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国公労連速報 2008年5月12日《No.1980》
【社会保険庁改革対策委員会ニュースNo.37】
     
 

 

〈中部ブロック国公発〉
 社会保険事務局要請を全県で展開


 中部ブロック国公は、全厚生東海ブロックの協力を得て「ブロック社保庁対策会議」を設置し、中部ブロック全県(7県)で、社会保険事務局要請や宣伝行動、シンポジウム等を展開していくことを提起しました。
 各県国公ともブロック国公の方針を積極的に受け止め、社会保険事務局要請については、2月28日の富山県国公を皮切りに、4月22日の静岡県国公の実施で、全県でとりくむことができました。宣伝行動においては、要請行動とセットで行うなど、工夫をして実施しています。
 今後、中部ブロック国公では、職員の労働条件にかかる人事院中部事務局要請、各県国公での学習会またはシンポジウムの開催、「安心年金つくろう会」の結成、秋の臨時国会に向けての地元国会議員要請行動などを行っていく予定です。
 以下、各県国公での社会保険事務局要請の状況を報告します。

【愛知国公】
 既に社会保険庁改革対策委員会ニュースNo.32でお知らせしたとおり、2月29日に実施しています。要請団は、愛労連・年金者組合・全厚生愛知県支部、中部ブロック国公、愛知国公の五者で実施しました。詳細は社会保険庁改革対策委員会ニュースNo.32をご覧ください。

【岐阜県国公】
 岐阜県国公は、3月7日、中部ブロック国公と全厚生岐阜県支部の仲間とともに、岐阜社会保険事務局に要請を行いました。
 午後6時から事務局長に対して約1時間申し入れ、厳しい職場実態や年金制度の改善を求めました。とりわけ「長時間残業や休日出勤が続き、職場の組合員は疲労困憊に陥っている」「長期病休者など健康を害している職員が多数に上っている」などと訴えました。これに対して、局長は、立場は違うとしながらも「心情はよくわかる」と応え、要請の趣旨に理解を示しました。
 昨年2月にも要請を行いましたが、今回はさらに事態が切迫していることから、より誠実な姿勢で、健保協会や年金機構への差別採用は行わないこと、分限免職には反対することを強く申し入れました。

【三重県国公】
 三重県国公は、4月10日、中部ブロック国公とともに三重社会保険事務局に対する要請行動を実施しました。事務局側の応対者は、次長と総務課長の2名でした。
 ブロック・県国公からは「分限免職を絶対に行わないこと。そのための方策を明らかにすること」を中心に訴えました。
 次長回答では、組合の要求は十分に理解できること、そのために最大限の努力を行っていることの説明がありましたが、職場の不安を解消するため分限免職をさせない具体的な方策を当局の責任として早急に示すことを重ねて要求し、要請行動を終了しました。

【静岡県国公】
 静岡県国公は、4月22日、中部ブロック国公と全厚生静岡県支部と共に静岡社会保険事務局に対して申し入れを行いました。社会保険事務局側は、局長・次長・総務課長が対応。特に、職員の身分保障と劣悪な労働条件の改善について強く要請を行いました。
 局長は、「管理職として当然ながら職員の労働条件については責任を持つもので、『代休もとれ』とは言うものの、実態としてとれていないことに心を痛めている」「分割民営化に伴う身分保障については、社会保険庁側として口を出せるものではなく、状況を見守るしかない」と回答。
 全厚生の仲間からは、新たに決められた土日開庁の延長について、職員の肉体的・精神的な疲労は当然ながら、その家族への影響を懸念されることを具体的に挙げ、管理職として何をなすべきか問いただしました。
 しかしながら、局長からは「上で決められたことで仕方がない、地方管理者も被害者である」といった趣旨の発言に終始しました。
 交渉の最後に「我々は社会保険庁の敵ではない。より良い年金制度の構築と理不尽な分限発令に危機感を持っているものである。ともに地方の声を中央にあげていこう」とエールを送り、交渉を終えました。

【富山県国公】
 富山県国公は、2月28日、県国公・県労連・年金者組合の3団体で、富山社会保険事務局に年金記録問題の解決と職員の雇用確保などについて申し入れ書を提出し、懇談しました。
 社会保険事務局からは、総務課長、課長補佐の2名が出席しました。

【福井県国公】【石川県国公】
 中部ブロック国公は、3月19日、北陸の福井・石川県国公の協力で、はじめて両県の社会保険事務局要請を行いました。北陸各県には、全厚生が組織されていないことから、全厚生代表は愛知県支部から参加しました。
 11時30分から福井社会保険事務局に要請を行い、次長が対応しました。この要請には、福井県国公のほか、年金者組合からも参加し、年金制度改善も訴えました。その後、昼休み時間を利用して、福井駅前でのビラ・ティッシュ配布で道行く市民への宣伝行動も展開しました。
 午後からは、石川県に移動し、石川県国公の仲間とともに、石川社会保険事務局への要請を実施しました。事務局側は総務課長が対応し、その態度もやや杓子定規で、一方的な主張を述べるにとどまりました。
 夜は午後6時半から、金沢の最も繁華街である香林坊で宣伝行動を実施。マイクを使っての宣伝の効果もあって、500枚以上のビラを配布することができました。


〈岐阜県国公発〉
 岐阜県で社会保障シンポジウムを開催
 「社会保障はどうあるべきか」〜市民など50名が参加


 2月27日(水)、岐阜県勤労福祉センターにて、岐阜県春闘共闘会議と岐阜県社保協の共催で「社会保障シンポジウム」を行いました。市民や医療関係者も含め、約50名が参加しました。
 初めに、社保協の高田事務局長が「日本の貧困率は世界二位」、「憲法25条を国が保障するべき」と社会保障改悪(特に後期高齢者医療制度の導入)について解説しました。
 シンポジウムでは、シンポジストとして華陽診・渡辺さん、生健会・堀田さん、全厚生・杉浦さん(全厚生本部副委員長)がそれぞれ発言。
 医療現場の実態や国民本位の社会行政の必要性、「基礎生活保障料」の必要性を訴えました。特に、今の日本社会は「武器のない戦場だ」という発言が心に残りました。
 当時、一般的には「消えた年金」問題にばかり関心が集まっていましたが、4月から導入された後期高齢者医療制度をはじめ、医療、生活保護など社会保障全般のあり方を検討しなければならないとする、このシンポの趣旨及びシンポジストの話の内容を改めて全体で確認しました。

以上

 
 
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