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国公労新聞 2009年1月25日号 第1296号
 
 

 

◆09春闘
 大企業の内閣留保 雇用・賃上げに使え

◇国公労働者もボランティアで奮闘
 専門性発揮した全労働の就活支援


 「大企業は社会的責任を果たせ」「内部留保を労働者にまわせ」と国公労連や全労連が主張してきたことが、いま世論になっています。
 共同通信の配信記事(12/24付)では、大手製造業16社の内部留保が過去最高の33兆6000億円あるにもかかわらず、「内部留保を温存したまま進んでいる非正規労働者の大量削減は、危機に直面した企業が最初に放り出すものを明らかにした」と批判。毎日新聞(12/28付)主張は、「大手企業は多額の収益を従業員に回さずに内部留保としてため込」んできたが、「今こそ、その収益を非正規雇用維持のために向けるのが筋」と指摘。そして、河村健夫官房長官までもが記者会見(1/5)で、深刻化する雇用について、企業に「内部留保」を活用して雇用確保に努めるよう求めています。09春闘では「今こそ内部留保を労働者・国民に」の運動がいっそうもとめられています。

 
 

 

◆反貧困 ― 日本中をクギづけに
 年越し派遣村

 大みそかから正月に東京・日比谷公園に開設された「年越し派遣村」には、500人の入村者とのべ1700人のボランティアが参加しました。
 国公労連と各単組本部も全労連の要請にこたえ職場の仲間も含め派遣村のボランティアに参加しました。
 とくに全労働の専門性を発揮した就職活動支援・相談活動は、マスコミにも注目されました。
 1月14日付毎日新聞・「記者の目」は、「厚労省の担当部局が正月休みを返上して」、講堂を派遣村に開放したことにふれ、「幹部は派遣法が招いた雇用の現実を知る良い機会になったのではないかと思う。現場のハローワークや労働基準監督署で働く職員で作る全労働省労働組合は、履歴書用の顔写真の撮影ができる機材まで用意して、連日ボランティアで就労相談にあたっていたのだから」と、全労働の取り組みを評価しています。

 
 

 

◆年金機構設立委募集始める
 すべての社保庁職員の雇用守れ

 来年1月の日本年金機構の発足まで1年足らずとなりました。採用基準と労働条件を決定した年金機構設立委員会は、社会保険庁に職員募集を要請し、名簿を2月16日までに提出するよう求めました。
 「懲戒処分を受けた職員は採用しない」との基準について日本弁護士連合会は12月19日に意見書を発表。「労働法制・国家公務員法が求めている規範的要請を無視するもの」「法治主義の原則にも背馳するもの」と批判し、人選基準の見直しを求めています。
 年金業務を承継する年金機構が社保庁職員の雇用を引き継ぐことは当然のことです。国民の信頼を回復と、安定的・専門的な運営体制を確保するためにも、年金業務に習熟・精通した職員を雇用することが不可欠です。
 社保庁の正規職員の雇用枠は、日本年金機構の正規職員と地域限定有期職員、厚生労働省関連、全国健康保険協会などを合わせても、千人超の雇用が不足しています。
 年金機構以外での雇用を希望する職員も含めてすべての職員の雇用確保は、使用者である社会保険庁・厚生労働省の責務です。いま、非正規労働者の大量解雇など雇用問題は深刻です。雇用確保に責任を負う厚生労働省が分限免職を行うことは許されません。
 国公労連・全厚生は、社会保険庁と厚生労働省の使用者責任追及に全力上げます。同時に、政府や設立委員会を包囲する世論形成に向け団体署名に取り組みます。

 
 

 

◆「構造改革」路線の旗振り役が反省
 「今や『貧困大国』になった日本」と批判

 規制緩和の旗振り役だった経済学者の中谷厳氏が、『資本主義はなぜ自壊したのか』という懺悔の書(集英社インターナショナル・2008年12月)を出版し、「構造改革」の一翼を担ったことを反省しています。
 中谷厳氏は、1993年の細川内閣の首相直属の諮問機関であった「経済改革研究会」の委員で、いきづまった日本経済を救う「魔法の杖」のように「規制緩和」をもてはやします。その後、小渕内閣の「経済戦略会議」議長代理を務め、竹中平蔵氏とともに「構造改革」の提言をまとめます。
 それに対し、経済評論家の内橋克人氏が・規制緩和という悪夢」(文藝春秋1995年5月発行)のなかで、1978年にアメリカではじまった「航空事業の規制緩和」の失敗を事実にもとづいて検証し、規制緩和の導入に警鐘をならします。
 しかし、その「規制緩和という悪夢」に対して、「中谷厳氏は、『エコノミスト』紙上で、『運輸省の肩持ち』と私たちのバックにさも官僚がいるかのような批判をし、竹中平蔵氏も『きわめていかがわしい』と日本経済新聞紙上でののしったのです」と内橋克人氏は、市場原理主義を批判した『悪夢のサイクル』(文藝春秋2006年10月発行)のなかで書いています。
 その中谷厳氏が、いまになって、その著書で「グローバル資本主義(米国型金融資本主義)の市場原理がもたらしたのは、今回の金融危機、環境破壊であり、貧困層の増大だ。郵政民営化で村の郵便局がなくなり、地域はいっそう疲弊し、所得格差は拡大し、異常犯罪が増え、安全・安心が失われた」と反省しているのです。
 中谷氏は『週刊朝日』(1/23付)のインタビューで「私の懺悔と提言をまとめた」この著書を竹中平蔵氏に送ったとのべています。

