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 生活改善と働くルール確立をめざし運動を強めよう(声明)
 〜07年春闘期における政府・人事院回答を受けて〜
     
 

 

 本日、政府・人事院は国公労連の07年統一要求に対し、春闘期における最終回答を行った。
 回答は、「人事院勧告制度の尊重」(政府・総務省)、「官民較差に基づく適正な公務員給与の水準確保」(人事院)などと従来の枠内にとどまっており、組合員と家族の切実な要求に照らしていずれも極めて不満である。
 今春闘は、大企業が4年連続で最高益をあげる一方で、格差と貧困の拡がりやワーキング・プアの増大が社会問題化するなか、自民党が「収益を従業員に還元」するよう日本経団連に「要請」するなど、反転攻勢のチャンスであった。
 全労連・国民春闘共闘傘下の労働組合は、ストライキも配置して果敢にたたかい、昨年を上回る到達点を築きつつあるが、連合「JC相場」、とくにトヨタのベア1,000円妥結が全体の「重し」となって、財界の賃金抑制政策を貫徹させる結果となっている。

 こうしたなかで国公労連は、総人件費削減の具体化反対、11,000円(2.9%)のベア要求をはじめ、官民給与比較における企業規模100人への「回復」、初任給の抜本改善、休息時間の廃止・拘束時間の延長にも対応した所定労働時間の短縮、法制度の隙間をついた非常勤職員の任用や処遇の改善・均等待遇などを重点に政府・人事院を追及してきた。
 しかし人事院は、ベア要求に正面から応えないばかりか、比較企業規模の変更は考えていないとして昨年の「見直し」を正当化、当面1日7時間45分への短縮にも明確な姿勢を示さず「民間準拠」にもとづく検討という回答にとどまり、受け入れ難い内容と言わざるを得ない。
 一方、非常勤職員の処遇改善に向けた検討、長時間過密労働の規制や厳正な勤務時間管理、メンタルヘルス対策の強化などについては一定前進的な回答をせざるを得なかった。これは、定員削減の強行と増大・困難化する業務のもとで、必死に公共サービスを支えている公務労働者の実態にもとづく主張の反映であることに確信を持ち、勧告期に向けて具体的な要求実現のために、運動と追及を強めることが求められている。

 政府は、「小さくて効率的な政府」の名のもと、定員の5.7%純減を強行する一方、社会保険庁「解体・民営化」法案の国会提出に続き、「公務員制度改革」法案の提出準備も進めている。これらは、一連の選挙に向けて自民党を「改革勢力」に偽装し、公務員バッシングを煽って国民との分断を図る狙いであることは明らかである。
 国公労連は、社会保障の一体的運営という国の責任を放棄し、分限免職をも想定する「日本年金機構法案」の廃案を求めるとともに、労働基本権と密接不可分の関係にある「能力・実績主義の人事管理」などを内容とする国家公務員法「改正」案を、当事者である国公労連との交渉・協議もないまま、一方的に提出することは断じて容認できない。

 国公労連は、07年春闘において「総学習と総行動」を合い言葉に、全国の各級機関で要求確認ととりくみの意思統一を図り、9条改憲と地続きの国民投票法案に反対する共同、地域総行動への結集や地方議会意見書採択運動、「働くルール確立」署名の推進など、地域に打って出る運動を展開してきた。
 今春闘での到達点をふまえ、労働基本権の回復を含む民主的公務員制度の確立、人事院勧告に向けた運動を継続・強化する。「構造改革」の正体が明らかとなり、国民との矛盾が激化している今こそ、公務の公共性確保と国民生活を支える行政体制の確立に向け、そのためにも政治の民主的転換をめざして全国の仲間の奮闘を呼びかけるものである。

2007年3月22日
日本国家公務員労働組合連合会・中央闘争委員会

 
 
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