闘は、中央・地方の賃金格差を拡大し、地域経済に冷や水を浴びせることを肯定する、このような人事院の姿勢を断じて認めることはできません。「地方は貧乏でいい」などということはないのです。 地域別賃金の導入を許さず、民間賃金、地域最低賃金の底上げを図り、全国一律最低賃金制確立に向けて、ともにがんばりましょう。 2002年2月25日 公務での地方職員賃金切り下げに反対し、全国一律最賃制の確立をめざす東北集会 (国公東北ブロック事務局長・後藤智春メール通信員発) |