 
 

 

◆生きた現実つかみ、未来を切りひらこう
 09勤労者通信大学受講をすいせんします

 2008年の勤労者通信大学が2月に開講します。国公労連は、勤労者通信大学については、「労働組合コース」と「憲法コース」を推薦し、組合員の受講を推進しています(標準受講期間6カ月間ですので開講後も申し込みはできます)。
 勤通大「労働組合コース」については、1977年から開講され、30年の歴史があります。昨年テキストを全面改訂して日本と世界の労働運動の成果を反映しています。 アメリカ発の金融不安、景気後退のなかで「派遣切り」など雇用危機が深刻な事態になっています。さらに、国の出先機関の見直し・廃止や、「道州制」による大企業の経済活動の自由拡大がねらわれています。また、公務員労働者への協約締結権付与など基本権問題が現実問題となるなかで国公労連は、「労働組合コース」を受講し、職場からの権利問題の学習強化をすることにしています。
 「憲法コース」は、改憲手続き法が成立し、2010年に向けた改憲発議が整った情勢下で、国民投票で改憲を否決する世論の構築が求められています。
 「9条」改憲を許さず、労働者の生活と批判を守り発展させるため、「労働組合コース」「憲法コース」を受講しましょう。
 「労働組合」コース受講料=1万2000円。 「憲法コース」受講料=8000円

 
 

 

◆国公労連役員の横顔

◇磁石のような人
 門田(かどた)敏彦 中執(全司法出身)


 門田さんは、どこかのお寺の坊さんか、はたまた、どこかの組の人かと思うような風貌ですが、れっきとした裁判所職員であり、役所入所以来、長年に渡って女性部以外の全ての機関役員を歴任され、また、福岡県国公や国公九州ブロックの役員も務めた国公運動に精通した人です。
 多くの先輩や一回り以上も下の後輩達から『門(もん)チャン』の愛称で親しまれてきました。貧乏な後輩達をよく呑みに連れて行ってくれました。当然、毎回お勘定の時には後輩に期待され、次第に財布をいくつも持って現金を小分けするようになりました。
 一言で言うと「磁石のような人」で、気がつくと周りに人がたくさん集まってきます。全司法九州地連福岡支部としても、門田さんをバックアップしていきたいと思っています。
 国公運動は体力勝負といっても過言ではありません。身体には十分注意し、頑張ってほしいと願っています。
 (全司法福岡支部一組合員)

 
 

 

◆読者のひろば 私のひと言

◇年越し派遣村に感激(全建労のなかまから)

 年末から年始にかけて、日比谷公園の「年越し派遣村」が、一般メディアに大きく報道されていました。ナショナルセンターの垣根を越えて全労連・連合・全労協などと連帯できたのは、労働者としてほんとうに感激しました。09春闘はすでに始まっています。大企業の社会的責任、政治の責任をとことん追及し「貧困・生活危機突破めざし、変えよう大企業中心社会」をスローガンとした職場・地域での取り組みに、今こそ立ち上がるときと考えています。自分にできることをやって、悔いのない闘いにしたい決意です。

◇道州制を許さず(全建労のなかまから)

 道州制を許せば、国道も県道も今以上に管理がないがしろにされ、「荒廃するアメリカ」が頭をよぎる。いいところも確かにあるでしょうが、当局の思いのままの強行を許せば 結局は国民の安心と安全が脅かされる事に。当局が言う自助自立に対する対応を見ればその事は明らか。絶対に許してはいけない。

◇容認できぬ第2次勧告(全運輸のなかまから)

 地方分権改革推進委員会の第2次勧告は、到底容認出来ない。国民に対する行政サービスが著しく低下することは目に見えている。私たち地方運輸局の職場では不安が高まっていますが、組織分断がされないよう、断固闘いましょう。

◇労働者の結束を(全法務のなかまから)

   春闘に向け、官民関係なく、労働者が結束して要求を勝ち取りたい!

◇人を減らさないで(全法務のなかまから)

 今年も定削がいっぱいきました。事件数も減少気味でやむを得ない面もありますが、相変わらず登記事件数はいっぱいあります。これ以上の人は減らさないでほしいものです。

◇この先の日本は(全運輸のなかまから)

 地方分権の第2次勧告がでました。地方運輸局は地方振興局へ。この先、日本はどうなっていくのでしょう。弱者が切り捨てられ、大企業と資産家だけが大手を振って歩ける世の中になっていくのでしょうか。なんとしても、阻止せねば!

 
 
 
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