国公労連は、12月7、8日に静岡県伊東市において、「21世紀を生きる公務労働運動の挑戦」をテーマに07年全国討論集会を開き、281人が参加しました。時代の転換点を踏まえた組織、要求のあり方など2010年前後までをにらんだ中期的な運動の方向性についての問題提起を踏まえ単組やブロック、県国公の組織・役職の枠を越えて討議を行いました。
◇大きな転換点に
主催あいさつした福田昭生委員長は、「大きな時代の転換点に立っているが、変化に運動がついていってない。すさまじい公務員バッシングのなかで、国公労働運動の新しい探求が必要になっている」とのべました。そして、現在の情勢を、改憲と構造改革路線にブレーキがかかり、民意によって政治が動く状況にあるとし、「原点にたって、労働組合の社会的役割を発揮し、今までの要求・運動・組織を総点検し、新しい路線を探求しよう」とよびかけました。
特別報告した自治労連の田中章史副委員長は、構造改革とのたたかいのなかで、提案型の運動を提起し、地域住民との共同を大きく広げてきた経験をのべました。
岡部勘市書記長が、全国討論集会への「問題提起」(11月25日付、国公労新聞号外参照)を行いました。
全体討論では、全法務、全労働、全医労、全運輸から組織の現状と組合員の意識変化、労働組合の今日的役割、可能性、改善すべき運動上の課題等について発言がありました。
◇これからの運動探求
分散会では、組合運動についての各人の問題意識などを出し合い、「問題提起」を深めました。
2日目午後の全体集会では、全8分散会からの報告があり、「職場の人間関係が希薄になり、組織上の困難をどう克服するか」「外に出て、国民とどう対話するか」「わかりやすい言葉でどう伝えるか」「マスコミ対策が重要」など、これからの運動課題をそれぞれ紹介しました。全体討論では、全国税の代表が激動の時代に対応する国公組織のあり方について問題意識を語りました。
岡部書記長は、「まとめ的な発言」として、「集会で出された意見、単組・ブロック国公等のレポート、個々の組合員の意見を正面から受けとめ、大きな方向性について忌憚なく意見交換したこと自体が画期的なことであり、集会の初期の目的は達成できたと思う。今後さらに単組、地域で深めてほしい。次期大会に向け全体として総括し、方針化していきたい」とのべました。
◇参加者の感想
●本集会を提起された国公本部の決意を受けて、本気になって職場組合員、働く仲間との対話を行い、組合の組織の再建を図りたいと思います(総理府労連からの参加者)。
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●議論のスタートである、ということですので、今後この問題提起をもとに議論を進めていきたいと思います(全通信からの参加者)。
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●3〜5年後の国公の姿は、国民との連帯が進んでいるでしょうか。職場の仲間の要求、生の声を運動化すると同時に当局の諸施策については、国民の目線に立って、厳しくチェックしていく必要があると思います(全国税からの参加者)。
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●組織と運動について、率直な議論ができた場となって良かったと思います。内容が深く幅広いだけに、時間は不足していたと感じました(全労働からの参加者)。
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●全部を理解できたとは決して言えませんが、勉強にはなりました。もっと多くの人に参加してもらって、視野を広げてほしいと思いました(全厚生からの参加者)。
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●私たちの運動を職場で、また職場の外でどう訴えていくかが大事だ。国民に、マスコミに職場の人たちに訴える有効な方法に知恵を出そう (全医労からの参加者)。
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●これからの労働組合、運動、組織について、重要かつ必要な討論集会であると思います。個人的には勉強となりいい機会になりました(全法務からの参加者)。
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●難しい課題で、どうしても引き続きかつ緊迫感をもって討論しなければならないと思いました。財政が許しませんが、本当は継続的にすべきだと思います(全司法からの参加者)。
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●地域に打って出ることで、国民のための行政確立が実現できる意思統一がはかられたと思う。行政だけでなく、構造改革全体で国民は苦しめられているので、地域で奮闘することが大切(全気象からの参加者)。
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●これからますます、単組の枠を越えた交流と連帯が求められる中で、現状の認識を踏まえて、国公労連の中期的な展望を築く本集会に参加でき、有意義であった (全港建からの参加者)。
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●組合が「何をめざしているのか」わかりやすく組合員に伝えていくことが重要であるということをあらためて理解できた(全建労からの参加者)。
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●国公労連が主催する会議に初めて参加した。それぞれの職場での悩み、問題点をいろいろと聞くことができて良かった。労働組合の役割の重要性を改めて強く認識することができたと思う (全運輸からの参加者)。
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●各地区、各単組の皆さんから色々と参考になる意見等いただきましたので、これからの運動に役立てていきたいと思います(秋田県国公参加者)。
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●おおよその方向性がわかりました。その方向に沿って、どう一歩でも具体化していくかの交流を行うために、ブロック・県国公の交流会も設けていただきたいと思います(長野県国公参加者)。
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●外に出る行動にさらに力を入れ国民との認識の共通化を図っていくことの重要性を再認識しました。色々考えながら今後の活動に努めたいと思います(大阪国公参加者)
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