国公FAX速報 2006年7月25日《No.1739》
 
 06年夏期闘争7.25中央行動
 賃下げとなる「比較方法見直し」は許さないと奮闘
 国公労連は7月25日(火)、「100人未満50人以上」の小規模事業所の民間賃金実態調査が人事院によってすすめられるなかで、賃下げにつながる「比較給与方法見直し」反対、マイナス勧告阻止などの切実な要求を掲げ、人事院をはじめとする関係当局前での要求・要請行動、署名提出行動などを展開しました。
 この中央行動には、全体で3,000名、国公労連からは1,450名の仲間が参加しました。

 「なんで賃下げやねん」
 近畿ブロックが元気に早朝人事院前行動

 「要求貫徹特急弾丸バス」をチャーターし東京に乗り込んできた近畿ブロック23名の仲間は、早朝、雨の中、「官民給与比較方法見直しは許さない」宣伝行動を人事院前で実施し、「なんで賃下げやねん」と染め抜いたオレンジ色ののぼり旗と、職場からの怒りの決議で埋め尽くされたタペストリーを掲げ、次々と職場の実態を訴えました。
 また、宮城県国公と長野県国公もそれぞれ20名以上が貸し切りバスで駆けつけるなど、地方のブロック・県国公からも多数の参加者がこの中央行動に結集しました。

 「小さな政府」反対!官民給与比較方法見直しNO!
 公務労働者が日比谷野音で決起集会を開く

 午前中の雨もあがった日比谷野外音楽堂の昼休み集会では、全労連の岩田副議長が主催者挨拶を行い、岩井公務労組事務局長が、「この運動を、8月2日の座り込み行動に繋げよう」と闘争報告しました。
 パフォーマンスを交えた決意表明のトップバッターとなった国公労連は、「グッバイ・小泉内閣」と題して、国公役員が演じるオリックスの宮内会長、日銀福井総裁、小泉首相を、御用ちょうちんを持ったブロック国公や県国公の仲間が粉砕するというコントを演じ、最後に「小泉改革に反対し、比較方法見直しを許さないためにも、夏の陣を奮闘する」と決意表明しました。

 賃金切り下げ許すな!人事院を包囲

 引き続く人事院前行動では、官民労働者が一体で最賃引き上げと人勧期要求の実現をめざして要求行動を展開しました。
 主催あいさつの堀口副議長(国公労連委員長)は、「人事院が、政府の要請に沿って改悪を強行することは、公務員の利益擁護の使命を投げ捨て、賃下げ、労働条件改悪の下請け機関と自らを陥れるものである」と述べ、情勢報告に立った山本公務労組賃専委員長(国公労連調査部長)は、「官民給与比較方法が、最終報告のまま『見直し』がすすめられると、月例給はもちろん、一時金に至っては総額比較となる。労働条件の不利益変更という重大なものであり、一方的に変更することがあってはならない。人事院からの合理的な理由や説明責任は一切されてない」と無責任な人事院の姿勢を厳しく告発しました。
 また、地域からの決意表明では、柏樹北海道ブロック国公事務局長が、「道庁職員の給与が10%削減の強行や夕張市が財政再建団体となった。地域間格差の拡大は、北海道全体に及ぼす影響が大きい」と、地方で働く者の怒り声を人事院にぶつけ、「官民一体で奮闘しよう」と呼びかけました。
 最後に人事院に向かって、全建労岩戸中執の若さあふれる音頭で、シュプレヒコールを行いました。

 公務リストラは許さない! 各省庁前要求行動

 雨上がりの蒸し暑さにも負けず、総人件費削減反対・公務リストラ反対の要求を掲げ、14時から総務省と財務省前で要求行動を実施しました。

【総務省要求行動】
 総務省前の行動では、駒場公務労組副議長が主催者あいさつを行い「政府・財界の要求にもとづいて官民給与比較方法を見直し、人事院が賃下げ勧告を行うようなことがあれば、それは勧告制度の否定だ。労働基本権の問題を全労連に結集して闘うとともに、賃下げの悪循環を許さない国民・民間労働者との共同を強めていこう」と呼びかけました。
 柴田公務員制度・権利専門委員長の情勢報告の後、全厚生愛知支部の佐藤書記長が「社会保険庁が小泉構造改革の実験場となっている。職場には効率最優先、競争主義が蔓延し、メンタルの問題を抱える職員も多い。また雇用不安も広がっており、団結を強めて闘っていきたい」と力強く決意表明を行いました。

【財務省要求行動】
 財務省前での要求行動では、石元公務労組議長が主催者あいさつを行い、「7月7日に閣議決定した骨太方針は歳出と歳入を一体の改革のもとに、大幅に歳出削減を先行させ、国民に耐え難い痛みを押しつけ、増税を世論に誘導しようとする構造改革を強行しようとするものであり許し難い」と述べました。
 新堰公務労組事務局次長の情勢報告後、岡部全港建中執が、「骨太方針2006は、財界・大企業の儲けの確保と公務リストラの推進、公共サービスの切り捨て、そして国民負担につながるもので許されない」と決意表明しました。

 霞が関に響くシュプレヒコール

 15時から霞ヶ関官庁街パレードを実施し、「官民比較方法見直し反対」「公務リストラ反対」などの要求を訴えました。
 その後、国公労連と厚生共闘の共催で開かれたシンポジウム「社会保障・年金の今を考える−−保険料免除問題はなぜおきたのか」に参加。各分野の立場からの熱心な討議が行われました。シンポジウムには250名が参加しました。

《内閣府への年金改悪に反対し、再任用制度の改善を求める「連判状」の提出行動》
 内閣総理大臣宛の標記「連判状」を26,245筆分提出しました。浅野中執以下5名が参加し、内閣府は、大臣官房総務課の山田調査役が対応しました。提出にあたって、職域部分廃止に代わる新たな退職年金制度にかかわる要請の趣旨等を述べた後、参加者から「年金・退職手当の水準維持」「年金と雇用の連携保障」など政府・使用者の責任ある対応を求めました。山田調査役は、「要請に対しコメントする立場にはないが、要請事項については上司に伝える」と回答しました。

《ブロック代表者による人事院交渉》
 人事院交渉にはブロック国公代表を中心に10名が参加。人事院側は職員福祉局の森永参事官が対応しました。交渉に際して東北、東海、近畿の各代表からは独自に取り組んだ人事院宛の寄せ書きなどを提出、勧告作業への反映を求めました。
 交渉テーマは官民比較方法見直し問題に限定。職場実態を踏まえながら、賃下げに直結する比較企業規模の引き下げを拙速に進めようとする人事院の姿勢を厳しく追及し、重大な要求課題で説明責任を果たせない地方事務局の在り方についても改善を求めました。

《人事院への「給与比較方法反対署名」提出行動》
 公務労組連絡会は、人事院に「官民比較方法反対署名」を182,479筆分(内国公労連集約60,993筆)提出し、比較企業規模の引き下げを反映せず、賃下げ勧告は行わないよう要請を行いました。

                                 以上

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