国公FAX速報 2005年3月4日《No.1609》

大雪をもとかす−たたかう熱気
 05春闘3.4中央行動を終日展開 1300名が結集

 2月23日の地域総行動の決起を受け、05春闘最初の中央行動が、3月としては8年ぶりの大雪の中、本日、取り組まれました。国公労連は、10時からの規制改革・民間開放推進会議に対する決議提出・申し入れ(別紙)から一日の行動を開始し、11時から、財務省国公労連独自前行動を展開。コアとなる昼の05春闘勝利中央総決起集会に続き、午後からは公務労組主催で人事院、総務省、内閣府、郵政民営化準備室・行革事務局の4庁舎前で並行して行動、ついで05春闘諸要求実現・公務労働者総決起集会、最後に国会請願デモと、全国から1300人の組合員が結集し、多彩な取り組みを終日繰り広げました。

 労働条件関連予算、独法の運営資金交付金確保せよ!−財務省前行動

 国公労連主催の財務省前行動では、堀口委員長が主催者あいさつ。「小泉構造改革は国民犠牲を押し進め、私たちにも給与構造改革の見直し、公務リストラ、独法の予算の削減を強行しようとしている。国民とともにたたかおう」と呼びかけました。続いて飯塚独法対策部長が情勢報告を行い、「財政当局・経済財政諮問会議主導で、リストラや賃金・労働条件に対する攻撃が進められている。国民本位の行財政・司法の確立を求める行政民主化の取り組みと労働条件改悪・切り下げ反対の取り組みを結合させて取り組みを進める。『公共サービス商品化』反対キャンペーンや全自治体・地方議会へ要請、財務省、経済財政諮問会議追及を強化しよう」と提起しました。ついで2単組が決意表明。全通信・土屋中執は、「非公務員化が押しつけられようとしている。国公労連に結集し、職場環境と労働条件の改善に奮闘する」と表明、全経済・森中執は、「運営に当たって法人の自立性を高めること、運営費交付金の確保を要求する」と訴えました。最後に、井上国公労連書記の音頭により、シュプレヒコールで財務省に要求をぶつけました。

 熱い憲法サンバで雪をとかせ!−官民一体昼休みコア集会

 降りしきる雪のなか、コアの行動となる中央決起集会が、05春闘春闘の官民一体での総決起の場として、昼休み時間帯に日比谷野外音楽堂で開催されました。争議をたたかうJMIUの岡さんによる歌、笑工房・桂文福さんの激励によるオープニングのあと、呼びかけ団体を代表して日本医労連・田中委員長が、「こんな雪に負けず、05春闘勝利へ元気を出してガンバロウ」とあいさつ。青年・女性・パート・正規労働者のたたかいを題材にした寸劇、岡山医労連の憲法守れサンバの踊りで春闘での決意を固め合い、さらに、国民春闘共闘代表幹事・熊谷全労連議長が連帯あいさつを行いました。集会後、青年とパートの仲間が銀座デモを行う一方、国公労連は、公務労組連の行動に結集しました。また、自交総連は、国土交通省に向けて1000台のタクシーによる車両請願行動を実施しています。

 給与構造見直しは、生活破壊−人事院前行動

 人事院前での行動では、冒頭、堀口副議長(国公労連委員長)が、「給与構造の見直しは、特に地方の高齢者に大きな犠牲を強いるものである。導入を許さないために向けて最後まで奮闘しよう」とあいさつ。ついで、岸田国公労連書記次長が情勢報告した後、各単産の決意表明が行われ、国公労連を代表し、全気象・葛西北海道地本書記長が「昨年の寒冷地手当に引き続く、給与構造見直しによる賃下げでは生活ができない」と、厳しい生活実態を訴えました。行動の最後に、全港建・岡部中執の音頭で、「給与構造の見直しは、絶対許さない」決意を、参加者全員のシュプレヒコールで人事院にぶつけ行動を終えました。

 公務員賃金の改善をはかれ!−総務省前行動

 公務員賃金改善、「三位一体改革」反対を掲げて行われた総務省前行動は、石元議長のあいさつ、柴田幹事の報告に続き、各単産決意表明があり、国公労連を代表し、全建労・可知東海地本執行委員が、「妻と6才と3才の子供がおり、生活はギリギリ。旧建設省では係長に昇任するだけでも広域異動による単身赴任等を強要される。この賃金で二重生活をすることはとても無理だ。総務省は、こうした実態に目を向け、賃金改善をしてもらいたい」と切実な要求を訴えました。最後に、総務省に向かって、要求実現を迫るシュプレヒコールを行い、行動をしめました。

 誰も望んでいない郵政民営化−郵政民営化準備室・行革事務局前行動

 郵政民営化反対、民主的公務員制度確立をめざす要求行動は、郵政民営化準備室や行革推進事務局が入っている第10森ビル前で取り組まれました。全労連郵政民営化反対対策委員会・国分委員長(全労連副議長)が現在展開中の「全国キャラバン行動」をふまえて主催あいさつに立ち、公務労組連絡会の日巻幹事(郵産労書記次長)が情勢報告を行いました。この中で日巻幹事は、神奈川県、静岡県、岡山県を除く44都道府県で郵政民営化反対の自治体決議が行われ(注:静岡・岡山両県も3月議会で決議予定で、残るは小泉のお膝元の神奈川県のみに)、約2,900の市町村でも約9割が決議するなど、小泉政権を追い詰めている実態がリアルに報告されました。国公労連からは、全法務・浅野副委員長が「公共サービス商品化」反対のたたかいについて登記業務を中心に決意表明しました。

