大会宣言

 国公労連は、8月31日から9月2日まで、「守ろう9条!なくそう格差、憲法をくらしと行政に」をメインスローガンに、全国から代議員、特別代議員、オブザーバーなど310名が参加して、第52回定期大会を都内で開催した。本大会では、日本の平和と民主主義、国民のくらしと安心・安全、公務労働者の仕事と将来に関わって、これから1年のたたかいが決定的に重要であり、かつ歴史的な意義を持つことを、参加者全員の真剣な討論を通じて確認された。

 いま、自公政権とその後継勢力は、アメリカの世界戦略に積極的に加担し、日本を「戦争できる国」にするための土台作りを急いでいる。継続審議となっている改憲手続き法案、教育基本法改悪案、「共謀罪」新設法案をはじめ、米軍基地再編法案、「防衛省昇格」法案など、いくつもの悪法が秋の臨時国会で緊迫した状況を迎える。私たちは、憲法と平和・民主主義擁護を最優先の課題にして運動を展開する。初の新聞意見広告運動を必ず成功させるとともに、「職場九条の会」の結成や広範な国民との飛躍的な共同拡大をめざす宣伝・署名行動などに全力をあげる。

 小泉「構造改革」の5年間は、日本社会に格差と貧困を広げ、とりわけ多くの青年から将来への明るい希望を奪い去っている。また、公務労働者には、「小さな政府」「官から民へ」を口実に総人件費削減と「公共サービス民営化」の攻撃を強めている。私たちは、「もうひとつの日本」をめざす全労連の運動に固く結集し、社会保障解体、労働法制改悪、庶民大増税、地域破壊などを断じて許さず、国民のための民主的行財政・司法を確立する取り組みに全力で奮闘する。

 大会では、日々厳しくなる職場状況や苦しさを増す生活実態が明らかにされる中で、賃金・労働条件改善や働くルール確立の取り組みの重要性が強調された。私たちは、全労連・春闘共闘規模での賃金底上げ闘争とともに、退職年金・退職手当改悪反対を含む公務員賃金闘争の前進に全力をあげる。深刻な長時間・過密労働と健康破壊の是正・改善を求め、所定内労働時間短縮をはじめとする働くルールの確立と人減らし「合理化」反対の取り組みを強める。とりわけ、社保庁「改革」をめぐっては、一人の首切りも許さず、仲間たちの権利と労働条件を守るたたかいに産別規模で大いに奮闘する。そして、政府の「専門調査会」設置とその議論方向をふまえ、労働基本権の早期回復を求める取り組みを徹底的に強化していく。

 組織課題では、「職場活動の活性化」、「ブロック・県国公の機能強化」をはじめ、「非常勤職員の組織化」や「次世代への国公労働運動の継承発展」などが強調された。仲間たちに信頼される労働組合として日常活動を継続強化し、今大会から新たにスタートする「『チャンレンジ30』セカンドステージ」の全面実践にむけ、各級機関の組織・機能の整備拡充、本省庁組織の強化拡大、国の関連機関に働くすべての労働者を視野に入れた組織対策の強化などに全力をあげる。

 国公労連は、今大会で決定された方針を全面的に実践するため、すべての仲間たちの力を総結集し、「国民の中へ、国民とともに」を合言葉に、全国の職場・地域で奮闘する。憲法・教育基本法と平和・民主主義を否定しようとするさまざまな策動を阻止するため、政治の民主的転換も展望しつつ、国公労働運動の存在意義をかけてたたかいぬく。
 以上、宣言する。
                             2006年9月2日
                   日本国家公務員労働組合連合会第52回定期大会

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