6月6日、日本共産党の発表により、防衛大臣直轄の陸上自衛隊情報保全隊が、2003年12月から翌年3月までの間、市民運動、労働運動、マスコミや地方議会などの動向を広範囲にわたって監視していた事実が白日の下にさらされた。
国公労連は、これら自衛隊による違憲・違法の国民監視活動に強く抗議し、その即時中止と全容解明を強く求める。
公表された文書によれば、監視対象とされた事案は、41都道府県289団体・個人に及んでおり、自衛隊イラク派兵反対運動のみならず、年金・医療改悪、消費税増税に反対する運動や国民春闘の宣伝行動まで詳細に情報を収集し、デモや集会などの写真撮影、ジャーナリストや著名人の発言まで記録する無法ぶりを示している。
こうした監視活動は、私たち国公労連が全国で取り組んだ2003〜2004年の年金改悪反対闘争にも向けられていたことも明らかになった。資料には、「関係者又は団体」を国公労連とし、2004年1月21日に青森県国公が実施した「街頭宣伝・署名活動」の行動時間・参加者数が詳細に記されており、このことに満身の怒りを込めて抗議する。
こうした事実を前に、政府・防衛省側は、イラク派遣への反対運動から自衛隊員や家族を守るためにしたことで、業務の範囲内だと強弁している。しかし、自衛隊情報保全隊の任務は「自衛隊の機密情報の保護と漏洩防止」と説明されてきたところであり、その逸脱は明々白々である。憲法で保障された国民の権利行使さえ敵視する自衛隊の違法行為に一言の謝罪すらなく、逆に居直る姿勢は、断じて許されるものではない。
国公労連は、こうした自衛隊の違憲・違法活動と軌を一にした堀越・宇治橋国公法弾圧事件や葛飾・立川ビラ配布弾圧事件を断じて許さず、言論表現の自由と平和・民主主義を守る広範な国民・諸団体と連帯し、安倍自公政権が進める「戦争する国づくり」に断固反対し、憲法9条を守るたたかいに引き続き全力で奮闘する。
2007年6月7日
日本国家公務員労働組合連合会
書記長 岡部勘市
以上
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