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大会宣言
     
 

 

 国公労連は8月27日から3日間、自公政権ノーの国民的なうねりが広がる歴史的な総選挙のなかで第55回定期大会を開催した。大会では、新しい政権のもとでも、憲法をくらしと行政にいかす「21世紀国公大運動」を軸に国民的な共同を広げ、働くルールの確立や社会保障の充実をはじめとする諸要求実現にむけたたたかいに奮闘することを確認した。

 急激な景気悪化を口実に大企業は大量の「派遣・期間工切り」を強行したが、「年越し派遣村」をはじめ全国で非正規労働者の雇用と生活破壊を許さないたたかいに奮闘してきた。労働者の貧困問題が社会的に明らかになるとともに、巨額の内部留保の活用など大企業の社会的責任を問う世論も高まっている。非正規労働者が労働組合に結集して大企業の横暴を告発するなど、たたかいは大きく前進しており、引き続き連帯と共同を強める。同時に、「官製ワーキングプア」も社会的問題となっており、非常勤職員等の組織化とあわせて均等待遇の実現にむけ奮闘することを確認した。

 人事院は、政治的圧力に屈して夏季一時金の一部凍結を強行するとともに、8月には月例給と一時金を大幅に切り下げる勧告を行った。580万人の労働者に直接影響し、景気対策にも反するものとして職場からのたたかいを強めてきたが、引き続き勧告の不実施を求めていく。
 国の出先機関と公務員の削減を狙う「地方分権」の動きが強まり、財界が究極の構造改革とする「道州制」導入も執拗に狙われている。くらしや教育、福祉など国民に対する国の責任を地方に丸投げするとともに、地域主権の名で「構造改革」を押し付けるものであり、これを許さないたたかいを強める。

 大会では、連年の定員純減による職場の疲弊と職員の健康破壊の深刻な実態が告発された。政府が決定した新たな定員合理化計画は、国民の暮らしや権利を守る国の責任を放棄するものであり、国民的な共同で阻止しなければならない。そのため、「くらし支える行政サービスの拡充を求める100万署名」を全国で展開する。大会では、憲法をくらしと行政にいかす大運動の実践として、全国で「総対話MAP」運動に総力をあげることを確認した。あわせて、年金記録問題の解決や年金制度の充実と社保庁職員の雇用確保を一体のものとして全国でのたたかいを強化する。

 平和問題では、「戦争できる国」づくりにむけた憲法9条の改悪に反対し、戦争や紛争の平和的解決を追求するとりくみに奮闘してきた。今年4月、オバマ大統領がプラハにおいて「核兵器のない世界の実現」を呼びかけたことを契機に、核兵器の廃絶と世界平和にむけた大きな流れが生まれている。
 2010年は、現在の安保条約が締結されて50年を迎える。また、改憲発議が可能となる国民投票法が施行される年でもある。「核兵器のない世界を」めざす新国際署名をはじめ、日本の平和と民主主義を守る草の根の運動をいっそう強化しなければならない。

 組織の強化・拡大は待ったなしの課題となっている。「官製ワーキングプア」をなくすためにも非常勤職員を組織化し、均等待遇にむけた運動をともに進めていく。労働協約締結権を有効なものとするためにも確固とした過半数組織を確立し、あわせて、すべての公務関連労働者を視野に組織拡大にとりくむ。
 国公労連は、政治情勢の大きな変化とそのもとでの課題を明らかにし、新たな一年のたたかいに臨む。国民本位の行政サービスを拡充し、公務労働者としての誇りを持って仕事をするためにも、国民の理解と共感を広げ、労働者・国民と連帯・共同するたたかいを地方・地域から大きく展開しよう。

 以上、宣言する。

2009年8月29日
日本国家公務員労働組合連合会第55回定期大会

 
 
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