 市場化テスト・民間開放は国民への攻撃!−内閣府前行動

 内閣府前での行動では、公務労組・駒場副議長が主催者あいさつにたち、「公務サービス商品化は、国、地方の仕事を財界に売り渡すものである、冬の寒さは耐えられるが、政治の冷たさは耐えられない。そうしたことを許さず、ともにたたかう」と訴えました。国公労連からは、全労働・冨永中執が、「労働行政の『民間開放』は、求人・求職の商品化をもたらすとともに、労働法制の規制緩和を求める財界の動きと連動している。国民全体への攻撃とらえ、断固反対する」と力強く決意を述べました。

 たたかいへ決意固め合う!−公務労働者総決起集会

 「3・4中央行動は、05春闘最大の行動としてとりくまれている。要求から闘いが出発する。制度改悪に反対し、地域住民との連帯で要求前進の春を迎えよう」と呼びかけた石元議長のあいさつで始まった公務労働者総決起集会では、集会に駆けつけた「9条の会」小森事務局長が、9条の会の催しが大きく盛り上がっていることにふれ、「運動の力で状況は変わる。マスメディアの報道姿勢も変えられる。自らの声・運動で改悪策動を跳ね返そう」と連帯を表明しました。ついで、若井事務局長が闘争報告と取り組みの強化の訴えを行ったのち、各単産・地域の代表が決意表明。国公労連からは小田川書記長が、「今の流れは第二臨調のときと同じように公務員攻撃から国民総犠牲政策を押し進めようとしている」としたうえで、「憲法改悪や給与構造見直し、郵政民営化をはじめとする公務公共サービスの商品化に反対し、全国の地方組織を含め、取り組みを引き続き強化していく」と決意表明しました。また、ブロック・県国公関係の新潟・伊藤さん、近畿・秋山さん、福岡・仙道さんをはじめ、地方組織から5人の代表が地方切り捨てを許さない決意を表明し、最後に、駒場副議長の音頭による団結頑張ろうで集会を締めくくりました。この熱い熱気を受け、国会へ向け、「給与構造の見直し」改悪阻止など、諸要求の実現を求め、デモ行進をおこない、シュプレヒコールの唱和を響き渡らせました。
 最後に、参加者は、春闘勝利へむけて山場の取り組みを成功させることを確認しあい、全ての行動を終了しました。

<別紙>
 規制改革・民間開放推進室に申し入れ
 「市場化テスト」は公務の『専門性』破壊だ!と追及


 午前10時より規制改革・民間開放推進室交渉を行いました。交渉では、規制改革・民間開放推進会議に対して1,397の職場決議を提出するとともに、「市場化テスト」や「公務の民間開放」に反対する申し入れを行いました。この交渉には、国公労連から盛永副委員長と川村中執、単組からは全法務、全厚生、全運輸、全気象、全労働、全建労、全司法の各代表が参加し、推進室は長瀬、岩佐両企画官が対応しました。
 国公労連は、公務の民間開放を推進するための「市場化テスト」が、国・地方公共団体の業務のすべてを対象にしている点について、「そもそも公務の役割は、公共の福祉の実現、国民の権利保障を目的としたものであることから、公務員が全体の奉仕者として位置づけられ、その業務を担当してきたものだ。民間企業は営利を目的とした組織であり、そこが公務を行うこととなると公務の目的が変わってしまうことになる」、「個別の官業に関し、民間でできるものは官は行わないとしているが、公務の役割・目的は何かの視点が欠落したものの考え方だ」、「市場化テストでは、入札のたびに落札業者が変わることが予想されるが、これでは公務に求められる専門性は確保されず、ひいては国民に対するサービスの低下につながる」と追及しました。
 各単組代表も、「市場化テストに手を挙げている企業の中には不払い残業で告発を受けた企業もある」(全労働)、「国際防災会議でも、防災は国の責任で行うことが常識」(全気象)、「河川の維持管理などは経験に基づく知識が重要。民間にはなじまない」(全建労)、「登記事務は、権限を持った登記官が法令にもとづいて処理している」(全法務)、「民事競売では不法占有などが多い。民間開放にはなじまない」(全司法)、「年金相談はマニュアルだけではできない。長年の経験による専門性が求められる」(全厚生)、「空の安全確保には金も人も必要」(全運輸)と、公務に求められる専門性を中心に追及しました。
 これに対し、岩佐企画官は、個別官業の民間開放では「36項目すべてを民間開放すると決まっているわけではない。個別に対応の違いがある。世間の状況も見て検討はする。また、スケジュールもそれぞれまちまちである」「市場化テストについては、法整備も含めて今後検討していくが、いつまでと期日は決まっていない」と回答。専門性の確保については「推進会議に伝える」と述べるにとどまりました。国公労連は、会議の委員に今日の我々の意見を明確に反映することと、公務員の身分問題も含まれていることから、今後も国公労連との交渉・協議を行うことを要求し、申し入れ行動を終わりました。


以上


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