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決議
社会保険庁で働くすべての職員の雇用確保を求める決議
     
 

 

 公的年金を担ってきた社会保険庁は解体・廃止され、2010年1月には民間公法人としての日本年金機構が発足する。年金業務は日本年金機構に承継されるが、社会保険庁職員の雇用は当然には引き継がず、日本年金機構設立委員会が厳正に審査し採用者を決定するとして、その作業がいま進められている。
 大幅な定員割れを起こしている社会保険庁職場では、連日の長時間残業にもかかわらず記録整備や再裁定処理に支障を来し、結果として国民の権利を損ねている。にもかかわらず、日本年金機構の体制は、民間から1000人を採用するとともに、現在の正規職員と非常勤職員の大幅な削減を前提としている。
 設立委員会が決定した採用基準では、懲戒処分を受けた職員は一切採用しないとしているが、自由法曹団や労働弁護団をはじめ、日本弁護士連合会も「同一の非違行為を理由とする二重処分に該当し、実質的に二重の不利益処分を課すものといえ、違法無効の疑いが濃厚である」と批判し、その見直しを求めている。マスコミも、「歴代の社保庁長官、厚労省幹部、そして政治家の責任も大きい。この点をあいまいにして、懲戒処分者だけに責任を押し付けて決着を図るやり方はトカゲのしっぽ切りでしかない。法治国家であるからには、解雇ルールなどの法律を踏まえた対応を望みたい」(1/11毎日新聞「社説」)と批判している。
 政府・与党は、年金記録問題の解決や制度改善などの責任を棚上げにしたまま、社会保険庁解体を進めているが、複雑な制度のもとで長期にわたって安定的な運営が求められる公的年金は、業務に習熟・精通した職員の雇用が不可欠である。同時に、年金記録の整備や再裁定処理を迅速に行うためにも、業務体制は拡充しなければならない。
 いま、大企業による非正規労働者の大量解雇などで雇用問題が深刻になっているもと、雇用政策を担う厚生労働省が選別雇用や分限免職を行うことは、法的にも社会的にも許されるものではない。また、年金機構以外での雇用を希望する職員や非常勤職員も含めたすべての職員の雇用確保は、使用者である政府、厚生労働省・社会保険庁の責務である。
 憲法が定める社会保障としての年金制度の充実とともに、公的年金業務の専門的・安定的な運営の確保、そのための社会保険庁職員の雇用継承は国民の要求でもある。国公労連は、政府、厚生労働省・社会保険庁の雇用確保責任を徹底的に追及する。そして、一人の分限免職も許さず、一人ひとりの希望にもとづいて雇用を確保するたたかいを組織の総力をあげて展開するものである。
 以上、決議する。

2009年1月30日
日本国家公務員労働組合連合会第132回拡大中央委員会

 
 
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