「マイナス勧告の完全実施反対」国会行動を実施
署名に全力あげ、賃下げ・不利益遡及ストップ!
国公労連は、本日午後、「マイナス勧告の完全実施反対」国会行動を実施し、各単組本部役員を中心に50名が参加しました。
衆議院第1議員会館で行われた意思統一集会で、国公労連・堀口委員長は、主催者を代表して、「小泉内閣による人勧切り下げの攻撃は、公務員のみならず、すべての国民の所得や社会保障の切り下げをねらったものであることは明らかで、労働基本権の現状からしてもきわめて不当だ。何と言おうが、不利益遡及は限りなく黒に近い灰色の脱法行為、国公労連は法的措置の検討に入る。マイナス勧告と不利益遡及の脱法行為への怒りを反転攻勢のエネルギーにし、賃金、公務員制度改革と労働基本権問題を結合して、『賃下げ勧告の完全実施に反対する署名』と『民主的な公務員制度を求める署名』に全力をあげて奮闘しよう」と述べました。
つづいて小田川書記長が要旨次のように情勢報告を行いました。
勧告の取り扱いをめぐる状況では、8月8日に第1回給与関係閣僚会議がひらかれ、翌日の国公労連との交渉で総務省は「(人事院勧告)制度自体が労働基本権の代償措置の根幹をなしている。政府の側として、勧告尊重の基本原則を堅持したい。経済状況や財政状況など、今日の(公務員)給与を取り巻く環境は厳しい。総務省として、国政全体との関連で考慮して、誠意をもって検討し、国民の納得を得られるよう努力したい」と回答した。これに対し、国公労連は、(1)国公労働者の生活実態、労働実態をふまえれば4年連続の年収切り下げを決定すべきでないこと、(2)いかなる口実を付けようとも、情勢適応原則を口実とした一時金支給方法変更=年収ベースでの調整は不利益遡及以外の何ものでもないこと、などを主張。加えて、国政全般との関連を検討するのであれば、財政状況のみに目を向けるのではなく、雇用拡大などの国民要求も検討対象に加えるべきとも主張している。
また、8月28日の経済財政諮問会議では、総人件費抑制のための「制度・政策ビジョン」が出され、勧告完全実施で2300億円の一般会計削減となること、地方自治体が国に準じた引き下げを行うことで4520億円の削減となることを説明。また、退職手当について民間調査の結果をふまえた見直しに言及している。この会議の場で、人件費部分が特段の論議にならなかったことをふまえれば、事態は淡々と進む可能性があるといえる。
このような状況で、9月6日に予定される衆議院総務委員会での勧告にかかわる閉会中審理は重要だ。労働基本権とのかかわりも含め、今勧告の不当性を国会議員に訴え、問題意識を持って審理を行うよう要請する点に本日の行動の目的がある。
以上の情勢報告のあと、岡部組織部長の行動提起のあと、衆参の総務委員、内閣委員116名に対し要請を行いました。
国会閉会中のため議員はほとんど不在でしたが、「不利益遡及」問題では、「民間企業が、『業績が悪いのでさかのぼって賃下げしたい』などと悪用しないか、きわめて影響が大きい」という訴えに対し、「これはひどいですね」という声も聞かれました。いま、賃下げ勧告の完全実施に反対し、政府追及を強めるために、全組織が「賃下げ勧告の完全実施に反対する署名」(国公労連本部へ9月25日着)に全力でとりくむことが求められています。
以 上
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